株式会社 尾田組 の古い資料
先日、尾田組会長(行基さん大感謝祭の会長)の尾田栄章さんらと東大寺本坊を訪ねました。
東大寺 管長の狭川普文さん、執事長の橋村公英さんと尾田会長の歓談で話題に出たのは、春日野町の尾田組の蔵を改修する際、多くの古い青写真などが出てきた、ぜひ公開をというお話でした。
尾田会長によれば、現在、高畑の尾田組本社に展示してあるとのことでした。日をあらためて尾田組本社を訪ねて拝見することが出来ました。
明治時代の東大寺大仏殿の大修理の横断面図です。天井裏の鋼鉄製の大きな補強材(トラス)が描かれています。遠くイギリスから輸入したそうです。
以前テレビの「ブラタモリ」で天井裏の様子を見たことがありますが、まさにその大きな補強材です。
青写真は100分の1。およそ50センチの高さは、50メートルになるということです。
また明治時代に奈良国立博物館も尾田組さんがほかと共同で作られたということです。平面図などの青写真です。
大正時代に作られた浮見堂の図面もありました。昭和に入って修理されたそうです。
一条通の法蓮橋の写真もありました。いまも活用されている聖武天皇陵前の石の橋です。
ご説明頂いた尾田栄章会長(もと建設省河川局長、世界水フォーラム事務局長、)。尾田さんは数年前に奈良に帰ってこられ、『行基と長屋王の時代』(現代企画室発行)の本も刊行されています。柔軟な発想で、とにかく多方面にご活躍です。
尾田栄章会長のプロフィール
1941年福井県生まれ、奈良県育ち。京都大学大学院を修了し、1967年に建設省に入省。河川管理の目的に「河川環境の整備と保全」を加えると共に住民参加を求める平成9年河川法改正に河川局長として携わる。1998年に退官後、第3回世界水フォーラム事務局長などを歴任。また蓋をされた河川の再生を目指すNPO「渋谷川ルネッサンス」を立ち上げ、人と川との関係を広げ、深める活動に取り組む。2013年から2016年まで、東日本大震災と原発事故で被災した福島県広野町で福島県の任期付職員として勤務した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
『行基と長屋王の時代 行基集団の水資源開発と地域総合整備事業』より
そして多くの写真の中の1枚です。大きな写真の橋には尾田組と表示されています。真ん中に興福寺五重塔、ひだりに南円堂です。この鉄道は国鉄でしょうか近鉄でしょうか。どこからどこを撮った写真でしょうか。日通の倉庫が見えますのでたぶん国鉄奈良駅の南あたりかなと想像するのですが、わかる方また教えてください。
また表彰状や棟札や古い写真がたくさん残されていました。昭和39年に火災に遭ったので失われたものも多いとのことでしたが、宮大工の古い伝統を現在に伝えられています。春日若宮おんまつりや社寺の行事など多くの伝統も担っておられます。
創業は江戸時代とのこと。天保年間の資料も残っているそうです。
貴重な史料を拝見することが出来ました。
尾田組さんのホームページです。→http://www.odagumi.co.jp/company
« 喫茶 MALDITA MALDITO | トップページ | 奈良市長選挙 中川たかし さん »
先日はありがとうございました。又、当社の事をブログに紹介していただき、大変感謝しております。これからもどうぞよろしくお願い致します。
投稿: 尾田組営業部吉田 | 2021年6月28日 (月) 09時49分
尾田組、吉田様
こちらこそありがとうございました。
見学希望があちこち届いていますので、連絡行ったらよろしくお願いします。
投稿: matsumorimatsumori | 2021年6月28日 (月) 09時52分