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2022年10月31日 (月)

綿谷正之さん著『墨に五彩あり~墨の不思議な魅力~』

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もと呉竹会長であり、もと白藤学園理事長の綿谷正之さんが、この10月に立派な本を上梓されました。

『墨に五彩あり~墨の不思議な魅力~』  京阪奈情報教育出版。7000円+税。

 

奈良は数々の日本文化発祥の地.

その文化を支え続けてきた墨は、奈良の地において1300年間作り続けられている最も古い伝統産業のひとつである。


書道用具メーカー呉竹の創業者一族として生まれ、「筆ペン」の開発者である著者の生涯をかけて得た知見をまとめた一冊。


これ1冊で墨の歴史や製造方法、硯と紙との関係などの使い方までわかる墨の大百科!!

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そして綿谷正之さんが書かれた『墨と生きる』は、綿谷さんの半生記ともいうべき本です。

同じく京阪奈情報教育出版から出版されています。900円+税。

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なお10月28日から30日まで当方のギャラリーまつもりで水彩画展も開かれ、好評のうちに終了しました。

綿谷さんありがとうございました。皆様ご来場ありがとうございました。

http://narabito.cocolog-nifty.com/blog/2022/10/post-f91eae.html

 

2022年10月30日 (日)

正倉院展はじまる

10月29日から奈良国立博物館では正倉院展が始まりましたので早速行ってきました。

図録も買ってきました。

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素晴らしい展示品の数々ですが、銀壷(大型の銀製の壷)です。全面に馬に乗って、イノシシや鹿を狩りしている様子が彫られています。

読売新聞29日朝刊でも澤田瞳子さんが特筆されています。

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会場のチラシ置き場には11月20日に開かれる行基さん大感謝祭りのチラシも配布していただいています。

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庭にでて、華の会がお世話されているお抹茶をいただきました。

クラウドファンディングで修復された、八窓庵のお茶室もきれいになっていました。

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まちなかでは、きょうから、あるくん奈良スタンプラリーが始まりました。11月14日まで。

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正倉院展のホームページです⇒https://shosoin-ten.jp/

2022年10月29日 (土)

11月13日 保山耕一氏作品上映会  受付中

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「保山耕一 作品上映会」
開場:13:30  開演:14:00 
会場:奈良公園バスターミナル2階 レクチャーホール

第一部:ならどっとFM「岡本彰夫の奈良、奥の奥」公開収録
中川直子
大垣知哉

 

第二部:映像作家保山耕一作品上映会
ギター:牧野由希子
バイオリン:秦進一
バイオリン:農澤明大
ピアノ:すみかおり
ワールドシップアンサンブル
ボーカル:Madoca
朗読:上本京子

 

11月13日作品上映会開催。作品上映会の11月のテーマは、山の辺の道と二上山、それにコスモスです。

WEB申し込みです⇒https://event.nara.jp/sp/hozan11

予告の映像です。

https://www.youtube.com/watch?v=Inx32sKi-3c

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それは奈良から始まった

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11月1日から6日まで、奈良市阿字万字町(あぜまめ、奈良の難読地名のひとつです)のなら工芸館では工芸フェスティバル、

ことしのタイトルは「それは奈良から始まった」とのことです。

なら工芸館のホームページです⇒https://nara-kogeikan.city.nara.nara.jp/

 

2022年10月28日 (金)

11月20日『行基生誕1354年記念シンポジウム』

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行基さんのシンポジウムの案内が届きましたので紹介します。(画像をクリックすると拡大します)

「行基さん大感謝祭」と同日に開催されるシンポジウムのご案内です。お申し込みはHPからできますので、ご興味・ご関心のある方はぜひよろしくお願いします。
https://kyokai-kinki.jp/archives/2660
(以下、申込ページより抜粋)
『行基生誕1354年記念シンポジウム』 ~行基さん講演会・地域連携サミット~
 行基生誕1350年を記念し、H29年に発足した「行基に学ぶ関西再発見の会」において、「行基生誕1354年記念シンポジウム~行基の足跡を活用した地域活性化~」を開催いたします。
 同シンポジウムでは、行基の功績やその生涯等について有識者からご講演いただき、また、行基にゆかりのある自治体の首長から、各地域における行基の足跡やインフラ、それら歴史遺産を活用した地域の活性化等についてご議論いただきます。

 

 

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2022年10月27日 (木)

奈良とびっきり観光ガイド       行基編 後編

このほど奈良まほろばソムリエの会の佳山隆生さんの行基編の後編がアップされましたので紹介します。

 

【日本仏教史】行基編 後編 行基ゆかりの寺院をご案内 喜光寺 竹林寺 往生院 霊山寺 行基の魅力 奈良時代のすべてがわかる バーチャル奈良観光 行基 

奈良とびっきり観光ガイド by  佳山隆生【奈良観光】

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Youtube⇒https://www.youtube.com/watch?v=vSUKDl2RNZo

をご覧下さい。

平城京の喜光寺

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生駒の竹林寺

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行基さんの方墳

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すぐ近くの往生院の行基像

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最後に、富雄の霊山寺(りょうざんじ)

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明石市へ

所用があって、ひさしぶりに兵庫県明石市へいきました。

明石公園。もと明石城あとの広い公園です。

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魚の棚商店街へ。

夕方5時前ながら、鮮魚店は売り切れで閉店の様子でした。焼いたウナギを買いました。

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駅前には高層ビル、たぶんマンションでしょうか。建っていました。

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2022年10月26日 (水)

第16回あるくん奈良スタンプラリーの冊子

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(画像をクリックすると拡大します)

正倉院展の期間中、奈良の町を歩いて楽しんで頂こうと、奈良市中心市街地活性化研究会(8商店街)、読売新聞社、奈良市、奈良国立博物館、奈良市観光協会、NPO法人まちづくり奈良応援隊による「はじまりは正倉院展実行委員会」が主催します。

正倉院のスタンプラリーですが、今年は16回目を迎えようとしています。

B5の大きさの冊子です。

参加の各お店や期間中の近鉄奈良駅行基広場などで配布します。参加費無料です。

買い物や飲食をして3カ所でスタンプをもらったら、近鉄奈良駅行基広場でのガラポン抽選でいろいろな景品が当たります。ハズレなし。

週末はJR奈良駅でもガラポン抽選ができます。

今回あたらしく、デジタルスタンプラリーも導入しました。

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この冊子を広げると裏面にB2というビッグな商店街マップが現れます。

利用するとスタンプをもらえるお店400あまりが載っています。どうぞ期間中お店をお楽しみ頂き、素敵な景品をゲットしてください。

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2022年10月25日 (火)

29日から正倉院展

いよいよ正倉院展が29日から始まります。ことしも、めぐるん奈良スタンプラリーも行います。

読売新聞は大きく正倉院展特集です。

見慣れたお顔を発見。奈良まほろばソムリエの会の友松洋之子(よしこ)さん。

(画像をクリックすると拡大します)

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また、「正倉院展と森鴎外」の講演をしていると、これまた奈良まほろばソムリエの会の石田一雄さんが紹介されています。

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2022年10月24日 (月)

10月28日 神さまのお引っ越し テレビ中継

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10月28日、奈良春日大社の若宮さまが改修なった、若宮神社へお帰りになられます。

NHKBSプレミアム、4K、8Kではその遷座祭が生中継されるそうです。28日午後7時から9時まで。

ピアニストの川上ミネさんのコメントです。

世界遺産の奈良・春日大社で20年に一度だけ行われる暗闇の秘儀をお届けする史上初の生中継番組「神さまのお引越し」。

その特別番組の音楽を私が担当させていただきました。

今まで3回演奏させていただいた春日大社で感じた気配をこの一夏かけて番組用にピアノソロ曲として書き下ろし録音をしました。

放送は来週金曜日の夜7時からNHKBSプレミアムなどにて。

どうぞご覧くださいませ♪

「神さまのお引越し」
NHK BSプレミアム/BS4K/BS8K

10/28 金 夜7:00-9:00
https://www.nhk.jp/p/ts/6GWRMXXMVW/

 

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2022年10月23日 (日)

21日22日、もちいどのセンター街で「もいちど夜市」開かれました。

21日、22日の夜、もちいどのセンター街では19時から22時まで「もいちど夜市」が開かれました。

たくさんの人で賑わいました。

皆様。ありがとうございました。

飲んだり食べたり、人と出会ってお話したり、仮装の子どもや大人たちを見たり、楽しい時間でした。

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以下の写真は、奈良市中心市街地活性化研究会よりいただきました。

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2022年10月22日 (土)

海龍王寺の特別公開は10月25日から11月14日まで。

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海龍王寺の十一面観音像の特別公開は、10月25日(火)から11月14日(月)までとのことです。

特別の、龍と寅の御朱印の授与もあるとの情報です。

ホームページです⇒https://kairyuouji.jp/

2022年10月21日 (金)

28日から綿谷正之さん水彩画展

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多芸多才の綿谷正之さん水彩画展が28日から30日までギャラリーまつもりで開かれます。

綿谷正之さんは、いろいろなところで先輩です。

このたびは水彩画30年、描き続けられた山の風景に、ほとけさまのすがたを描き始めましたということです。

どうぞご高覧ください、ご案内申し上げます。

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2022年10月20日 (木)

橿原市今井町 「はならぁと」へ

今、橿原市の今井町では10月14日から10月23日まで、「はならぁと」という奈良・町家の芸術祭が開かれています。

ということで久しぶりに、今井町を訪ねました。

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重要伝統的建造物群保存地区である今井町の町並みです。

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めざすは、「阿伽陀屋 若林亭」へ、ここでは画家の星 伸二展がひらかれています。

今井町をはじめとした、奈良県内の家や町並みの水墨スケッチ画が展示されています。星さんとは以前、猿沢池で描かれていたときに出会ったり、奈良での展覧会でお会いしています。新潟在住ですが、何度も奈良に来られ、好きな奈良を題材に描かれたものです。

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お話の中で、来年2023年秋、奈良の当方のギャラリーまつもりで個展をしてくれることになりました。2023年10月27日からの予定です。楽しみにしたいと思います。

チラシの裏面です。(画像をクリックすると拡大します)

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ちょうど、座敷ではサスティナブル講座が開かれていました。

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大阪ECO動物海洋専門学校の副校長の 城者定史さんの、大阪湾を潜って撮られた写真、三重県英虞湾の海の様子などを通して

「海洋とプラスティック」のお話を聞くことができました。いかに海が汚れているか、それを回復する活動はひとりひとりが

ゴミを捨てる人からゴミを拾う人になる大切さ、未来のためにいままで汚してきた海、森、自然などの回復が必要だと熱く語られていました。

 

阿伽陀屋 若林亭は、フェイスブックで自分たちで改修の様子が伝えられてきたのを拝見してきました。

ご主人の若林 稔さんのお話もうかがうことができました。

10月23日までの開催です。

 

22,23日には秋祭りで山車もでるそうです。

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2022年10月19日 (水)

明治生命館と静嘉堂文庫美術館へ

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同窓会に出席の前に、ぜひ見てくださいとフリーの編集者の小西治美さんから紹介されていた、丸の内の明治生命館を訪ねました。

戦後、アメリカに接収されていた建物です。外からは見たことはあるのですが初めて中に入りました。
静嘉堂文庫美術館がこのほど世田谷の方から移転してきて新しくオープンしたということです。

たいへんな人気で開館の10時前にいくとたくさんの人が来られていました。次の10時15分からの予約券をもらい、音声ガイドを借りて見学。

とくに、有名な国宝の曜変天目茶碗(稲葉天目)が展示されていました。

そして大名物 唐物茄子茶入、付藻茄子・松本茄子。織田信長や松永久秀の名がでてくる茶入れ、などを拝見できました。

三菱の岩崎彌之助、岩崎小彌太の親子のコレクションということです。

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以下の写真は小西治美さんからいただきました。小西さんご紹介ありがとうございました。

日本外国特派員協会からみた明治生命記念館

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明治生命記念館の2階から見た内部。

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戦前の素晴らしい建物です。重要文化財ということです。

明治生命記念館のホームページです⇒https://www.meijiyasuda.co.jp/enjoy/open/

静嘉堂文庫美術館のホームページです⇒https://www.seikado.or.jp/

2022年10月18日 (火)

東京の柳汀会へ

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奈良女子大学附属中等教育学校(中学高校)の東京での同窓会(全体の同窓会、柳汀会)にいってきました。

現在不肖わたしが、全体の同窓会の会長という大役をさせていただいています。

会場は、丸の内の二重橋ビルの外国特派員協会というところでした。よく外国の特派員が話題の人を呼んでお話を聞いたり質問したりして世界に発信されるところです。

先日ももと統一教会の子女がお話しされたところです。

卒業生である皆さん、シンガーソングライターの氷置晋さんのミニコンサートがあったり、京都市立芸術大学の松井教授の講演があったり、荒井奈良県知事のビデオメッセージ、タレントの八嶋智人さんのビデオメッセージや、ことしの直木賞作家の今村翔吾さんのビデオメッセージがあったりと、内容豊富で素晴らしい同窓会でした。

何しろコロナ禍により延期が続き4年ぶりの実施でしたから感慨深いものでした。担当の皆様お世話になりありがとうございました。

以下の写真は氷置晋さんからもらいました。氷置晋さん。ありがとうございます。

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廊下の壁にはこの会場でお話をされた多くの有名人の写真が貼ってありました。存じている方も多数おられました。

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2022年10月17日 (月)

T先輩より

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行基さん大感謝祭でお世話になっているT先輩より、「閑話休題」として、三つの同じ字を集めた字のことをご紹介いただきました。

 

同じ文字を三つ重ねた文字がいくつかあります。「森」「姦」。

動物に限定して調べると、
「蟲 チュウ・ムシ」

「犇 ホン・ヒシメク」 
 牛の群れが驚いて走る意。①牛が驚く②走る・逃げる③ひしめく、大勢が集まり押しあっ  
 て騒ぎ立てる

「驫 ヒュウ・ヒョウ」 多くの馬が群がる意。多くの馬が群がり走るさま・

「麤 ソ」はなればなれにいる鹿の意。①離れる②粗らい③大きい など


私の思いは

 神のお使いの奈良を象徴する「鹿」が、ウシやウマと真逆な「離れる」は、深い意味があると思う。

 私は「離れる」前には集まりがある。では奈良に何が集まったのか?
 日本の基礎作り、律令制度・租庸調など国家の礎、更に仏教の戒律・智慧の終結・技術・文化の集 
 積などなど。
 数えきれない集合物が奈良にあり育って、それが、地方に拡張分散させた。
 その功績の役割が鹿であった。

なるほど、鹿は古い土器にも描かれているように、相当古い時代から人間のちかくにいたのでしょう。

奈良公園の鹿を見ていると、日頃、鹿は群れをなして過ごしているように思いますが、ときどき群れから離れて歩くひとり歩く鹿も見かけます。

また人間とこんなに近くで過ごしている鹿も奈良公園以外にはないように思います。訪れる人々の鹿せんべいが目的かも知れませんが、たいへんなおもてなしをしているようにも思います。

T先輩がいわれるように、「数えきれない集合物が奈良にあり育って、それが、地方に拡張分散させた。その功績の役割が鹿であった」

のかも知れません。鹿はそういう役割を担ったのでしょう。

2022年10月16日 (日)

美ビット見て歩き*110 行基さん大感謝祭

 

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奈良新聞14日付の毎月楽しみにしている、川嶌一穂さんの美ビット見て歩きは、110回目。

11月20日の行基さん大感謝祭の1枚のチラシから、行基さんのことをくわしく書かれています。

さすがです。ありがとうございます。

(画像をクリックすると拡大します)

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美ビット見て歩き 私の美術ノート *110 川嶌一穂

 

僧行基(天智七<668>年〜天平二十一<749>年)

 

写真 「祝一三五四歳。行基さん大感謝祭」チラシ

 

 近鉄奈良駅が地下にもぐったのはいつだったか、ウィキペディアで調べてみると、昭和44年(1969)、わたしが大学に入った年のことだ。そう言えば思い出す、翌年の大阪万博の開催を控え、上本町駅が終点の近鉄線が難波まで延びて、大阪に行くのが飛躍的に便利になった。
 地上駅の跡に、行基像の立つ、お椀を伏せたような噴水が出来た。それ以来いまに至るまで、奈良駅での待ち合わせは「行基さんの前で」が定番である。最近は広場を覆う透明の大屋根ができて、雨の日の待ち合わせも快適だ。

どういう経緯で、行基の像が据えられたのだろう。日本経済新聞電子版(2016年6月18日付)に、「近鉄奈良駅前の行基像に<クローン>」という記事がある。それによると、駅再開発時に当時の鍵田忠三郎市長が、「行基の精神を引き継ぎ、街のシンボルにしたい」と、赤膚焼の大塩正人(七代)さんに制作を依頼したという(現在の像は、ブロンズ製の三代目)。思えばユニークな市長だった。鍵田市政のあいだ、我が家の味噌は母が「みそ会館」で作ってきた手作り味噌だった。美味しかったがよくカビたので、丈の高い、傘立てのようなみそ専用の壺まで買った。

 しかし奈良の玄関口に、なぜ聖武天皇でも重源でもない、行基の像だったのだろう。わたしが行基と聞いて思い浮かぶのは、東大寺大仏建立の勧進、元興寺屋根瓦の行基葺き、柔らかい餅を繋ぎ合わせたような行基図、それとため池くらいのものだ。
もう一つ、大人になって気ままな旅をするようになって、あちこちで行基開祖という寺や、行基が彫ったという仏像に出会った。実に行基ゆかりの寺院は、北海道から熊本まで千四百か寺にも及ぶという。

伝承には何らかの意味や背景がある。後に東大寺再建の勧進に尽くした重源は、行基の再来を自ら演出し、各地で池の改修や架橋事業を展開した。貧民救済などの社会活動を展開した叡尊も、行基の影を慕って、既に廃絶していた行基建立の寺院を再興したという(佐藤文子『誰が「行基伝説」を語ったか?』週刊朝日百科「仏教を歩く」)。伝説の広がりには、中世の僧の活躍があった。

東大寺二月堂のお水取りで読み上げられる「過去帳」での順番には驚いた。日本全国の天神地祇、御霊に至るまでの諸神を勧請するために奉読される「神名帳」とは別に、草創以来の東大寺、とくに二月堂にゆかりの深い人の名を記した巻子本(鎌倉時代末まで。以降は冊子本)で、有名な「青衣女人(しょうえのにょにん)」の一句も含まれる人名帳である。

「過去帳」冒頭の部分はこうだ。「大伽藍本願聖武皇帝 聖母皇太后宮(藤原宮子) 光明皇后 行基菩薩」。その後は「本願孝謙天皇 不比等右大臣 諸兄左大臣 根本良弁僧正 当院本願実相和尚 大仏開眼導師菩提僧正」と続く。行基は実に四番目、いま考えられている以上に、東大寺創建に大きな働きをした証だろう。

しかし実際の行基の働きはよく分からない。行基五十歳、「小僧(しょうそう)行基と弟子らは巷に連れ立ってみだりに罪福の因果を説く」と、名指しで僧尼令違反を糾弾される。その行基が、近江紫香楽宮での大仏造立を発願された聖武天皇の意に沿う形で、勧進に携わり、七十八歳にして大僧正に任命される。すでに紫香楽の甲賀寺で造立工事が始まっているのに、任命された年、天平十七年(745)に、平城京に遷都。四年後、平城京での東大寺大仏像の完成を見ることなく、奈良市菅原の菅原寺(喜光寺)で病を得て、八十二歳で没した。

写真にある行基菩薩座像(唐招提寺蔵。鎌倉時代作彩色木造。重要文化財)は、生駒市にある行基の眠る竹林寺の所蔵だったが、廃仏毀釈で衰退したため、本寺の唐招提寺に移された(竹林寺は現在整備されて唐招提寺が管理)。胸元から釈迦苦行像にも似た痩せたあばら骨を見せて、意志の強さを隠せない笑みをたたえている。実際にこんな人だっただろうなと思わせるお像だ。

先ほど挙げた「過去帳」には、菩提僊那の後、仏師、鋳師(いもじ)、大工の名前が記され、続いて「材木知識五万一千五百九十人 役夫知識一百六十六万五千七十一人 金(こがね)知識三十七万二千七十五人…」と、寄進する名も無い人々の人数が記される。
当時の官民の関係が今とどう違うのか分からないが、創建当初の姿を留めている、例えば大仏坐像の蓮弁に線刻された菩薩群図を思い浮かべてみる。幼児のようにふっくらとした頬の線、現代美術には見られない清新の気あふれる溌剌とした表情に、良きものを国を挙げて創ろうとする何とはなしの共同意思を感じる。まさにその中心に、全体像をつかもうとしても到底歯が立たない、高齢でとびきり元気な行基の存在があったのだろう。

 

=次回は11月11日付(第2金曜日掲載)=
  ・・・・・・・・・・・・・・・
かわしま・かずほ
元大阪芸術大学短期大学部教授。

 

メモ 「祝一三五四歳。行基さん大感謝祭」が、11月20日(日)12時から16時まで(予定)、春日大社境内飛火野ほかで開催されます。詳細は「行基さん大感謝祭」公式ホームページ http://www.gyoki.jp/

 

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2022年10月15日 (土)

平城天平祭

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2022年10月14日 (金)

16日ならまちわらべ歌フェスタ

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いよいよ16日は、ならまちわらべ歌フェスタです。

ホームページです⇒https://naramachiwarabeuta.com/

2022年10月13日 (木)

前園実知雄『律令国家前夜ーー遺跡から探る飛鳥時代の大変革』

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9月末に、毎日新聞に前園実知雄先生の本が紹介されていました。前園先生のお話は何度か聞いたように思います。

早速、啓林堂・奈良店で買い求めて、読み始めていますが研究書ですので、読み終えるのは時間がかかりそうです。

実際に見た古墳やお寺はくわしく書かれているので比較的わかりやすく思いますが、辞書のようにときどき必要な時に探して読むのも良いように思います。

新泉社発行 2700円+税。

(画像はクリックすると拡大します)

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2022年10月12日 (水)

11月6日 放送大学 奈良の講演会

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放送大学 奈良からのお知らせです。

「このたび、下記のとおり講演会を開催いたします。一般、在学生、同窓会会員の皆様の参加をお待ちしておりますので、お気軽にご参加ください。特に一般の方の参加を歓迎いたします。

 

              記

     

『興福寺で放送大学-奈良の美-』

講  師: 井上さやか  (奈良県万葉文化館)

 

      岡本 彰夫  (放送大学客員教授/元春日大社権宮司)

 

日  時: 2022年 11月6日(日) 13:00~16:30(12:30開場)

 

会  場: 興福寺会館

参加申込方法:こちらの『お申込フォーム』https://www.sc.ouj.ac.jp/center/nara/about/open.html
をクリックのうえ、お申し込みください。

なお、電話・メール・FAXの申込は受付いたしません。定員になりしだい受付を締め切ります。」とのことです。

 

2022年10月11日 (火)

興福寺五重塔の特別公開は16日まで。

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いよいよ大修理前の、興福寺五重塔の初層特別公開は16日までとなりました。

ホームページです⇒

https://www.kohfukuji.com/

2022年10月10日 (月)

10月、保山耕一さんの上映会終わる

10月9日の保山耕一氏の上映会の映像の一部です。この映像を見て短歌を作らせていただきました。3ヶ月目、身に余る大役です。

https://www.youtube.com/watch?v=mhh1R7M-YHE

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萩の花 風に揺らぎて 彼岸花 赤く咲きたり 仏の庭に    (元興寺)

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山深き 仏隆寺に 雨に濡れ 鮮やかに赤く 彼岸花咲く    (仏隆寺)


ふたつの歌を真珠の小箱などで保山耕一さんと一緒に仕事をされた、上本京子さんに朗読していただきました。

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保山耕一さんの10月の上映会は休憩もはさんで4時間あまりの熱演となりました。

保山さん、清水さん、出演者の皆様、スタッフの皆様、会場やWEBで参加の皆様ありがとうございました。

実況でも中継されていたとのことですが、今からも期間限定でYOUTUBEで放映されています。

投げ銭方式で保山耕一氏の口座にお振り込みをお願いします。

年内はともかくも続けると言っておられますが、支え合っての継続です。

保山耕一氏のフェイスブックより。

「10月9日ライブ配信決定
13時45分から配信開始します。
会場が休憩中にはライブ配信限定の映像詩をご覧いただけます。
皆様からのご支援(投げ銭)によってライブ配信は支えられています。
どうか、よろしくお願いします。
投げ銭は
三井住友銀行
小阪支店
普通 5231131
ホザン コウイチ
までよろしくお願いします。

協力をよろしくお願いします。」

今からもしばらく見ることが出来るそうです。以下のYOUTUBEをご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=u65qxgePeTI

2022年10月 9日 (日)

21日からJ洋画会展

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元二紀会会員の大東純子さんが主宰されている第2回J洋画会展が、21日から、大乗院庭園文化館にて開かれますので紹介します。

大乗院庭園文化館のホームページです。

https://www.narahotel.co.jp/daijyo_in_toha.html

2022年10月 8日 (土)

21日22日 もいちど夜市

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10月21日(金)22日(土)の夜19時から22時ころまで、、もちいどのセンター街では、「もいちど夜市」が行われます。

出店の店が一覧になって発表されました。(画像はクリックすると拡大します)

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2022年10月 7日 (金)

「ひかり拓本」アプリ公開のためのクラウドファンディング

奈良文化財研究所(奈文研)では、以下のようなアプリ公開のためのクラウドファンディングをはじめられたとのことです。

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「ひかり拓本」アプリ公開のためのクラウドファンディング
風化する先祖からのメッセージ、みんなで解き明かすアプリをお手元に
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奈良文化財研究所と文化財活用センターは、研究所創立70周年を記念し、石に刻まれた文字や文様に光を当ててその影から拓本をとる技術「ひかり拓本」をスマートフォンに搭載し、全国の石碑に残された貴重なメッセージを守り伝えていくプロジェクトを始動します。その第一歩として、文化財活用センターと共同で、「ひかり拓本」スマートフォンアプリの開発・公開費を集めるクラウドファンディングを始動します。
目標金額は380万円です。
私たちの先祖からのメッセージを解き明かし、石碑に込められた思いに「ひかり」を当てる本プロジェクトに、ご支援をお待ちしています。

 

【募集期間】
2022年10月5日(水)10:00 ~ 12月2日(金)23:00

 

【目標金額】
3,800,000円(目標を達成しなかった場合は返金いたします。)

 

【寄附金の使途】
アプリ開発・公開費(iPhone、iPadおよびAndroid)

 

【支援方法】
クラウドファンディングサービス「READYFOR」内のプロジェクトページより承ります。

 

プロジェクトページ https://readyfor.jp/projects/hikaritakuhon01

 

【支援コース】
5,000円から1,000,000円まで13コース
 ●早期のご支援に、少ない金額で「ひかり拓本」を堪能できる特典適用コース
 ●「ひかり拓本」を開発した研究員が出張調査し、調査報告会を開催するコース など

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

毎日新聞10月6日付も以下のように伝えています。

 

奈良市の奈良文化財研究所(奈文研)などは5日、石碑の文字を判読する技術をスマートフォンで活用できるようにするため、アプリ開発の費用を募るクラウドファンディング(CF)を始めた。

 判読技術は同研究所の上椙英之研究員(46)が2016年に開発した「ひかり拓本」。石碑に刻まれた文字をさまざまな角度から光を当てて撮影し、画像の影のみを重ね合わせることで文字を浮かび上がらせる技術だ。風化した災害伝承碑を判読することにも使われ、災害に強い町作りにも生かされてきた。

 これまではパソコン用ソフトを使っていたが、教育現場などより多くの人に技術を活用してもらおうとスマートフォン向けアプリを開発することにした。スマートフォンと懐中電灯などの光源があれば、小学校高学年程度でも手軽に石碑の文字を判読できるようになるという。

 5日に記者会見した上椙研究員は「研究者だけでは各地にある石碑の調査は対応できない。皆さんに協力していただければ」と話し、将来的には「ひかり拓本」の画像を登録できるデータベースを構築したいとしている。

 アプリの一般公開は23年3月中を目指している。CFの目標金額は380万円。12月2日午後11時まで、CFサイト(https://readyfor.jp/projects/hikaritakuhon01)で受け付けている。【塩路佳子】

以下は奈良新聞より。

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2022年10月 6日 (木)

「ならら」10月号

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月刊大和路ならら10月号です。

特集は「第74回 正倉院展ー天平文化の宝物の数々ー」。

奈良国立博物館 にて、
202210月29日(土)~11月14日(月)まで
正倉院展が開催されます。

予習にいかがでしょうか。」とのことです。

器まつもりでも販売しています。

2022年10月 5日 (水)

10月30日、朗読劇「ちひさきもののうた」

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ずいぶん前にいちど拝見しましたが、奈良県立図書情報館では、朗読劇「ちひさきもののうた」発表公演を開催されます。

当朗読劇は、「イストワール histoire 」と銘打ち、大阪ガスネットワーク(株)が主催する、関西に実在した人物や実際に起こった事件などを題材にしたドラマシリーズで、2012年にその第3回として製作されたもので、奈良の名物旅館「日吉館」の女将・田村きよのとこの宿の常連でもあった歌人・書家・美術史家の會津八一をはじめ、日吉館に集まった人々のエピソードをドラマ化したものです。今回は、当館で開催されている朗読ワークショップを通じて集まった舞台経験ゼロの出演者を中心とした朗読劇の発表公演です。公演は、11時《雪組》からと15時《花組》からの2回です。

なお、10月18日(火)~30日(日)まで、関連図書展示「ちひさきもののうた~日吉館とその時代~」展を2階図書展示スペースで開催します。

日時
2022-10-30(日) 11:00 - 2022-10-30(日) 12:30
2022-10-30(日) 15:00 - 2022-10-30(日) 16:30」

入場は無料ですが、カンパお願いしますとのことです。

申し込みは以下のホームページから。https://www.library.pref.nara.jp/event/3927

 

2022年10月 4日 (火)

行基さん大感謝祭、行基さんの動画

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2022年11月20日(日曜日)は行基さん大感謝祭です。春日大社の飛火野にて。

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ところで、奈良まほろばソムリエの会の佳山隆生さんが、行基さんの動画の前編を作られましたので紹介させていただきます。

 

「ようやくYouYube行基編完成いたしました。

動画の最後にイベント告知も盛り込んでいます。

是非ご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=F2BGi-h1GHs

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なお694年の元正天皇だけプリントミスですのでよろしくお願いします。

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2022年10月 3日 (月)

興福寺 塔影能へ

10月1日、午後5時半から、興福寺五重塔・東金堂の西広場で、塔影能があり拝見してきました。

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29回目とのことです。

東金堂の諸仏への奉納ということです。

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最初に、興福寺僧侶による東金堂諸仏への般若心経などが唱えられました。

そして演目がはじまりました。撮影・拍手はご遠慮くださいとのことです。

始まる前の夕景です。

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中金堂です。

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五重塔と東金堂。

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素晴らしい奈良での能・狂言の奉納でした。陽が落ち闇が広がり、南の空低く、上弦の月が輝いていました。

日常のすぐ近くに幽玄の世界があることを感じました。夜8時終了。

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秋夜に堪能 幽玄の世界…奈良・興福寺五重塔(読売新聞)
https://www.yomiuri.co.jp/.../news/20221002-OYO1T50000/

読売新聞の写真と記事をいただきました。

 

この日は朝から氷室神社でのお参りに始まり、夕方から夜には興福寺五重塔・東金堂前広場での能・狂言の拝見、充実した10月の始まりとなりました。

そして来年から覆い屋がかけられ8年間の令和の大修理に入る興福寺五重塔ですが、10月16日まで五重塔の初層と心柱の基礎あたりを公開されており、修理前に最後の拝見ができるということでした。

また来年は10月7日、中金堂広場で塔影能があるということでした。

興福寺の公式ホームページです⇒https://www.kohfukuji.com/

 

 

2022年10月 2日 (日)

10月1日、氷室神社御例祭へ

「国難氷解と氏子崇敬者の弥栄を祈念し、氷室神社御例祭を下記により斎行いたします。
       

               記
九月三十日 午後五時 宵宮祭
  宵宮祭         氷献灯 境内
        午後六時 邦楽奉納
        午後六時半~八時頃 子ども神賑行事(トランポリン)※雨天中止

 

十月一日   午前十時 朝座の儀
  御例祭   正午    渡御※
         午後一時 御旅所祭 於 興福寺南大門跡※
         午後三時 還御※
                     ※雨天の場合は中止
         午後四時 夕座の儀
         午後五時 舞楽奉納
                氷献灯 境内 」


ということで氷室神社御例祭にお参りしてきました。
私どもの店のある、奈良市橋本町は氷室神社の氏子です。三十二ケ町のひとつです。
9年に1度当番を担当します。ことしはその当番の年になりました。

たいへん良い天気に恵まれ、朝座に参列してきました。

昼から、復活して3年目の御渡行列が興福寺南大門の往復で行われましたがかなり暑かったとのことです。

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初めて、鯛や松茸など神様へのお供えの手渡しをさせていただきました。

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氷室神社の公式サイト⇒ http://www.himurojinja.jp/

2022年10月 1日 (土)

10月21日22日 もちいどの 「もいちど夜市」

10月になりました。まずもちいどのセンター街のニュースです。

もいちど夜市というネーミングは、よくお客様が「もちいどの」のことを「もう一度」ということで「もいちど」と間違って言われることに始まっています。それでわざと夜市は「もいちど夜市」と称しています。

さて、
「あの夜市が3年ぶりに帰ってくる!
長らく新型コロナウイルスの影響等で中止しておりました
「もいちど夜市」
今年開催することが決定しました!
但し、新型コロナが完全に収束したわけではないので
例年よりはコンパクトに開催
約40店舗が参加します。
…が楽しさは例年通りです。
今回はハロウィンが近いこともあるので
夜市に仮装して遊びに来てくれたら
その完成度を審査!
ランクに応じてお買いもの券を進呈!
審査にはあの有名なキャラクターが登場との噂も
…今から準備してくださいねー」
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