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奈良まほろばソムリエの会・広報グループの佳山隆生さんが太子道を紹介されています。佳山さん、いつもありがとうございます。
1,【聖徳太子】まるごと聖徳太子 太子道を歩く1/3 聖徳太子が斑鳩宮から飛鳥宮までを通った太子道を体感 奈良観光のお供に:聖徳太子の魅力 飛鳥時代に想いを馳せて 伴堂杵築神社~屏風杵築神社【太子道】
https://www.youtube.com/watch?v=kQJaxslxJ2w
2,【奈良観光】PART2は太子の腰掛石をスタートして糸井神社までをご案内。斑鳩をこよなく愛した聖徳太子は斑鳩宮を住居とし、法隆寺を建立します。その斑鳩宮と飛鳥宮を結ぶ道が太子道です。太子道には太子にまつわる旧跡がいっぱいです。【飛鳥時代】
https://www.youtube.com/watch?v=1ds-nF4Kcuc
3,【奈良観光】PART3は糸井神社をスタートして世にも珍しい油掛け地蔵や巨大聖徳太子を見て太子の腰掛石の残る飽波神社までをご案内。斑鳩をこよなく愛した聖徳太子は斑鳩宮を住居とし、法隆寺を建立します。その斑鳩宮と飛鳥宮を結ぶ道が太子道です。太子道には太子にまつわる旧跡がいっぱいです。【飛鳥時代】
https://www.youtube.com/watch?v=OceIh002TLE
當麻寺中之坊からの支援の依頼です。
「昭和九年(1934)、国の史跡・名勝に指定された當麻寺中之坊庭園「香藕園」が、経年劣化により、大規模な改修が必要となりました。そこで、令和六年度(2024)から5カ年計画で大規模改修を実施することとなりましたが、工事費用が莫大なため、国・奈良県・葛󠄀城市の助成金に頼りながらも資金が及びません。この貴重な庭園を後世に守り受け継いでいくために、本プロジェクトへのご支援をよろしくお願いいたします。」とのことです。
応援をよろしくおねがいします。
くわしくは⇒https://yell-rail.en-jine.com/projects/taimadera-nakanobou
返礼品に、河東碧梧桐の句のご朱印が送られてきました。
ブラームスが愛した風景を、聴くというコンサートが5月5日にあります。
DMG郡山城ホールの小ホールにて、13時30分開場、14時開演。おすすめです。
チケットは2500円。お得なペアーチケットは4000円です。
くらしにちょっとクラシック音楽の会主催です。
私もそのスタッフのひとりです。
会が始まり、コンサートを重ねて22年になります。その間の会合、この4月で200回目を数えると言うことです。
今回はそのメモリアルといえます。会の中心メンバーとして立ち上げたピアニストの川嶌和子さんのメモリアルです。
チケットは、奈良もちいどのセンター街の器まつもり(0742-22-2037)で扱っておりますので、どうぞご来店ください。
コメント欄にご一報いただいてもかまいません。
よろしくおねがいします。
新聞の書評で見つけて、近鉄奈良駅そばの啓林堂書店にいくと、入荷していました。本文にかかれていますが、書店が減ってきているので地方の書店で買える人は少ないであろうとのことですが、発売間もないのに奈良市では無事買うことが出来ました。奈良に本屋さんがあって有り難く思います。
ちくま新書。税込み1320円。
著者の広井良典さんは初めてお名前をうかがう人です。今まで何冊か本も出しておられました。(画像をクリックすると拡大します)
広井さんは日本だけでなく、アメリカでの大学生活、その後のヨーロッパでの経験から、商店街の復権ーーコモンズとしての中心市街地再生にむけて、まず第1章で書かれています。
そして多くの著者によって
第2章は、、成長局面から見た商店街再生の実践ステップ
第3章、 エリアリノベーションと商店街の可能性
第4章、コニュニティ的空間としての商店街
第5章、商店街復権の取り組み
第6章、中心市街地再生と交通まちづくり政策
その他の多くの著者が各地の実践など紹介されています。
第7章では、シャッター通りと耕作放棄地への提言として、
未利用ストックの活用と効果という視点が新しく思いました。
すなわち、ふたつは同根であると。
「シャッター通り(地方都市の空洞化)と耕作放棄地(農山村)は戦後の日本社会が生み出した言わば”双子の問題”とも言えるのだ」
戦後の日本の政策が、地方から都会へ集中、車社会と郊外大型施設に重点が置かれた結果であると。
そしてこれからの日本の行くべき方向のもと、商店街は単なる、モノの売買の場所だけでなく、コニュニティ空間として大切なところであるということを力説されています。また商店街と農村や中山間地との連携も大切ではないかと。
第8章は各地の事例からの示唆と展望が書かれています。
1,商店街×「DIYリノベーション」
2,商店街×「宿泊・観光」
3,商店街×「農業」
4,商店街×「事業承継」
5,商店街×「起業創業支援」
6,まとめ
これからの商店街や中心市街地のこと、多極集中と地方都市のことなど考えるため、ヒントがたくさん含まれている本であると思います。
** なら国際映画祭ニュースレターより
Nara International Film Festival News Letter
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広報宣伝ご協力のお願い
時下、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
この度、NPO法人 なら国際映画祭が主催する【ならシネマテーク3月上映会】開催いたします。
作品は『リトル・ガール』です。今月は、ホテル尾花にて開催いたします。本作品のつきましては、本上映会の情報を送付させて頂きますので、是非とも広報宣伝にご協力を頂けますと幸いです。イベントに関するご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせ下さいませ。何卒、宜しくお願いいたします。
“女の子”と認めてもらえない7歳のサシャと、子供の自由と幸せを守りたいと願う母。一つの家族の<ゆずれない闘い>を映した心震えるドキュメンタリー。
フランス北部、エーヌ県に住む少女・サシャ。出生時、彼女に割り当てられた性別は“男性”だったが、2歳を過ぎた頃から自分は女の子であると訴えてきた。しかし、学校へスカートを穿いて通うことは認められず、バレエ教室では男の子の衣装を着せられる。男子からは「女っぽい」と言われ、女子からは「男のくせに」と疎外され、社会はサシャを他の子どもと同じように扱わない……。
トランスジェンダーのアイデンティティは、肉体が成長する思春期ではなく幼少期で自覚されることについて取材を始めた監督は、サシャの母親カリーヌに出会った。長年、彼女は自分たちを救ってくれる人を探し続けて疲弊していたが、ある小児精神科医との出会いによって、それまでの不安や罪悪感から解き放たれる。そして、他の同じ年代の子どもと同様にサシャが送るべき幸せな子供時代を過ごせるよう、彼女の個性を受け入れさせるために学校や周囲へ働きかける。まだ幼く自分の身を守る術を持たないサシャに対するカリーヌと家族の献身、言葉少なに訴えるサシャ本人の真っ直ぐな瞳と強い意志が観る者の心を震わせる。
2020年 ベルリン国際映画祭 パノラマ部門 正式出品、 東京国際映画祭 ユース部門 正式出品、ヨーロッパ映画賞 ドキュメンタリー賞 ノミネート、 ヨーロッパ映画賞 音響賞 受賞、モントリオール国際ドキュメンタリー映画祭 ピープルズ・チョイス賞 受賞、シカゴ国際映画祭国際ドキュメンタリーコンペティション部門 シルバー・ヒューゴ賞 受賞、 インサイド・アウトLGBT映画祭 観客賞受賞 ほか
監督:セバスチャン・リフシッツ
2020年/カラー/フランス/フランス語/85分/原題:Petite fille/英題:Little Girl/ 字幕翻訳:橋本裕充/字幕協力:東京国際映画祭/後援:在日フランス大使館・アンスティチュ・フランセ日本/配給・宣伝:サンリスフィルム
© AGAT FILMS & CIE – ARTE France – Final Cut For real – 2020
【日時】
3/22(金)11:00/14:00/17:00/19:30
3/23(土) 11:00/14:00/17:00
3/24(日)11:00/14:00
【場所】
ホテル尾花 (奈良市高畑町1110)
※シネマテーク用の駐車場・駐輪場はございません。
【料金】
当日券 一般1,000円
奈良市民・奈良市内勤務・60歳以上・学生・*ハンディキャップ
(*の同伴の方一名様まで同額)割引として700円
上映30分前より当日券販売(先着順)
各回入替制
前売り券:https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/0256endmzig31.html
※新型コロナウイルス感染拡大の影響により日程、会場等の内容を予告なく変更する場合があります。ご来場の前に必ず公式サイトをご確認ください
https://nara-iff.jp/
■
https://youtu.be/18wIvtuqCD8?si=4RW00mnK2UZ_x8s6
予告編
2024年4月からは、ならシネマテーク会場であるホテル尾花主催「尾花deキネマ」として上映会が始まります。
【お問合せ先】
NPO法人なら国際映画祭
〒 630-8266 奈良市花芝町17番地 サンふくむらびる2階
Mail : info@nara-iff.jp
春日祭は、天皇の勅使を招いておこなわれる、春日大社の格式の高いお祭りです。
毎年3月13日に行われているそうですが、ふつうは拝観不可で、行ったことがありませんでした。
お招きをいただきましたので私も初めてお参りをしてきました。
「春日祭は朝廷主催の祭であり、宮中より天皇陛下のご名代である勅使の参向を仰ぎ、国家の安泰と国民の繁栄を祈ります。
嘉祥2年(849年)に始まったとされ、朝廷より出発した斎女(内侍)が賀茂川で潔斎し、童女等を連れ、更に大臣や神祇官等総勢2000人の行列が祈願のため春日大社へ渡ってこられました。年2回、旧暦の2月と11月の上の申の日が式日であったことから申祭とも呼ばれ、明治に新暦に改められると祭日は現在の3月13日に定められました。三大勅祭(葵祭、石清水祭、春日祭)の一つです。」
一の鳥居では、ふつう左だけ榊が立ててありますが、春日祭のときだけ春日山から切り出された、榊が両方に立てられると聞いていましたので
まず拝見しました。10日に立てられたということです。
春日大社で8時40分頃受付をして、テントの席で、膝掛けとカイロをもらってはじまりを待ちました。
9時から御戸開之儀という勅使を招く前の神事が始まりました。
10時前から、祓戸神社(はらえどじんじゃ)で勅使を招いて、神事が行われました。
座られている黒い衣装の方が勅使です。赤い衣装は旧知の千鳥権禰宜です。
再び本殿へ。
道の真ん中には特に清浄な砂が敷かれています。
10時…勅使参向之儀
「勅使以下斎館を出て、祓戸の儀、着到の儀を経て幣殿・直会殿の作合の座につき、御棚奉奠(みたなほうてん)、 御幣物奉納(ごへいもつほうのう)、御祭文奏上(ごさいもんそうじょう)、神馬牽廻(みうまのけんかい)、 和舞奉奏(やまとまいほうそう)、饗饌(きょうせん)、見参(げざん)、賜禄(しろく)をもって正午過ぎ祭儀が終了します。」
本殿前では勅使を迎えて神事が行われました。
ふだん入れない、四殿の前での神事も、画面で見ることが出来ました。
四神に特別な料理のお供えが供えられ、清酒や濁酒が供えられました。また刀や鏡など四神宝もお供えされました。黒い衣装が花山院宮司さま。
最後に管弦の演奏で、男性2人と、男性4人による和舞い(やまとまい)が舞われました。和舞い(やまとまい)は、いま春日祭だけに伝わると聞きました。
すべての神事が終えられたのは昼の12時過ぎでした。
この日の屋外気温は5度くらいだったでしょうか、時折冷たい風も吹きとても寒い3時間あまりでした。
そのあと感謝共生の館で、4年ぶりという直会がひらかれました。ありがとうございました。
春日大社のホームページです⇒https://www.kasugataisha.or.jp/
境内の馬酔木です。
奈良県立図書情報館からの案内です。
第26回日本自費出版文化賞入選・入賞作品展 令和6年3月19日(火)~28日(木)
毎年およそ数万点の書籍が発行され市場に流通しています。
一方いわゆる「自費出版物」とされる、大きな流通ルートに乗らない書籍も同部数発行されているといわれています。出版文化において、自費出版物は一般書籍と並ぶ重要な位置を占め、貴重な出版物も多くありますが、著者の労苦が報われることはきわめて少ないのが現状です。「日本出版文化賞」(主催:一般社団法人日本グラフィックサービス工業会、主管:NPO法人日本自費出版ネットワーク、選考委員長:鎌田彗)は、自費出版ホームページによる自費出版データの蓄積・公開活動と連動しながら、著者の功績を讃えることで自費出版を再評価、活性化しようとするものです。(NPO法人日本自費出版ネットワーク公式サイトより)
本展では、2023年に開催された「第26回日本自費出版文化賞」への応募総数658点の中から二次審査を経て選出された71点の入選候補作品より、最終選考を経て選ばれた大賞1点、部門賞7点、特別賞7点、入選56点と、歴代の大賞受賞作品を展示します。(最終日3/28は15:00まで)
☆会期中の連日、自費出版アドバイザーが会場に常駐します(会期中の連日10:00~16:00、最終日は15:00まで)とのことです。
クレタケ元会長の綿谷正之さんの展示と20日には講演もあるそうです。
映像作家の保山耕一さんからの情報です。
14日早朝3時から4時まで、NHK BS 4Kで保山耕一さんの映像と川上ミネさんと真砂秀朗さんの楽曲の新しい映像が放送されます。
どうぞ録画してご覧下さい。
「NHK番組表のキャプチャーです。
表記が更新されています。
この一年間の映像で川上ミネさん、真砂秀朗さんの楽曲と響き合う映像詩を選びました。
この一年の撮影と思いがが凝縮されています。
(後記)一部はちょうど目覚めて実況で、そしてビデオであらためて拝見することが出来ました。
すばらしい映像と音楽でした。撮影もさることながら、編集作業がたいへんであったろうと思いました。
NHK総合テレビでも放送されることを願いたいと思います。
3月10日、奈良公園バスターミナルのレクチャーホールにて、保山耕一さん上映会がありました。
素晴らしい上映会でした。
今月の保山さんと私の短歌のコラボは、月ヶ瀬の梅でした。
https://youtu.be/edDT2w8Kbi0?feature=shared
7分あまりの素晴らしい映像です。
霧晴れて昇る朝日に月ヶ瀬の紅白の梅光り初(そ)めたり 松森重博
今月もありがとうございました。
(追記)
上映会の映像です。
https://www.youtube.com/watch?v=3xeYk8zPfIE
■活動支援のカンパ、投げ銭は下記までお願い申し上げます。
===============
三井住友銀行
小阪支店
普通 5231131
ホザン コウイチ
===============
皆様からの投げ銭でのご支援をどうかお願い致します。
毎月、奈良新聞で楽しみにしている川嶌一穂さんの美ビット見て歩きは、125回。大阪天王寺のあべのハルカス美術館の「円空展」です。
わたしも先日拝見したのですが、川嶌さんの美ビット見て歩きを見るともう一度見に行きたくなります。
円空が残した仏像そして足跡は素晴らしいものがあります。
美ビット見て歩き 私の美術ノート *125 川嶌一穂
あべのハルカス美術館開館10周年記念「円空―旅して、彫って、祈ってー」
写真 岐阜県・千光寺 賓頭盧尊者坐像
貞享2年(1685)頃 47・4cm
(会場撮影可ゾーンにて筆者撮影)
驚いた。
今まで円空と言えば、全国を行脚して、木っ端で小さな仏像を数多く作った僧、というくらいの認識しかなかった。
が、会場に一歩足を踏み入れると、等身大より大きい「十一面観音菩薩立像」(作品番号4・以下同)や、衣紋の美しい、量感たっぷりの「釈迦如来坐像」(6)がいらして、すぐにそのイメージは裏切られることになった。
円空(寛永9年<1632>〜元禄8年<1695。俗名は不明)は、今から400年ほど前、徳川の世がようやく定まろうとする頃に、美濃国、現在の岐阜県に生まれた。
円空の彫った仏は兵庫県以東、北海道に至るまで五千体以上も確認されているのに、彼自身の生涯は不明な点が多い。円空入寂後およそ百年の後に出版された伝記集『近世畸人伝』(2)には、「幼い頃に出家した」という記述がある。
『円空の生涯』(人間の科学社・2015年)の著者・長谷川公茂氏は、「わが母の命に代る袈裟なれや法(のり)のみかげは万代をへん」という円空の和歌などをあげて、幼い頃に母と死別したことが出家のきっかけだとする。
『近世畸人伝』は、続けて「ある寺にありしが、二十三にて遁れ出、富士山に籠り、また加賀白山にこもる」と記している。寺での修行に飽き足らず、山岳修行を重ねたらしい。
会場に、奈良県松尾寺蔵「役行者倚像(いぞう)」(19)が、役行者像にしては珍しく、童女のような笑顔をして腰掛けておられる。背面の墨書によれば、44歳の円空が大峰山で冬ごもりの修行をした時の作という。
時は前後するが、青森県弘前市立図書館蔵の『藩庁日記』(1666年正月の条)に、「円空という旅の僧に、領内に置く訳にはいかない旨を申し渡すと、青森から松前に参るよし」とある。33歳の円空が、弘前を追われて、極寒の北海道に向かおうとしているのだ。
その約200年後に、北海道の命名者として知られる松浦武四郎も『東蝦夷日誌』(3)に、北海道に残る円空の彫った仏を挿絵とともに記録している。現在、道内に40余体の円空仏が確認されているが、円空の造仏修行の厳しさが偲ばれる。
会場第2章「修行の旅」では、思いもかけない円空の絵に出会った。円空43歳の年、三重県志摩半島南端の漁村・片田に伝わる『大般若経』(17)と、同じく立神地区に伝わるこれも『大般若経』(18)に添えた仏画である。
両方とも、元は600巻もの巻子(かんす)装だったのを、読経に便利なように、補修をかねて折帖(おりじょう)装にし直す際に、円空が絵を添えたもの。とくに後者では、絵がすっきりと洗練され、線もためらいなく、流れるように走る。棟方志功の版画の女性のような、ふくよかなお顔である。
と思ったら、先ほど挙げた長谷川さんは『円空の生涯』で、こんなエピソードを語っている。
昭和39年、円空仏で知られる名古屋市の鉈(なた)薬師に棟方志功を案内した時、棟方はいきなり堂内の須弥壇に駆け上がって、円空作の十二神将のうち寅像にしがみついて「コンナトコロニ、オレノオヤジガイタ」と叫んで、像を撫で回して飽きなかった。二人には、何か通ずるものがあるのだ。
会場第4章「祈りの森」に、岐阜県高山市千光寺のお像が77体もいらっしゃる。54歳の円空がこの地に滞在して、住職の舜乗と親しく交流したことが、『近世畸人伝』に記されている。今も庫裏に残る、340年前に二人が囲んで語り合ったという囲炉裏の写真が、本展図録にある。
第4章の「観音三十三応現身立像」(47)は、60cmから80cmの高さの、ほぼ同形の菩薩立像31体である。近隣の村人が病気になると借り出して、この数になったという。
当時の庶民には、病院もない。素晴らしい仏像のおわす遠くの大寺にお参りに行く手段もない。そんな時に、円空の彫った仏さまを借りて枕辺に祀ることができるなんて、こんな有難いことはなかっただろう。そしてこれこそが、円空が一生をかけて、倦まず弛まず仏像を彫り続けた理由であっただろう。
最終第5章「旅の終わり」に、仏像でも神像でもない一体の像が、これまた微笑んでいる。万葉歌人・柿本人麻呂坐像(66)だ。みずからも和歌を詠んだ円空が、こればかりは楽しんで彫ったのではないかと思う歌聖の像である。
会場出口で、みなを見送ってくれるのが、「十一面観音菩薩及び両脇侍立像」(76)。ジャコメッティ作品を思い出すような、余計なものを一切削ぎ落とした細い細い三尊像だ。制作年を特定できる最後の像。
3年後の7月15日(旧暦)、円空は自坊・関市弥勒寺に近い長良川畔で、念願の盂蘭盆入定を遂げた。まさに「旅して、彫って、祈った」壮絶な人生だった。
写真は、釈迦の弟子で、撫で仏で知られるいわゆる「びんづる様」。本像(45)も人の手で撫でられて黒光りしている。何とも言えない味のある表情。
最後になりましたが、あべのハルカス美術館開館10周年おめでとうございます。
12年前に始まった本欄でも、「ミラノ・ペッツォーリ美術館」展、「川喜田半泥子物語」展、「北野恒富」展、「ラファエル前派の軌跡」展と、今回で5回取り上げたので、同じ近鉄母体の大和文華館と並んで、みごと「本欄最多出場」を達成されました!これからも素晴らしい展覧会を期待しております。
=次は令和6年4月12日付(第2金曜日掲載)=
・・・・・・・・・・・・・・・
かわしま・かずほ
元大阪芸術大学短期大学部教授。
メモ あべのハルカス美術館 大阪市阿倍野区阿倍野筋1−1−43 あべのハルカス16階。電話06(4399)9050。https://www.aham.jp/。
近鉄「大阪阿部野橋駅」、JR・地下鉄「天王寺駅」下車すぐ。シャトルエレベーター(地下1階か地上2階の乗り口より)利用。会期は4月7日(日)まで。
先日行われた奈良検定の2級、1級そして
奈良検定の最上級であるソムリエ級の問題と解答が、奈良新聞デジタル版に載っています。
https://www.nara-np.co.jp/web/20240304131316.html
最初に一番最後に掲載されている、2級を、そして1級、最後にソムリエ級を試すのが良いと思います。
それぞれ70点以上が合格です。
ソムリエ級は
4択の問題が25題。
そして200文字と400文字の文章問題です。
近頃、手で字を書くことが少なくなっていますので、なかなかたいへんです。
下書きの用紙もありますが、下書きしてから回答用紙に書こうとすると時間が足りないということがよくあります。
主催の奈良商工会議所の奈良検定のホームページです⇒https://www.nara-cci.or.jp/narakentei/
3月7日、東大寺修二会も折り返しです。午後6時過ぎに三月堂前に着くとすでに多くの人がこられていました、
コロナで拝観制限がありましたので、実に4年ぶりの光景です。
午後7時からおたいまつが上がりました。
手持ちゆえうまく撮れませんでしたがその中の数枚です。
約25分間に、10本の大松明があがりました。
行基さん大感謝祭でごいっしょのIさんから今年がたぶん彼女がもらえる最後という内陣拝観券をいただきましたので、Kさんと内陣で参拝へ。
80分間、ロウソクと灯明があるだけの暗い内陣で、練行衆によるお経と法螺貝と声明などがあり、五体投地の行もすぐ目の前で拝見しました。
ふだんとは違う世界です。たいへん厳粛な気持ちになりました。
橋村東大寺別当、筒井寛昭長老、狭川普文長老らと10人余の僧侶とともにご一緒に拝観できました。
そして内陣から出て、二月堂のスナップです。
今回、多くの方のお世話で、素晴らしいひとときを過ごすことができました。ありがとうございました。
金峯山寺からのお知らせです。
「令和6年春の秘仏ご本尊特別御開帳
金峯山寺では、世界遺産・国宝の「金峯山寺仁王門」の大修理勧進のために、同じく世界遺産・国宝の「金峯山寺本堂・蔵王堂」の秘仏ご本尊金剛蔵王大権現3体の特別ご開帳を今春、下記の日程で行うこととなりました。この機会にご参拝いただきまして、ご本尊と深いご縁を結んでいただきますようにご案内申し上げます。
期 間:令和6年3月23日(土)~5月6日(月)
拝観時間:午前8時30分~午後4時
(法要等により一時的に入堂を制限する場合があります。)
特別拝観料:大人1,600円・中高生1,200円・小学生800円(団体割引あり)
お問い合わせ先 : 金峯山寺(TEL0746-32-8371)」
発見が大きなニュースになっている富雄丸山古墳へ行ってきました。富雄川西岸の富雄若草台という住宅地にありました。
最近寄付で作られたという表示がありました。
テントが張られ、いま発掘の真っ最中のようです。フェンス越しに遠景で見える程度でした。ちょうどカメラクルーが3人連れでタクシーで駆けつけていました。
西側の角に表示がありました。
(画像はクリックすると拡大します)
ならどっとFM、たまゆらより
発掘で一躍有名になった富雄丸山古墳。友松洋之子さんの案内です。
https://www.youtube.com/watch?v=wx6L-i8TFcs
また鹿鳴人のつぶやきにも富雄丸山古墳のことを以前書いていました。⇒http://narabito.cocolog-nifty.com/blog/2023/02/post-85977b.html
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