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2020年5月27日 (水)

奈良大学教授 万葉学者 上野誠先生

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コロナ禍のなか、疫病について、万葉集の時代を振り返って、奈良大学教授で万葉学者の上野誠先生のインタビュー記事 ああ言えばこう聞くが、読売新聞5月26日の夕刊に半ページをつかって大きく載っていました。

天平と令和 重なる思い

今こそ読みたい「万葉集」

令和と名づけられたのは今となれば時代の必然であった

万葉集の鬼病

・壱岐島に至りて、雪連宅満(ゆきのむらじやかまろ)の忽ちに鬼病に遭ひて死去りし(巻15)

・世の中は常かくのみと別れぬる君にやもとな我が恋ひ行かむ

※雪連宅万、遣新羅使の一員。鬼病はおそらく天然痘。

〇コロナ禍では人の命と同時に、暮らしをいかに守るかが問われていますがその構造は1300年前と変わっていないようです

〇離別の歌

・君が行く海辺の宿に霧立たば我が立ち嘆く息と知りませ

・うらうらに照れる春日にひばり上がり心悲しもひとりし思へば  大伴家持 753年

〇言葉

・新しき年の始めの初春の今日降る雪のいや重け𠮷事

雪が降り積もるように、万葉集に歌を寄せたすべての人によいことが永く積み重なるようにとの祝福歌です。

万葉とは万の言の葉であり、万世、永遠でもあるのです。

言祝ぎで大切なのは日本語の美しさです。ガミガミいがみ合うような日本語では、いい世の中になりません。

・磯城島の大和の国は言霊の助くる国ぞま幸くありこそ

という柿本人麻呂歌集歌にあるように、言葉の魂に国が助けられるには、いい言葉を使わねば。法律も言葉、人を生かすも殺すも言葉なのですから。

 

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