奈良ロータリークラブの一日
京都、鎌倉、奈良の3つのロータリークラブは、かつて古都保存法が制定された数十年前から、2年一度3つのクラブがそれぞれを訪問して例会をおこない親睦交流を深めています。ことしはコロナで4年ほど順延されていた奈良ロータリークラブが担当する三古都の例会が奈良で開かれました。
午後、奈良ホテルでの例会には講師として、奈良教育委員会の村瀬 陸さんの、「富雄丸山古墳と国宝級出土品について」30分の卓話を聞きました。
そのあとバス3台に分乗して、平城宮跡へ。15班に分かれてガイドさんの案内で、遣唐使船、朱雀門、いざない館などを見学しました。
そして再びバスで大安寺へ。
大安寺では前の日に宝物殿が落慶されたばかりです。
菩提僊那像。
NHKのニュースです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/20230412/2050013229.html?fbclid=IwAR2IeaxW34K0SN7gr22ca0epdjlHxcMzFInjIDUyEaKCQ7BfLPqwLmaZ7js
そして河野住職らによる本堂での法要がありました。
そして再びバスで、奈良市役所前のJWマリオットホテルへ。最初に、映像作家の保山耕一さんの奈良の映像が4面のスクリーンで映し出されました。演奏はハープによる生演奏です。東大寺、春日大社、興福寺、元興寺、吉野山などの素晴らしい映像が映し出され、京都や鎌倉からの人たちや奈良の人たちの感動を呼び起こしていました。
映像作家の保山耕一氏のコメントを紹介します。
【ロータリークラブの懇親会で映像詩とハープ演奏のコラボ】
ハープ奏者の福井麻衣さんの演奏と共に、4面スクリーンに映像詩を投影し、懇親会のオープニングで公演の機会をいただきました。
懇親会なので、上映会のように映像と音楽が目的に集まったお客様ではありません。
お客さまのバスの到着が遅れたり、開演前はかなり慌ただしい雰囲気。司会者から開演のアナウンスが終わっても、席が分からず探しているお客さんもいる中、じっと我慢して全員が着席するのを待ちました。
暗転後、限界まで待って映像再生。
そして、福井さんの渾身のソロ演奏が19分。計4曲の映像と音楽で巡る奈良の旅が始まりました。
1曲目は「大和の月」会場内に慌ただしさが残っているだろうと予想して、あえて暗い映像と静かな音楽からスタート。
会場内はまだ落ち着かない様子、スマホを使っている人が多い。暗闇の中で名刺交換する人も。さすがにおしゃべりする人はいない。
カメラマンが演奏中に歩いているのが気になる。
2曲目は「大和の雪」会場はかなり静かになったが、スマホを持って席を立つ人や、扉を開けて会場に出入りする人がまだいる。
3曲目は「佐保川の桜」テンポの速い曲に合わせて散る桜のみで編集。これも圧巻の演奏。桜吹雪と息をのむ速弾きが会場の空気を一変させる。この曲で最初は映像や演奏に興味がなかったお客様の心を掴む。会場は静かになり、全員が映像と演奏に注目している。
そして、最後の曲は「吉野山の桜」満開の吉野山、日出から日没を5分に凝縮。映像と呼応するかのような演奏に誰よりも私自身が感動し、心がしびれた。リハーサルでも聴いているが、本番の化け方が尋常ではない。映像と響き合うという表現に収まらず、音が映像と会場のお客様を全て包み込む、いや、飲み込むような熱演だ。
最後のワンカットまで映像と完全にシンクロした演奏は、福井さんがどれだけ時間をかけて映像を理解し準備を重ねたのか、その証に思えた。
19分の演奏は私が事前に編集した映像と1秒もズレることなく、完璧な結果を私に見せて下さった。
福井さんは映像のエッセンスをも演奏に取り込み、ひとつの芸術的表現としてこの舞台で昇華している。すごい人だ。
福井さんは、その場にいたお客様全員の心を鷲掴みにした。
最後に沸き起こった大きな拍手がすべてを物語っていた。
懇親会のオープニングといえばそれまで、ただの余興かもしれない。
でも、ここまでやり切る福井麻衣さんのポテンシャルと感性は素晴らしい。きっと私よりも優れた映像感覚も持っているに違いない。
表現者として私よりも高い場所に立っておられる。
私が信じて目指して来た映像と音楽が響き合い、何かを生み出す。
それをこの懇親会の場で福井さんの力を借りて表現できたことを誇りに思う。奇跡の19分を私は忘れない。誤差は0秒。
最後に一言。
この場に私と福井麻衣さんを指名した奈良ロータリークラブは凄い!
最高のプロデューサーだ。
最新アルバム
ハープの香り/福井麻衣
Amazonで購入出来ます。
ムジークフェストにご出演予定。改めてお知らせします。」
そして美味しい料理やお酒をいただき盛大なパーティーとなりました。実に内容豊富なロータリークラブの一日となりました。
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