坂口紀代美記念館、第2回講演会へ
彫刻家の坂口紀代美さんが、建築家の長澤正雄さんを迎えての講演会が、3月26日(土)奈良公園バスターミナルのレクチャーホールで開催されました。当日スタッフとして参加してきました。当日の講演のビデオが、村内敏雄さんの撮影・編集で動画、YouTubeにアップされました。(2時間10分の大作です)⇒https://www.youtube.com/watch?v=19xz60b8Z6A
建築家の長澤正雄さんの実際に建設された建物、100以上の作品例が解説と共にスライドで1時間以上にわたって紹介されました。
公開コンペで採用された建物や注文で造った建物、中には残念ながら予算不足などの理由で実際には作られなかった建物の数々の模型など・・・。
中でも、周辺とうまく調和できるかどうか、周辺から見た建物、造る過程でのさまざまな出来事などのお話が印象的です。あとの奈良のお酒を飲み交しながらの反省会でのお話で聞いたことか講演会で聞いたことかはっきりしないのですが、最初にひらめいて図面に起こし、プレゼンテーションして採用されたが、その後ズタズタにされて建築家の当初の思いが1%でも残れば良しと葛藤する・・・というお話でした。
野球が好きで、チームで行うということが好きで、仕事面でもチームでおこなうということを大切にしているということでした。
静岡生まれ、群馬で育ち、東京での大学や建築事務所での活動、徳島の所長をつとめたり、2年前に徳島で独立したということです。
国交省や地方自治体などの公共の建物から、個人の建物、住宅まで大小さまざまな建物を担当するとのこと。
建物を建てる過程で、建築家の手を離れていく瞬間がある、
建築は自分の生きがいだ、
情熱を一番大事にしている、など熱く語られました。
また、奈良をとても好きになったので、また奈良にも来たいし、仕事もしたいともお話になりました。
建物の中から
建物の外から
続いて彫刻家の坂口さんは、長澤さんの造られた東京都女性センターの中につくったレリーフ「KO・KO・RO」のお話から始まりました。
20年あまり前に、東京・練馬・大泉学園の公園の真ん中にできた21トンの「石舞台」の作品。子ども達が「石舞台」で遊ぶ様子。
またイタリア半島のサンマリノでつくったモニュメント、などのスライドで今までの作品のことを語られました。
そして奈良・般若寺の一画に、戦前に奈良女子大を卒業し、反戦の活動をして若くして中国で亡くなった長谷川テルさんの来訪の記念碑の制作を依頼されており、近い将来に建てるなどのお話がありました。
東京・練馬・大泉学園の公園。
東京・巣鴨駅前商店街(これはわたしも見に行きました)
これから。奈良・般若寺の記念碑予定地。
(画像はクリックすると拡大します)
講演会は合わせて2時間あまり、内容豊富なお話でした。
また、講演会では卒業以来50年以上会ったことのなかった1年後輩のTさん(毎日私のブログを参考に読んでいると言われてびっくり)や
知人や先輩、同窓の方や、初めてお会いした若い方など、多くの人に会えて私にとって何よりの講演会でした。
坂口紀代美さんのホームページです⇒https://www.kiyomisakaguchi.com/
(追記)
奈良新聞3月28日は以下のように伝えています。
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