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2023年5月31日 (水)

復興・陸前高田 ゼロからのまちづくり

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2022年に発行された「復興・陸前高田 ゼロからのまちづくり」という本です。

この本の執筆陣である、流通科学大学 商学部 マーケティング教授の長坂泰之先生、陸前高田ほんまる株式会社の取締役 阿部 勝さん、そして取締役の永山 悟さんが私ども、奈良もちいどのセンター街にお越しになられたのを機会に本も手に入れて読み始めました。

本を紹介していただいたときの鹿鳴人のつぶやきです。2022年4月
http://narabito.cocolog-nifty.com/blog/2022/04/post-aefa71.html

2015年に三陸海岸を訪問したときの、鹿鳴人のつぶやきです。
http://narabito.cocolog-nifty.com/blog/2015/08/post-041c.html

以下は長坂先生による解説です。

「共著『復興 陸前高田:ゼロからのまちづくり』が日本建築学会著作賞を受賞しました。
2023年4月19日に発表になりました。

受賞理由は、前代未聞の災害と復興事業の全体像を、関係者の記憶がまだ新しいうちに当事者の記録としてまとめられたことの意義は大きく、将来の復興事業においても必ず参照すべき一冊となることであろう。(詳細は後述)
関係させていただきましたすべての皆様に深く感謝申し上げます。
日本建築学会 2023年各賞受賞者
https://www.aij.or.jp/2023/2023prize.html

受賞理由
https://www.aij.or.jp/images/prize/2023/pdf/4_award_005.pdf
共著『復興 陸前高田:ゼロからのまちづくり』鹿島出版会,2022.4
https://www.amazon.co.jp/dp/4306073610

本書は、東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手県陸前高田市の復興事業に関する詳細
なドキュメントである。
2011 年 3 月 11 日にこの地を襲った大津波は浸水高最大 17.6m にも達するもので、死者1,559 人、行方不明者 202 人という大きな犠牲をもたらした。浸水面積は約 13km2 にも及び、名勝高田松原のみならず、中心市街地も跡形もなく潰滅した。本書は、このように震災によって一旦「ゼロ」に戻されてしまった陸前高田市がいかにして復興とまちづくりを達成しえたのかを、事業に携わった当事者の立場から記述したものである。

復興事業は、2011 年 12 月の計画決定から 9 年間という限られた時間内で、高台の住宅地造成と既存市街地の全面的な嵩上げを行うという、前例のないスピードと規模を要求されるものであった。その実現を支えたのは、「チームたかた」と称される、陸前高田市役所、地元商工会とその支援団体、清水 JV、UR 都市機構、都市計画コンサルタント、学識経験者ら、ソフト面とハード面を担うさまざまなセクターの連合体である。

本書の執筆にはこの「チームたかた」から編著者 4 名を含む総勢 17 名(ほか座談会での発言者 8 名)が参画しており、土地区画整理事業と中心市街地の商業復興を中心に、それぞれの立場から事業に対してどのような問題意識をもって取り組み、どのように課題を解決したが詳述される。

大規模事業に関わった多数の当事者による記録は、ともすると自画自讃の事業誌に陥りやすいものである。
本書に関しても地元の住民あるいは外部の視点からの事業の率直な評価や、より広い文脈の中での位置づけなどがなされても良かったように思われる。

しかし
本書での執筆者の全体的なスタンスとしては自讃というよりは事業の経験を通した今後の課題の提示が意識されており、それは異なるセクターの意見をクロスさせることを企図した「座談会」にも通底している。

このように、前代未聞の災害と復興事業の全体像を、関係者の記憶がまだ新しいうちに当事者の記録としてまとめられたことの意義は大きく、将来の復興事業(このような悲惨な大災害が再来しないことを願いたいが)においても必ず参照すべき一冊となることであろう。

よって、ここに日本建築学会著作賞を贈るものである。」

2023年5月30日 (火)

佐伯啓思さんの講演会へ

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5月28日は一般社団法人 坂口紀代美記念館 主催で、京都大学 人と社会の未来研究院特任教授の佐伯啓思さんの講演会

「日本人のこころの根源へー奈良で考える」がありました。

最初に坂口紀代美さんのご挨拶

今岡春樹・奈良女子大学学長の祝辞

上田清・大和郡山市長の祝辞

理事紹介のあと

佐伯啓思さんのおよそ90分の講演がありました。

このほど、講演会の2時間あまりのYOUTUBEが公開されました。

https://www.youtube.com/watch?v=qJ4TIlamuWg

 

私のメモ

奈良女子大学附属高校に外部から入学した頃の話。

ニーチェ 理解出来なかった

小林秀雄と岡潔の対談

東大に入ったが68年6月から東大闘争があった

70年、三島由紀夫の割腹自殺

高度成長の一方で失ったもの

ちょうど寅さんの映画、東京と地方の田舎の対比、48本くらいすべて見た

川端康成のノーベル賞受賞、「美しい日本」 そして何故死んだのかわからない自死

イギリスに留学したが、眼に見えない価値観が大切ではないか

日本はどこに向かっているか

川端康成の雪国の冒頭の英語の翻訳文の紹介

日本語は主語がない、主体がない

西欧に対して、日本では我を律する、自分を主張しない

心⇒これの英語翻訳で適当なものがない しいていえばSeoulか

奈良県桜井市出身の保田與重郎についてくわしく紹介された

昭和17年の「万葉集の精神」

短歌は 何かに託す

大伴旅人の短歌

世の中は空しきものと知るときしいよよますます悲しかりけり

大伴家持の世の中を歌った歌もある。

万葉集は大伴家の没落の書という説もある。無常観、

「海行かば 水漬みづく屍かばね
山行かば 草くさ生むす屍
大君おほきみの 辺へにこそ死なめ
かへりみはせじ」

一方藤原氏は天皇家の姻戚となっていく 排除する

明治維新での大久保利通、伊藤博文に対して西郷隆盛

取り残された、日本の精神をもった人たち、復古の精神

 

京都は 王朝的 華麗、もののあわれ

奈良は 王朝的なものはない、ゆったりと、それなりに、それで良いのではないか。

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講演のあと佐伯さんの本が販売され、サイン会もひらかれました。

写真は、奈良地域デザイン研究所の村内俊雄理事長にいただきました。

高校の同級生同士の坂口さんと佐伯さん。

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坂口紀代美さんの作品

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一般社団法人 坂口紀代美記念館の理事として、尾田栄章さん、川崎弁護士、村内俊雄さん、山口育彦さんとともに私も紹介されました。

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会場には多くの存じ上げてる方もおられました。

また、わたしのブログをいつも読んでいて、この講演会も紹介されてきましたと言って下さる方もおられ、うれしいことでした。

奈良新聞の5月29日の紙面は以下のように伝えています。(画像をクリックすると拡大します)

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2023年5月29日 (月)

陸前高田市からのご訪問

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以前からたいへんお世話になっている、流通科学大学 商学部 マーケティング教授の長坂泰之先生が奈良もちいどのセンター街に来られました。陸前高田ほんまる株式会社の取締役 阿部 勝さん、そして取締役の永山 悟さんとご一緒です。おふたりは岩手県陸前高田市のこの春まで市役所勤務であったとのことです。

最初にわたしから、夢CUBE10周年記念誌をお見せしながら、もちいどのセンター街の歴史、夢CUBEの誕生のこと、その後の16年間のことをお話させていただきました。
そのあと、魚谷和良もちいどのセンター街理事長からもちいどのセンター街の現在そして2025年の夢CUBEリニューアルプロジェクトのことなどを話しして、質疑応答を受け1時間半はあっという間に過ぎました。

皆様と夢CUBEにて記念撮影。長坂先生から写真をいただきました。皆様今後ともよろしくお願いします。

 

 

2023年5月28日 (日)

6月18日コンサートのご案内

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6月18日のくらしにちょっとクラシック音楽の会のコンサート「わがママコンサート」のご案内です。

DMGやまと郡山城ホール(小ホール)で14時開演です(開場は13時30分)。 わたしもスタッフとして受付にいる予定です。

第1幕 雅楽のしらべ

第2幕 新しい響きの旅☆シルクロードの西と東

第3幕 みんなで歌おう

と豊富な内容です。

料金はひとり2500円。お得なペアーチケット(おふたり)なら4000円です。

チケットは器まつもりで取り扱っております。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

2023年5月27日 (土)

泉房穂・前明石市長「社会の変え方」

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(画像をクリックすると拡大します)

毎日新聞の書評を読んで早速手に入れて読み終えました。

明石市のライツ社発行。1,600円+税

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泉 房穂氏

1963年生まれ、幼少期の苦労、弟さんのこと。苦学して東大へ。教育学部卒業。1987年NHKディレクター、1997年弁護士、2003年衆議院議員、2007年社会福祉士、2011年から2023年まで明石市長(12年間)。

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多くの人が読まれることをおすすめします。



ちょうど機会があってJR明石駅前のもとダイエーがあったところの再開発ビルのパピオスを訪ねました。https://papios.jp/。

本の中でも力を入れておられた駅のすぐ前のビルです。JRの駅と国道2号線にはさまれた一等地にあります。

 

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駅前の図書館。

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広い子どもの遊び場。

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日本の子午線、経度135度の明石天文台が見えました。

この日はとても天気の良い日でした。記憶に残る日になりました。

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2023年5月26日 (金)

推古天皇陵・聖徳太子墓を解説」【対談】松原純 × 来村多加史

来村先生と松原純さんの対談です。youtubeです。

https://www.youtube.com/watch?v=GGNEqer0KCQ

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2023年5月25日 (木)

[ 奈良「地理・地名・地図」の謎 増補改訂版

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奈良まほろばソムリエの会が監修した、平成26年(2014)の刊行された旧版の増補改訂版がこの5月に発行されました。

いろいろな県で発行された中で、奈良県が一番の売れ行きだったとのことです。

読んでみると今回、あちこちが改訂されています。県内の書店の店頭に並んでいます。

おすすめです。

実業之日本社発行。定価1,000円+税。

2023年5月24日 (水)

6月11日 保山耕一さん作品上映会の案内

保山耕一さんの6月上映会の案内です。

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【6月公演ウェブ受付のお知らせ】
「映像と音楽で巡る奈良」

2023年6月11日(日)
奈良公園バスターミナル2階レクチャーホール
開場:午後1時30分、開演:午後2時

第一部(奈良を学ぶ)
出演:岡本彰夫、ゲスト:川上ミネ(ピアニスト)

第二部(奈良を感じる)
映像詩上映 出演:保山耕一、朗読:上本京子

大人:3,000円、学生:500円
全席指定、当日清算

ウェブ受付
https://event.nara.jp/sp/jun

5月21日(日)午後9時受付開始、先着順

問い合わせ、メールでのチケットお申し込み
hozan4kmovie@gmail.com

第一部のライブ配信はありません。
第二部のライブ配信は検討中です。

上記以外の公演内容は追ってお知らせします。
*7月以降の開催継続の可否は、6月公演の結果によって判断します。
ご理解いただきますよう、よろしくお願い致します。

 

2023年5月23日 (火)

奈良まほろばソムリエの会 新会員説明会へ

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第16回の奈良まほろばソムリエの検定試験が3月に行われ、このほど最上級のソムリエ級の合格者の発表がありました。

例年40名から50名の合格者であり、合格率の20%くらいの難関のソムリエ級です。

ことしは83名の合格者が発表され、なんと合格率も50%を越えたそうです。

問題がやさしかったというわけではなく、奈良まほろばソムリエの会の奈良検定支援セミナーの指導がとても良かったからのようです。そして講師陣による予想問題がよく当たったそうです。

22日には新会員説明会があり、83名のうち50名あまりが出席されました。

ガイドグループ、講演講座グループ、保存継承グループ、広報グループなど各グループの説明を行いました。

また合格者の皆さんから、1分間スピーチが行われ、ご自分のプロフィールや合格への苦労話を述べられました。

その中でも、奈良まほろばソムリエの会の奈良検定支援セミナーの指導への感謝を多くの人が述べられていました。

遠くは千葉県、静岡県、愛知県、三重県などから合格者が出席されていました。

説明会のあと、祝賀会がひらかれ、あちこちのテーブルで交流の輪が拡がっていました。

そして多くの皆さんが奈良まほろばソムリエの会に入会いただけるようです。お祝い申し上げるとともに、これからのご活躍を期待したいと思います。

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2023年5月22日 (月)

薬師寺東塔・西塔特別公開

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4月に薬師寺東塔は落慶法要をされました。東塔の先端には吹き流しが大陸からの風を運ぶかのように北風が吹いていたそうです。

映像作家の保山耕一さんは落慶の初日をみごとに撮影されています。

https://www.facebook.com/hozan.japan/videos/1986408348402907

 

そして薬師寺では東塔の落慶を記念して、東塔と西塔の初層の特別公開を来年1月15日までされているということです。

くわしくは薬師寺のホームページをご覧下さい。https://yakushiji.or.jp/

 

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(追記)ロータリー歌壇2023年9月号。馬場あき子先生選で入選しました。

 

薬師寺の東塔の落慶祝うかに大陸の風は吹き流し流す

 

 

2023年5月21日 (日)

もいちど夜市へ

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19日は夕方まで雨が降っていましたが、夕方にはほぼ大丈夫、無事両方の夜市は行われたそうです。

この日は、第9の合唱団で参加していましたので、夜市は行けませんでしたが、20日は行ってきました。

天気も晴れとなりました。

もちいどの北入口

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器まつもり前。

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外国人も多かったです。

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もちいどのセンター街の駐車場も一部開放して屋台村の雰囲気です。

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奈良信用金庫の皆さんはスーパーボールすくい。着ぐるみも登場。

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バスケットのバンビシャスの協力で、OK広場ではフリースロー大会。3回投げて2回入る人が多いようです。無料参加で商品券が当たっていました。行列がずっと続いていて人気でした。

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今回初登場のもちいどのセンター街の事務スタッフのTさんご夫妻のシフォーンケーキ。ひときれ300円ですが、ふわふわしていろいろな味がありました。うまくおみやげに買うことが出来ました。たいへんな人気で30分もかからず完売。連日夜遅くまで焼いたそうです。秋にはどこかで販売予定とか。

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左、魚谷理事長、真ん中御主人、わたし。

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こにし夜市へ

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5月20日、小西通りのこにし夜市へ。

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こちらも南都銀行の駐車場の一部に、キッチンカーも登場して賑わっていました。

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米屋さんの前でも、わたがし、あまざけが人気でした。

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初日の19日は、夕方開始前まで雨が降っていましたが、開始の頃にはうまく雨も止んだとのこと。小西通りにはアーケードがありませんので、雨にならないでほんとうに良かったといっておられました。

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2023年5月20日 (土)

延原武春指揮 「第9」無事終了

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奈良県のムジークフェストの有料公演、ベートーベンの「第9」合唱が無事終了しました。

今回はソリストと136名の合唱は第4楽章からの登場。第3楽章は舞台袖で聴きました。

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3月以来ちょうど2ヶ月の練習、そしてオーケストラ合わせ、本番前のゲネプロを経て無事終了。

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合唱は高校生3名から上は80代まででしょうか、募集は全員経験者でした。わたしも数えると10数回目の第9でした。

終演後、指導をうけたソプラノソリストの大原末子先生から解団式で、合唱をたいへんお褒めいただきました。

指揮の延原武春先生は、中世バロック音楽の権威ですが、これだけの大人数の合唱団でよくまとまっていて、素晴らしい合唱だったとのことです。

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後日、奈良ムジークフェストから写真をもらいました。記念にアップしておきます。

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山の辺の道「奈良道」フォトコンテスト

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山の辺の道のなかでも、とくに奈良市から天理市への山の辺の道は、天理市と桜井市のあいだの山の辺の道より、すこし知られていないように思います。そこで山の辺の道の「奈良道」のあたりのフォトコンテストが5回目を迎えています。

受付期間は11月20日から12月20日まで。A4サイズで提出とのことです。

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山の辺の道「奈良道」を守る会のHPです⇒https://www.yamanobenara.com/

2023年5月19日 (金)

6月2日から岩橋洋二油絵展 ギャラリーまつもり

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満80歳になられたこと、そしてフルマラソン完走100回を記念してということで、岩橋洋二油絵展がギャラリーまつもりで開催されます。

昨年末の奈良マラソンもみごと完走されています。厳しいコースで6時間の時間制限付きの奈良マラソンを完走ですから大したものです。そして油絵の方もみごとな作品です。

6月2日(金)から7日(水)まで。10時から4時まで。奈良もちいどのセンター街のギャラリーまつもりにて。

どうぞご高覧ください。

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2023年5月18日 (木)

「保山耕一氏の映像は奈良の宝、作品上映会の存続を願う」  勢古浩爾さん

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「保山耕一氏の映像は奈良の宝、作品上映会の存続を願う」という

勢古 浩爾(評論家、エッセイスト)さんの文に出会いましたので、転載させていただきます。

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勢古 浩爾:評論家、エッセイスト

 

保山耕一氏の映像は奈良の宝、作品上映会の存続を願う
5/17(水) 11:02配信

 

JBpress
保山耕一氏のYouTube映像「奈良、時の雫」シリーズ「カザグルマ(大宇陀)」(2023/5/11)から

 (勢古 浩爾:評論家、エッセイスト)

 

 保山耕一(ほざんこういち)氏は奈良県生駒市在住の、日本ではトップクラスの映像カメラマンである。かれの作品上映会の存続が、いま危ぶまれている。まだ決定したわけではないが、奈良県の意向により、ほぼ打ち切りになるらしいというのである。

 

静謐で美しい…保山耕一「奈良、時の雫」

 

 保山氏については、本欄でこれまでに2回ほど触れた。
静謐で美しい…保山耕一「奈良、時の雫」
「奈良を撮り続ける」絶望と希望のあいだで揺らぐ保山耕一氏の悲痛な覚悟

 

 かれは長年にわたり、YouTubeに「奈良、時の雫」というシリーズの映像(現在1300作品以上)を上げつづける傍ら、毎月第2日曜日に奈良公園バスターミナルのレクチャーホールで作品上映会を開催してきた。

 

 直腸ガンによる排便障害に日々苦しみ、テレビ局の仕事も2022年3月に終わって無職となった保山氏にとって、毎月の上映会は最後の生きがいである。それが中止に追い込まれようとしている。

 

■ 「まったく報われないのに誹謗される」

 

 「奈良、時の雫」シリーズに2023年5月12日にアップされた作品は「カザグルマ(大宇陀)」という映像だった。そこに付された保山氏の文章には、「奈良公園バスターミナルでの情報発信」が県の事業停止リストに含まれているらしい、と書かれていた。

 

 その後、この文章は削除されているから、この文章からの直接の引用はやめるが、保山氏の大意はこういうことである。

 

 事業停止リストに含まれていることから誹謗中傷のメールが届いている。しかし自分の上映会は県から補助金ももらっていないし税金も一切使ってない。

 

 スタッフたちは入場料収入(大人3000円)から報酬を受け取っているが、保山氏本人は一度も受け取っていない。それどころか諸経費はすべて自分の自腹である。ちなみに「奈良、時の雫」のYouTubeも、まったく収益化していない。

 

 元々バスターミナルで上映会が始まったのは、ホールの有効利用をするために奈良県から協力要請をされたことがはじまりである。奈良県のために自分が役に立てればという思いだけでやってきた。しかも現在では、観客の半数は県外からの客で、奈良県の宿泊にもつながっている。

 

 しかしそのことがまったく報われない。それどころか、税金の無駄遣いだと誹謗され、まるで不要ゴミのように扱われている。

 

 いったいなぜ、上映会は事業中止リストに入ることになったのか。

 

■ ハコモノ行政の見直しは山下知事の選挙公約だった

 

 4月の奈良県知事選挙で、日本維新の会所属で元生駒市長の山下真氏(54歳)が、4期つづいた現職の奈良県知事・荒井正吾氏を破った。初の民間出身の新知事は就任早々、21事業予算の執行を一時停止した(総額約80億円)。そしてそのなかに「奈良公園バスターミナルのイベント実施」が入っていたのである。

 

 前任の知事がこの4年間に完成させた大型ハコモノ事業は3つある。(1)奈良県コンベンションセンター(2020年4月オープン、228億円)、(2)なら歴史芸術文化村(2022年3月オープン、100億円)、(3)奈良公園バスターミナル(2019年オープン、45億円)である。そしてこのハコモノ行政の見直しは、山下真知事の選挙公約だったのである。

 

 なかでも奈良公園バスターミナルに関しては、特別にこう書かれていた。このターミナルは「奈良公園周辺の渋滞緩和のために整備された」が、「使い勝手の悪さなどが指摘され、利用が低調」である。それゆえ「2021年(令和3年)度には、県の税金から1500万円の赤字補填がされています。見通しが甘かったのではないか、検証が必要です」。

 

 予算の一時執行停止での、ほかの18事業のことはわからない。しかしこの3事業に関する限り、要するに金食い虫でしかないから、ということだろう。なんのメリットにもなっていない。ただただ県の負担になっている。

 

 けれど予算削減決定ではなく一時停止である以上、3事業の存続の是非はこれから検討されるということになるのだろう。それにしても3事業のなかで一番規模の小さい奈良公園バスターミナルが、一番の槍玉に挙げられているように見えるのは解せない。奈良県立美術館はペイしているのか。

 

 奈良公園バスターミナルレクチャーホールは全296席。利用者は無料で利用しているわけではない。9時~17時の8時間を利用する場合は4万3400円の料金を支払う。保山氏の上映会は、前日の夜間からも準備をするらしいから、これにプラスアルファ払っているはずである。要するに利用者にはなんの罪もないのだ。

 

■ 保山耕一氏の映像の一ファンとして上映会の継続を願う

 

 わたしは奈良県民でもないのに、なにを県予算の使い方にぐだぐだいっているのか。わたしは保山耕一氏の映像に魅了されたただの一ファンにすぎない。保山氏とはなんのつながりもない。奈良についても、亡くなった母親が奈良出身というだけで、なんのつながりもない。奈良が好きでここ10年以上、毎年2回奈良旅行をしているだけである。

 

 「身を切る改革」を標榜し、退職金は受け取らないと断言している山下真知事の政策決定の動機の公正さは、疑いようがない。もちろん県政は県全体のことを考えなければならない。個々の案件、それも全然ペイしない事業は再検討されてしかるべきである。

 

 ではあるが、わたしは保山耕一氏の映像の一ファンとして、かれの上映会の会場がこの先も確保されることを願うものである。

 

保山氏が昨年の3月に職を失って、窮状を訴えたとき、単純に、氏のファン100人が投げ銭などではなく、映像の視聴代として毎月3000円を払えばいいではないかと考えた。しかし考えただけで、わたしが組織化することなどできない。わたしにできることは、自分一個の行動だけである。

 

 わたしは無力である。しかし、保山氏が日々のつらい暮らしのなかで、一片の私利私欲もなく、純粋に「奈良の魅力を発信」している姿を見ていると、ただただ応援したくなるのだ。こういう人は現代にあって、稀有な存在ではないか。

 

 5月14日、こういうニュースが報じられた。上皇ご夫妻が14日から京都・奈良を訪問するため東京を出発した。17日には奈良に行き、中宮寺と、予算一時停止中のあのハコモノ「なら歴史芸術文化村」を訪問する予定である。

 

 とするなら、少なくともこの文化村を(少なくとも当面)つぶすわけにはいかないだろう。閉鎖することもできない。失業者を増やすわけにはいかない。であるからには、上皇ご夫妻の訪問という強力な後ろ盾はないが、奈良公園バスターミナル事業も延命の目があるのではないか。

 

■ 保山耕一氏の存在は奈良県民の誇りである

 

 各県は県民名誉賞とか観光大使制度を採用し、PRに躍起である。

 

 奈良県民栄誉賞を受賞した顔ぶれをみると、ロンドンオリンピックのボクシングで金メダルを獲った村田諒太選手、映画「殯(もがり)の森」でカンヌ映画祭グランプリを受賞した河瀨直美監督、オリンピック3連覇を成し遂げた柔道の野村忠宏選手、最近ではリオデジャネイロオリンピックの柔道で金メダルを獲得した大野将平選手、バドミントン女子ダブルスで金メダルを獲得した髙橋礼華選手らがいる。

 

 いずれも功成り名を遂げた人物である。これらの有名人が受賞するのはけっこうなことだが、そういう人ばかりでなくてもいい。昨年、保山氏は県から「あしたの奈良」表彰を受けている。式典が行われたのはあの奈良県コンベンションセンターである。

 

 わたしみたいな余所者がいうのもなんだが、保山耕一氏の存在は、奈良県民の誇りである。優に奈良県の名誉県民に値すると思う。かれが撮りためた奈良県の映像は、かの入江泰吉の写真とおなじように、奈良県の財産である。

 

 保山氏が、開催直前に中止を通告されるのでは、と危惧していた5月14日の上映会だったが、無事開催された。観客の入りもよく、素晴らしい「映像と音楽で巡る奈良」上映会だった。毎回、これも心配されることなのだが、遠隔地にいる保山ファンのためのライブ配信も行われた(いまその映像を見ながら、この原稿を書いている)。

 

 これからもバスターミナルでの上映会が、存続することを願っている。

 

 と、以上で本稿は終わるはずだった。ところが、上映会のフィナーレで予想外のうれしいサプライズがあった。上映会ではお馴染みの奈良県観光局の竹田博康次長が最後の最後に登壇し、上映会存続決定の報告をしたのである。会場は出演者、観客ともに大いに沸いた。

 

 12日の保山氏の文章から、14日の午後までの間になにがあったのかわからない。県庁に、保山耕一のファンたちから、上映会の存続を願う電話やメールが多数(? )あったと思われる。ともかくよかった。一ファンとしてお慶びを申し上げたい。

 

 上映会に興味のある方は、こちらをご覧ください。https://www.youtube.com/watch?v=RldXkogm7Eo


いつまでアップされているかはわかりません。3時間半もあるので、毎日30分ずつでも見られることを勧めます。フィナーレは2時間45分あたりから。
上映会5月ライブ配信  /  映像作家保山耕一作品上映会@奈良公園バスターミナル

 

もいちど夜市、こにし夜市 いよいよこの金曜土曜の夜です。

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いよいよ、この金曜日土曜日、19日20日は、もいちど夜市、小西夜市です。

以下に出店の案内がでています。(画像をクリックすると拡大します)

どうぞ両日夜19時から22時まで、どうぞもちいどのセンター街と小西さくら通り商店街へお越し下さい。

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2023年5月17日 (水)

保山さんの上映会 朝日新聞より

保山さんの上映会の存続について、心配をされていましたが存続することが実行委員会から発表されました。朝日新聞デジタル版は15日つぎのように伝えています。

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山下真知事が就任後に予算執行の一時停止を指示した事業の一つ、「奈良公園バスターミナルイベント実行委員会事業」について、関連する映像と音楽のイベントが14日開かれ、その中で事業が継続の方向であることが明らかになった。

 

 継続の見通しが報告されたのは、ターミナル併設のホールで開かれた「映像と音楽で巡る奈良」。イベント終盤、実行委から、今後も継続の方向性であることが確認されたというアナウンスがなされ、会場は拍手と歓声に包まれた。

 

 県は今年度、1千万円の予算を計上。「映像と音楽で巡る奈良」を含む、奈良公園バスターミナルと周辺で行われるイベント約50回分の運営費の一部にあてられてきた。ターミナル併設施設の活用と、県内の情報発信が主な目的だ。

 

 
「映像と音楽で巡る奈良」は、県内在住の映像作家・保山(ほざん)耕一さんを中心に、2019年からおおむね月1回のペースで続いてきた。保山さんによる四季折々の奈良の景色の映像が4Kプロジェクターで投影され、県内のミュージシャンたちが歌や楽器の生演奏で盛り上げる。

 

 実行委によると、入場料は3千円で毎回完売。保山さんの映像に魅入られた県外客が半数を占め、撮影地を「巡礼」する人も少なくないという。

 

 山下知事は初登庁の8日、イベントを含む21事業について予算の執行をいったん停止し、必要性や費用対効果を検証する意向を示していた。これを受け、保山さんがSNSで「今回が最後になる可能性がある」と発信したことから、愛好者からは不安の声が上がっていた。

 

 イベントに毎回のように通ってきた五條市の女性は「どうしたらこんなに清らかな映像が撮れるのだろうと、表現のすばらしさに涙してきた。県外のお客さんともつながる場にもなっている」と意義を語る。

 

 保山さんによると、山下知事が予算執行停止を明らかにして以降、「税金泥棒」といったメールが日に数十通届いていたという。

 

 「奈良のファンを増やしてきたと自負しており、継続の判断は当然と思っている。予算を切るというのは、人の思い・時間・労力を断ち切ること。今回のやり方は少し乱暴だったのではないか」と語り、「知事にはぜひ直接イベントに足を運んで、自分の目で見てほしい」と要望した。(机美鈴)

19日夜、第9コンサートです

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いよいよ19日夕方18時から、やまと郡山城ホールで、ベートーベン「第9」コンサートです。奈良ムジークフェストです。

コンサートのホームページです⇒

https://www.naraken.com/musik/2023/special/special02/

 

飛鳥のくらし 写真コンテスト

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ふとチラシを手に入れましたが、「あすかのくらし」という写真コンテストがあります。奈良文化財研究所の飛鳥資料館が主催です。

締切りは6月30日必着です。

くわしくは飛鳥資料館のホームページをご覧下さい⇒https://www.nabunken.go.jp/asuka/contest/14.html

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2023年5月16日 (火)

子鹿公開

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ゴールデンウィークに今年初めての子鹿がうまれたというニュースが流れていましたが、6月には鹿苑で公開されるということです。

奈良鹿の愛護会のホームページです⇒https://naradeer.com/

2023年5月15日 (月)

映像作家 保山耕一さんの5月上映会へ

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映像作家の保山耕一さんの5月上映会がたくさんの人を集め、3時間半にわたって無事開かれました。

 

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映像作家 保山耕一さん

(この写真は4月の上映会の写真。名カメラマンの水野真澄さんからいただきました。)

 

 

(画像はクリックすると拡大します)

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盛りだくさんのプログラムでした。

保山さんのNHKによる30分にわたるドキュメンタリーの映像が流れました。

そしてこの日はいつものタイムドメインの音響システムに加え、すばらしいレコードのプレイヤーが登場、氷室神社宮司の大宮守人さんからくわしいお話しもありました。ベートーベンの第9の第3楽章の名演奏もLPレコードから流れました。

 

この日は春日大社の藤を詠んだ高橋みどりさんの短歌も披露されました。朗読は上本京子さん。

はつなつのひかりこぼれて花藤は神への手向けのごとくかがよう 高橋みどり

 

続いて保山さんの映像を見て作ったわたしの「新緑の吉野山」を詠んだ短歌が披露されました。

吉野山の金峯山寺は新緑の若葉の薫り満ちあふれたり  松森重博

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司会の中川ならどっとFM局長から、吉野山をヘリコプターで飛んで吉野山を見たことをインタビューされました。

そしてこの日も会場で皆さんから声をかけていただきました。ありがとうございました。

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映像とコラボしてつくった短歌のYOUTUBEです。保山さんありがとうございました。

https://www.youtube.com/watch?v=EhyeXNGcrts

 

そしてフィナーレ。

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上映会の最後の様子です。(保山さんからいただきました)

最後に竹田次長から嬉しい知らせが発表になりました。

開催の継続が心配された保山さんの上映会ですが、「これからも続けます」との発表でした。会場の皆さん一同に喜びの拍手が鳴り響きました。来月も、6月11日(第2日曜日)に開催されるということです。

 

 

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参考:この日は、実況のインターネット中継されました。https://www.youtube.com/watch?v=RldXkogm7Eo

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2023年5月14日 (日)

奈良八重桜

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奈良コンシェルジュであり奈良まほろばソムリエの松原純さん撮影の奈良八重桜(ナラノヤエザクラ)です。
ことしは春が駆け足で進んでいきましたので、もう一度どうぞ。


https://www.youtube.com/watch?v=VJIJVDH5BuQ

 

松原純さんいわく

「今回は奈良が誇る「奈良八重桜(ナラノヤエザクラ)」をご紹介致します。
3月下旬から4月上旬にかけて咲き誇る「ソメイヨシノ」の後、静かに奈良八重桜が咲きます。
咲き始めは純白、散り際には真っ赤に色づくその姿は独特な魅力があります。
百人一首:
「いにしへの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな」
でも知られるこの桜の可憐な姿をお楽しみ下さい。」

2023年5月13日 (土)

美ビット見て歩き 私の美術ノート *116 川嶌一穂

川嶌一穂さんの美ビット*116は土門拳の『古寺巡礼』刊行60年です。

迫力ある土門拳の写真展を見られて的確に書いておられます。なるほどと思いながら奈良新聞5月12日付を拝読しました。

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美ビット見て歩き 私の美術ノート *116 川嶌一穂

 

土門拳『古寺巡礼』刊行60年

 

写真 鳥取県三徳山三佛寺投入堂を撮影する土門拳『土門拳の古寺巡礼』(クレヴィス・2011年)表紙

 

 写真家土門拳は明治42年(1909)、現在の山形県酒田市に生まれ、昭和54年(1979)脳血栓に倒れて以降、意識不明のまま入院生活を送り、平成2年(1990)に亡くなった。意識の戻らない最晩年の10年間を思うと、何とも言い様がない。
 将来、画家になりたかったという土門が中学3年生の時に描いた花の油絵が残っている(『新版土門拳の昭和』<クレヴィス・2022年>)。濃彩、厚塗りで描いた花を入れた、金属製と見える花瓶にハイライトの光が当たり、後年の土門の写真を彷彿とさせる。

 昭和44年(1969)、二度目の脳出血で右半身不随となった土門は、リハビリのために左手で花の水彩画を描いた。たどたどしい線ながら、その色彩は水々しく、土門は天性のカラリストだったのではないかと思う。それでこそ、彼の残した白黒の作品が精彩を放つのだろう。
 考えてみれば、これまで土門の写真をじっくり見たことはなかった。もちろん『古寺巡礼』、『文楽』、『ヒロシマ』、『筑豊のこどもたち』や『室生寺』などの作品集は、それぞれ部分的に目にしたことはあったが。

 極端なクローズアップ(「飛鳥寺金堂釈迦如来坐像面相詳細」昭和39年)、細部に隈なく当てた照明(「神護寺本堂薬師如来立像腹部・大腿部」昭和18年)、意外な角度からの撮影(「向源寺十一面観音立像」昭和38年)など、土門の作品はどれもすぐに「土門拳」だと分かる。

写真は「真を写す」と書くが、土門の写真は「真」を写す、と言うよりは、対象に肉迫するあまり、対象に内在する土門的なるものを、探り当て、掘り出して、表に出したもののように見える。

 自分の目で見る前に、こんな個性的な土門の写真を見てしまったら、実際にその仏像、神像や寺社に行って見ても、もう土門の目でしか見えなくなっているだろう。若い頃なら尚更だ。

 しかし古稀も超え、彼の作品の多くの現場を既に訪れている今はもういいだろう。と思って、先月、東京都写真美術館(目黒区恵比寿ガーデンプレイス内)で開かれた『<古寺巡礼>刊行60年 土門拳の古寺巡礼』展へ行って来た(会期は明日5月14日まで)。
 
本のサイズで見ても、土門作品は大迫力、と思っていたが、実際に会場で大画面に接すると、全く次元の違う存在感だ。もしどこかで「土門拳」展が開かれたら、その折はぜひ出かけられたし。

 山形県を訪れる機会があれば、土門の郷里、酒田市にある「土門拳記念館」にもお立ち寄り下さい。案内パンフレットによると、東京国立博物館法隆寺宝物館や京都国立博物館平成知新館などを手掛けた谷口吉生の設計になる、鳥海山を眺望する素晴らしい建築だ。土門はここに全作品7万点を寄贈した。

 土門拳がはじめて仏像に出会ったのは昭和14年の年末か、翌15年の春だという(『土門拳の古寺巡礼』年譜)。ちなみに、土門は昭和20年6月に召集を受けたが、痔疾のため即日帰郷となったので、軍隊には入っていない。戦時中は、文楽、奈良の仏像や、土浦海軍航空隊甲種予科練習生の撮影に携わった(倉田耕一『土門拳が封印した写真』新人物往来社・2010年)。敗戦後、昭和21年に室生寺を訪ねて、撮影を再開する。

 戦中と敗戦直後に、なぜ仏像だったのか?
 土門は、「ぼくの好きなもの」(『古寺巡礼』第四集・昭和46年)という文章の中でおおよそこう語っている。
「建築では、三仏寺投入堂、薬師寺三重塔、室生寺五重塔、高山寺石水院、仏像では神護寺本堂の薬師如来、薬師寺東院堂の聖観音、臼杵の磨崖仏群が好きだ。みな豪壮で強い。また個性的である。個性的、というのは日本的、と言いかえてもよい。日本の文化は、図式的には中国、朝鮮の下流に位置づけられるかもしれないが、日本に辿りついた文化は、日本人という極上質の酵母菌に出くわし、みごとに熟成され、日本の文化固有の芳醇な香を放っている。」

戦争という「国家」を意識せざるを得ない時期と、GHQによる「日本的なるもの」を排除する政策の先行した占領期に、土門はかろうじて残っている「日本」を撮り続けた。

 『土門拳の古寺巡礼』展会場で、全く見たことのない庭園の写真があった。池に華奢な反り橋がかかり、その上に檜皮葺らしい小さな屋形が乗っている。池中にある小島からくねくねとした松が生えていて、全体に朝もや(?)が立ちこめた幻想的なカラー作品だ。土門らしからぬ叙情的な『永保寺臥龍池無際橋』(昭和37年)

岐阜県多治見市にある永保寺の庭園は、夢窓国師の作。境内の観音堂と開山堂は14世紀に建立され、ともに国宝である。これは、すぐにでも行かねば!

 

=次回は令和5年6月9日付(第2金曜日掲載)=
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かわしま・かずほ
元大阪芸術大学短期大学部教授。

 

メモ 『古寺巡礼』第一集(昭和38年)、第二集(昭和40年)、第三集(昭和43年)、第四集(昭和46年)、第五集(昭和50年)。いずれも美術出版社。添えられた土門の文章もいい。

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蛇足

わたしも小西治美さんの紹介で、3月上京の折、見て来ました。

鹿鳴人のつぶやき

http://narabito.cocolog-nifty.com/blog/2023/03/post-c203c5.html
蛇足ながら付記しておきます。

 

 

 

2023年5月12日 (金)

5月19日20日 もいちど夜市・こにし夜市

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5月19日(金)20日(土)夜7時頃から10時頃まで、もちいどのセンター街と小西さくら通り商店街では、夜市をおこないます。

どうぞお越し下さい。

2023年5月11日 (木)

交通安全と上皇夫妻の来奈

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5月11日から20日まで全国交通安全運動です。とくに気をつけましょう。

また5月16日午後から18日まで上皇夫妻が奈良に来られるとのこと。奈良市、天理市、斑鳩町では交通規制があるとのことです。

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2023年5月10日 (水)

5月19日 ムジークフェストで「第9合唱」

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5月19日(金)18時開演、DMGやまと郡山城ホール・大ホールにて、ムジークフェストで「第9合唱」があります。

ベースで歌う予定にしています。

写真は以前のムジークフェストの「第9」豆粒のように写っています。

今回指揮は延原武春さんです。ソリストはソプラノ大原末子さん、アルト西村規子さん、テナーは石川太一さん、バリトンは大谷圭介さん。

オーケストラは奈良フィルハーモニー管弦楽団です。

全席指定。前売り1,000円です。

ムジークフェストのHPは、⇒https://www.naraken.com/musik/2023/

 

2023年5月 9日 (火)

薪御能 5月19日20日

南都 春日・興福寺古儀

薪御能が5月19-20日行われます。

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世界遺産の春日大社と興福寺で、2023年5月19日(金)、20日(土)、歴史と伝統を誇る奈良の伝統行事「薪御能(たきぎおのう)」が執り行われます。

薪御能は、全国各地で行われている「薪能(たきぎのう)」の起源とされ、奈良を代表する伝統行事の1つ。
貞観11年(869年)に興福寺西金堂で執り行われた修二会始行での薪猿楽(たきぎさるがく)が最も古く、その後数々の変遷を経て今日に至ります。
平成2年(1990年)には奈良市の無形民俗文化財に指定。まさに、能の始まりを考える上で重要な位置づけにある行事です。

かつて春日大社や興福寺などの神事で奉仕していた「大和猿楽四座(やまとさるがくよざ)」を原点に、現在は観世(かんぜ)・金春(こんぱる)・宝生(ほうしょう)・金剛(こんごう)の「能楽四座」による能と、大藏(おおくら)流による狂言が、2日間にわたって奉納されます。

燃える薪の灯りの下、長い年月を経て受け継がれてきた「薪御能」が演じられる様子は幻想的!
幽玄の世界を味わいに、能発祥の地・奈良へぜひお越しください。

 

世界遺産の春日大社と興福寺で、2023年5月19日(金)、20日(土)、歴史と伝統を誇る奈良の伝統行事「薪御能(たきぎおのう)」が執り行われます。

薪御能は、全国各地で行われている「薪能(たきぎのう)」の起源とされ、奈良を代表する伝統行事の1つ。
貞観11年(869年)に興福寺西金堂で執り行われた修二会始行での薪猿楽(たきぎさるがく)が最も古く、その後数々の変遷を経て今日に至ります。
平成2年(1990年)には奈良市の無形民俗文化財に指定。まさに、能の始まりを考える上で重要な位置づけにある行事です。

かつて春日大社や興福寺などの神事で奉仕していた「大和猿楽四座(やまとさるがくよざ)」を原点に、現在は観世(かんぜ)・金春(こんぱる)・宝生(ほうしょう)・金剛(こんごう)の「能楽四座」による能と、大藏(おおくら)流による狂言が、2日間にわたって奉納されます。

燃える薪の灯りの下、長い年月を経て受け継がれてきた「薪御能」が演じられる様子は幻想的!
幽玄の世界を味わいに、能発祥の地・奈良へぜひお越しください。

薪御能は春日大社と興福寺の2会場で2日間実施。その内容とは?

 

薪御能は、両日ともに春日大社と、興福寺南大門跡にて執り行われます。

 

【1日目】
5月19日(金) 春日大社 舞殿「咒師走の儀」
時間:11:00~ 金春流能「翁」…金春 憲和 ほか
興福寺 南大門跡「南大門の儀」
時間:17:30~ ・(舞台あらため) 興福寺衆徒(僧兵)
・宝生流能「三山」…辰巳 満次郎 ほか
・(火入れ) 興福寺衆徒(僧兵)
・大藏流狂言「茶壷」…茂山 千五郎 ほか
・金春流能「猩々」…金春 安明 ほか


【2日目】
5月20日(土) 春日大社 若宮「御社上の儀」
時間:11:00 金春流能「鍾馗」…金春 穂高 ほか
興福寺 南大門跡「南大門の儀」
時間:17:30~ ・(舞台あらため) 興福寺衆徒(僧兵)
・金剛流能「箙」…金剛 永謹 ほか
・(火入れ) 興福寺衆徒(僧兵)
・大藏流狂言「鳴子遣子」…茂山 忠三郎 ほか
・観世流能「葵上」…観世 喜正 ほか

くわしいホームページです⇒https://narashikanko.or.jp/topics/takigiono/

 

 

2023年5月 8日 (月)

5月19日、唐招提寺うちわまき

東向通りの南都銀行本店ウィンドー 奈良市提供より。

唐招提寺うちわまきが展示してありました。5月19日は午後3時から唐招提寺うちわまきは行われるそうです。

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切り絵の西村さんも。右下。

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ことしは100名限定でうちわまきされるとのことです。

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2023年5月 7日 (日)

桃蹊さん著 『ご恩おくり』

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昨年あたりから、本を出版されると聞いていた 桃蹊さんの本『ご恩おくり』がいよいよ発刊されました。手にとるや一気に読ませていただきました。
早速紹介させていただきます。

著者は、桃蹊(とうけい)、柳井尚美さん。

今御門町の旅館松前 の女将さんであり書道家。

旅館松前はお嬢さんが若女将をつとめられはじめました。

そしてこのほど旅館松前の敷地内に ギャラリーアズ(as art _scene)を創られました。

息子さんところにはお孫さんがお生まれになり

いろいろなお祝い事が重なる中、本を発刊されました。

『ご恩おくり』 京阪奈情報教育出版から。4000円+税。

生き方のすばらしい文と、作品である書と絵と写真などがいっぱい。

ご恩、をテーマに書かれていると言ったら良いのでしょうか。歩いてきた道、あるいは祈りの町 奈良。興福寺の鐘の音が朝に夕に聞こえてくるところに住まい、春日大社の境内を歩き回ったりする日々、旅館のお仕事をされたり、書道をされたり、奉納されたり、御主人を思い出されたり、先人を思い出されたり。博い知識と素晴らしいお人柄、高潔な人格を感じるばかりです。

人とのつながりが広がり、いろいろな作品奉納されたり提供もされています。神社やお寺への屏風奉納、般若心経奉納など。

うまく書けませんが、ぜひ手に取っていただき読んでいただきたいと思います。

一部を紹介させていただきます。

DVD、CD、ポスターなど。映像作家 保山耕一さんの「祈り」のDVDも。

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書籍にロゴ。わたしの歌集の「大和まほろば」も桃蹊さんに書いていただきましたが、載せていただいています。

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出版は、やはり奈良の京阪奈情報教育出版から。

桃蹊さんの言葉がありました。

『ご恩おくり』

本を愛する方達の熱量を感じさせていただいた本作りでした。
美しい本を作っていただきました。

辛抱強く、
あたたかく導いて下さった方々に心から感謝ばかりです。
ご協力くださった皆様ありがとうございます。

時間がかかりましたが、ああ今が丁度機が熟したんやなあと感じています。
ギャラリーアズ(as art _scene)にいっぱいあります😅

そして、こちらから
https://narahon.stores.jp/items/64497c6887ef5b002a726a80

https://amzn.asia/d/dP6uXm4

アートディレクション・デザイン  有村菜月
編集 尾崎靖
   住田幸一

2023年4月28日 第1版第1刷発行
著作者 桃蹊(柳井尚美)
発行者 住田幸一
発行所 京阪奈情報出版株式会社
印刷所 有限会社修美社
製本所 新日本製本株式会社
A5判カラー128頁 フランス製本 4,400円

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現在、ギャラリーアズ(as art _scene)では、本の中で紹介されている、書や絵、大きな筆、大きな硯、百人一首、本などが展示されています。この機会にどうぞ。

2023年5月 6日 (土)

観光バスで巡る奈良 by佳山隆生氏

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奈良まほろばソムリエの会の佳山隆生氏が世界遺産を巡る観光バスを動画にしてくれましたので、紹介します。

前編

【奈良観光おすすめスポット】路線バス世界遺産周遊ライン~奈良交通 奈良・西の京・斑鳩周遊ライン~まるごと奈良おすすめ1日コースを車窓から動画でご案内。

 

バス旅前編 奈良交通で世界遺産を制覇 路線バス旅で奈良気分 おすすめ1日コース 春日大社~東大寺~興福寺~平城宮跡~唐招提寺~薬師寺~法隆寺 奈良の観光スポットをバスで巡る

https://www.youtube.com/watch?v=YBi0w2XnHFQ

 

後編

 

路線バス世界遺産周遊ライン~奈良交通 奈良・西の京・斑鳩周遊ライン~まるごと奈良おすすめ1日コースを車窓から動画でご案内。

 

バス旅後編 奈良交通で世界遺産を制覇 バス旅で奈良気分 おすすめ1日コース 唐招提寺~薬師寺~郡山城~慈光院~法起寺~法隆寺のご案内 観光スポットをバスで巡る

https://www.youtube.com/watch?v=fSRsoBvgoSQ&t=12s

2023年5月 5日 (金)

「素晴らしき人生」 綿谷正之さん

奈良地域デザイン研究所の旧知の村内さんからの情報を紹介します。

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(テレビの)「近鉄ケーブルネットワークで今月から「素晴らしき人生」の番組がスタートしました。
奈良で活躍する人々を、番組で毎月紹介していきます。

今月は世界で初めて筆ペンを開発した(株)呉竹の元社長、綿谷正之さんです。
素晴らしい話を聞く事ができて、最高でした。

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(世界で初めて筆ペンをつくった綿谷正之さん。短時間ながら、熱い語りです)

この番組は、奈良地域デザイン研究所が企画し、19時から15分、毎日同じ時間に放送されています。

6月は不登校の事を取り上げます。
私は慣れない事で、ぎこちなさが目立ちます。

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(村内さん)

KCNが見られない方は、You Tubeから見て下さい。


https://www.youtube.com/watch?v=3OJIMU_YZYE&t=25s

 

村内さんご紹介ありがとうございました。

 

2023年5月 4日 (木)

山下真知事のインタビュー 毎日新聞より

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©毎日新聞 提供
毎日新聞のインタビューに答える山下真氏=奈良市で2023年5月2日午後2時16分、村松洋撮影

 

4月の奈良県知事選で初当選した日本維新の会公認の山下真氏(54)が2日、毎日新聞の単独インタビューに応じ、前任の荒井正吾氏(78)による大型事業を見直す考えを明らかにした。

スポーツ施設や教育機関を整備する「大和平野中央田園都市構想」の中核事業や、飛行場機能を備えた「大規模広域防災拠点」は不要と指摘。こうした事業の見直しなどで財源を捻出し、選挙戦で掲げた教育無償化や子育て支援の充実を実現させる考えを示した。

 

 山下氏の任期は3日から始まる。

4期16年にわたった荒井氏の県政運営について山下氏は「インフラ整備で一定の成果はあったと思うが、箱ものに偏重していたことは否めない」と指摘。特に、多額の公金を費やす大型事業は費用対効果を検証し、早急に事業を凍結したり縮小したりするか決めると明らかにした。

 

 その上で、川西、三宅、田原本の3町で整備する「大和平野中央田園都市構想」に言及。県が建設を計画する大規模なサッカースタジアムと、県立の工科系大学は「必要ないと思う。構想全体について見直す必要がある」と語った。

 

 さらに、県が五條市で建設を予定する「大規模広域防災拠点」も検証し直す。南海トラフ巨大地震などの大災害に備え、約720億円を投じて2000メートル級の滑走路を設ける計画だが、山下氏は「物資輸送の空港が必要なら伊丹(大阪空港)もある。ヘリポートなら学校などを使ってもいい」と述べ、必要性を疑問視した。

 

 ほかにも検証が必要な事業として、平城宮跡を通る近鉄奈良線の移設や、

県が誘致を進めるリニア中央新幹線の新駅(奈良市付近)と関西国際空港を結ぶ鉄道輸送網の整備などを列挙。2023年度の県当初予算に計上されている一部事業費を執行停止する可能性に言及した。

 

 今後の県政運営を巡っては、県議会(定数43)で自民党系会派(22人)が過半数を占め、維新公認の山下氏との間でねじれが生じることになった。山下氏は「知事も県議も互いに県民に選ばれた立場。県民にとって何が良いことなのかを一緒に考えたい。提出議案の必要性など、説明を尽くしていく」と話した。

 

 一方、山下氏は教育現場の支援の必要性を強調。教員が抱える授業以外の事務仕事を外部委託するほか、新たに残業手当制度を設けられないかを検討し、負担軽減に取り組むとした。

 

 維新が拠点とする大都市圏の大阪と、過疎地域を抱える奈良県では課題も異なるため、奈良では農業や林業など第1次産業の振興に力を入れたいと述べた。

また、大学病院など民間の総合医療機関が少ない県内の事情を踏まえ、県が主導する形で医療提供体制をさらに充実させていく必要があるとの認識も示した。

文化政策に関しては「古代の遺跡が豊富にあることは奈良の売り。その保存に支障が及ぶようなことはしないつもりだ」と述べた。

 

 山下氏は選挙戦で、大阪など関西の他府県と連携を強化すると訴えてきた。現在は防災と観光の2分野に限定して参加している関西広域連合についても、ただちに全面加入すると明らかにし、「奈良の良さを関西全体にPRしていきたい」と語った。【榊原愛実、吉川雄飛】

 

 

 

奈良県知事選挙

4月9日に奈良県知事選挙、奈良県議会議員選挙がありました。

新しい知事には、山下真氏54才、維新が選ばれました。

奈良県のページ 選挙結果 ⇒https://www.pref.nara.jp/63223.htm

5月8日初登庁とのことです。また記者会見があるそうです。

新知事はどのように変えようしているのか、奈良県はどうなるのか、この1ヶ月、かたずを飲んで見守っているような感じです。

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荒井知事16年間お疲れさまでした。5月2日おこなわれた荒井知事の離任式の記事です。奈良新聞5月3日付より。(画像をクリックすると拡大します)

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2023年5月 3日 (水)

坂本龍一著 music macht frei 『音楽は自由にする』

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坂本龍一さんがこの春ガンで亡くなられました。最近とくに東京の神宮外苑の森の木の伐採の中止などを求めて、小池都知事に要望を提出などのニュースが流れていましたが、どうやら無視されて開発が進められているようです。

彼のかずかずの主張は耳を傾けたいと思います。

小西通りの啓林堂書店奈良店で先日、坂本龍一さんの本格的自伝が眼にとまりました。文庫版330ページ、とても読み応えがありました。

新潮文庫発行。1000円+税。

映画「ラストエンペラー」はかつて見ましたが、映画音楽などを担当したとのこと。

映画「戦場のメリークリスマス」では、映画音楽を担当すると共に、大尉役で出演していたとのことです。早速映画も見ました。

本の裏などに内容が載っていますので紹介します。(画像をクリックすると拡大します)

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2023年5月 2日 (火)

写真家 井上博道さん

5月の動画講座で写真家の井上博道さんがとりあげられるそうです。もと朝日新聞記者の小滝ちひろさんが井上千鶴さんにインタビューされるそうです。

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文化講座「なら学舎」の5月オンデマンド動画講座のお知らせです。
「司馬遼太郎が愛したカメラアイ 井上博道」と題して、
奈良を中心に社寺や自然を撮り続けた写真家、井上博道さんにスポットを当てました。
事務局長の小滝ちひろが井上夫人千鶴さんにインタビュー。博道さんと司馬さんの交流などについて伺いました。
視聴料¥1500です。お申し込みは下記からどうぞ。

https://peatix.com/event/3569368/view?fbclid=IwAR18piWNiCHKIeqSmfFNdQ8wMDD08REgyRjQQ3thRdOsoOfVaxPr7AMTUl4

司馬遼太郎がこよなく愛しんだ写真家が奈良にいました。
井上博道さん(1931〜2012)です。
奈良を中心に関西の社寺や自然を、ひたすらに撮り続けました。それ以外の被写体はほとんどなかったといってもいいでしょう。
東京進出を考えた時もあったけれど、司馬さんのひとことで翻意したといいます。
何があったのでしょうか?
なら学舎の小滝ちひろが、昨年から「井上博道記念館」の館長を務める夫人、井上千鶴さんにインタビュー。裏話をたっぷりと語っていただきました。

公開期間:5月21日〜6月20日(随時、何度でも視聴可)
放映時間:約1時間
視聴料 :¥1500
申込締切:6月19日0時
お申し込み、ご入金いただいた方に動画URLをお知らせします。

主催者
なら学舎

 

2023年5月 1日 (月)

奈良女子大附属中学高校の同窓会、柳汀会総会へ

4月29日、昭和の日。雨かもしれないと思っていたのですが良い天気に恵まれました。

奈良女子大附属中等教育学校で、10時からはじまりました。写真を撮る余裕がありませんでしたので、了解頂きOGの方の写真を拝借します。ありがとうございます。

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当日、配布されたパンフレットです。

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前身の奈良女高師附属のころの校歌です。わたしどもの在学の頃はもう歌いませんでした。

学友の歌1,2は少し歌いました。先輩からリクエストがあり、この日は久しぶりにメロディのピアノ演奏の録音を聞きました。

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私たちが中学1年生の時、創立50周年記念として、学友の歌3が作られ今も歌い継がれています。

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3番4番はあまり歌いませんでしたが、良い歌詞です。

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作詞は当時漢文を教えておられた武部利男先生。あとで知ることになるのですが、相当有名な先生でした。

4番までの歌詞は素晴らしいものです。(図はクリックすると拡大します)

総会では、ことしは役員・委員が一部交代しました。わたしは引き続き柳汀会(同窓会)の会長を務めさせていただくことになりました。

どうぞよろしくお願いします。

2部は、今年は昭和52年卒業の学年が担当で、最初に音楽演奏ありました。

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そして講演は福島大学の食農学類の教授をしておられる金子信博先生の「不耕起農業」の話。「農業では土を耕すことが基本とされてきましたが、今世界は「耕さない」農業に急速に転換しています」とのこと、初めて聞くことです。注目したい研究でした。

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とても楽しい時間は昼過ぎまで続きました。そして三々五々下校して、それぞれあちこちでランチを楽しまれたようです。わたしたちもランチで盛り上がりました。
来年も4月29日、昭和の日、母校で開かれることになりました。

好評の「思い出が語る110年史」です。

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