観心寺の會津八一の歌
観心寺にて會津八一は歌を残しています。歌碑も建てられたと聞いています。
「観心寺の本尊如意輪観音を拝して
さきだちて そう が ささぐる ともしび に くしき ほとけ の まゆ あらは なり」
服部素空氏の解説
歌意
先に立った僧が捧げ持つ灯りに、この妖しいまでの秘仏の太い眉がはっきりと眼前に迫ってくる。
なまめきて ひざ に たてたる しろたへ の ほとけ の ひぢ は うつつ とも なし
歌意
なまめかしく膝の上に立てられている白い肘はとても美しく、まるで現実を越えた夢のようである。
4月18日、年1回の開帳に金堂は人で埋まっている。如意輪観音は、僧が捧げ持つ灯りに怪しげに艶めかしく現れたのではなく、満座の人々が凝視する先に豊かで色美しい姿を堂内に浮かび上がらせていた。それは強烈な印象であり、訪れたことの幸せをしみじみと感じるひとときだった。豊満で美しい仏の顔を飽きることなく眺めていた。 第2首」
服部素空氏の残した會津八一研究より。
http://surume81.web.fc2.com/hitorigoto/81/sa/sa.html#sakidachite
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