国産の甕(かめ)のお嫁入り
奈良に帰って器まつもりに勤務して49年、そして店は明治4年創業で153年になります。
先日、お客様が、当方の店で国産の久松(キュウマツ)の甕(カメ)を見つけられました。あちこち探し回っていたけれど、ようやく見つけられたとのことです。
というのは、もう数年経つのですが、国産の有名な久松の甕の窯元は、倒産したのでほぼ国産の甕は流通していません。
国産で長年作ってこられて定評があったのですが、中国のメーカーにデザインも真似られて安く作られ(人件費と為替レートの関係でと思われますが)日本の量販店で安く販売されたので、とうとう企業努力もかなわず、倒産されたのです。
したがって、ほぼ国産の甕は日本でいまや流通していないと思われます。
お客様にはたいへん喜んでいただき、当店の在庫を9個すべて買っていただきました。やはり国産の甕は、ラッキョ漬けにしても梅干しにしても醤油造りにしても、味が全然違うそうです。
10升(1斗、18リットル)など。台車3台に載っています。ご自宅へ配達前のお嫁入り前に、記念に写真を撮りました。
以下は以前に撮ってもらった器まつもり店頭風景。看板類は、書道家 長岡光邨氏に書いていただいたもので作成したものです。近頃、長岡文雄(光邨)先生に注目が寄せられており、うれしいことです。
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