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平城宮いざない館では12月28日まで保山耕一さんの上映をされています。入場無料。繰り返し上映されています。
HP→HP
保山耕一さんからのメッセージです。
「12月は上映作品の一部を変更します。
12月28日までの夢のマイ映画館、しっかりつとめます」
先日、奈良や日本の良さを写真と英語で世界に発信している友人の奥田勝紀さんから教えてもらいましたので紹介します。
奥田勝紀君のGOOGLE+
https://plus.google.com/u/0/100339270020150638145
「NHKTVで出張COOL JAPAN
「外国人の目線で奈良の魅力紹介」という番組が
放映されるようです。
COOL JAPANは、
時々面白そうな話題の時は見ていますが、結構外国人の
本音を知ることができて面白い番組です。
今回は奈良をテーマにロケを行ったようなので面白
そうです。タイミングが合いそうならご覧になり
ませんか?」
11月23日にも放送ありましたが、奈良ローカルだったようです。今度は、12月2日(日曜日)18時から18時50分まで、NHK-BS1,で全国放送とのことです。ぜひ録画してご覧ください。
https://www6.nhk.or.jp/cooljapan/
▽出張COOL JAPAN in 奈良大仏と鹿だけやあらへんでSP
久しぶりに、同級生でウォークしてきました。奈良まほろばソムリエの会、ガイドグループの稲田英二君のガイドで15人参加。奈良まほろばソムリエは稲田君、三宅努君、丸山政憲君、私の4名がそろいました。
近鉄生駒線、平群駅に集合。最後は竜田川駅まで、5キロのコース。
吉備内親王墓
・直径20m 高さ2mの円墳。明治34年に江戸時代
の伝承により「吉備内親王墓」として治定される。
・明治26年の調査によると「巨石が鍵の手に組まれ、
墳丘には埴輪が散布されている」とある。
長屋王墓
・梨本南2号墳(全長45mの前方後円墳 6世紀前半)
の後円部上に築造の直径15mの円墳。
・吉備内親王墓と同様に明治34年に治定される。
三里古墳(県史跡指定 6世紀後半)
・直径20mの円墳又は全長35mの前方後円墳の可能性があるが詳細は不明。
・横穴式石室を持ち玄室には家形石棺が納められ、金銅製馬具・直刀・鉄鏃・須恵器・土師器等が出土している。
・玄室奥に石棚と呼ばれる板石が付けられている。奈良県下では他に「岡峰古墳・槇ヶ峰古墳」の3例のみ。
・石棚の例は紀ノ川流域に散見される事から古代豪族紀氏との関係が考えられる。
椿井城跡
・矢田丘陵の南北方向の尾根上に300m以上にわたって築造された山城で曲輪が直線上に連続する「連郭式山
城」の特徴を備えている。
・城主は当初椿井氏、後に嶋氏で戦国末期には筒井氏傘下の嶋左近と信貴山城の松永久秀との争奪戦となった。
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嶋左近
・中世の平群谷を支配した嶋氏の末裔。筒井順慶の代には侍大将として重用され松永久秀と戦っている。
・順慶の死後、豊臣秀長・秀保に仕えた後、石田三成に破格の待遇で家臣に迎えられるが関ヶ原の戦いで
戦死するも謎が多い人物である。「三成に、過ぎたるものが二つあり、嶋の左近と佐和山の城」
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平群神社(式内大社)
・祭神は大山祇神(おおやまつみのかみ)で武内宿禰が神功皇后と共に朝鮮出兵前に戦勝祈願として祀ったと
伝えられる。
・武内宿禰の末裔の一派とも言われる古代豪族「平群氏」が祖神を祀った可能性も考えられる。
・この地は弥生時代の集落遺跡があった丘陵部分で立地的には平群の中心でもある。
西宮古墳(県史跡指定 7世紀中)
・一辺36m、高さ7.5mの方墳。2段のテラスを持つ3段築成で墳丘の全面に貼石が施されていた。
・石室は切石を用いた優美な横穴式石室で、内部には兵庫県産出の竜山石製の刳抜式家形石棺の身部が安置
されている。
烏土塚古墳(国指定史跡 6世紀後半)
・全長60.5m、後円部径35m、高さ8mで平群町最大の前方後円墳。墳丘上部には円筒埴輪を並べる。
・巨石を用いた横穴式石室で玄室は長さ6m、幅2.8m、高さ4.3m、羨道は8.2mと「石舞台」に
匹敵するほどの巨大さである。
・玄室には組合式家形石棺が納められ東側面には斜格子文の線刻が有り、石棺装飾の珍しい例である。
・出土品としては銅鏡・金銅製馬具・銀装太刀・須恵器等がある。又石室前庭部から家形埴輪・巫女・甕・
高坏等が出土、何等かの埴輪祭祀が行われていたと考えられる。
信貴山方向の景色。
保山耕一さんから情報をいただきました。
(昨年の奈良ムジークフェストのパンフより)
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「シンポジウムin銀座」
大人の事情でシンポジウムという扱いになっていますが、奈良の魅力を伝えるイベントを来年の1月14日に東京銀座で開催します。
今回は朝日新聞と奈良県の共催です。
テーマは中金堂の落慶を終えた興福寺から始まる奈良の奥の奥、日本一の桜、吉野山金峯山寺。
そんな内容です。
岡本彰夫先生が監修、私が構成演出、この二人で担当する3度目の首都圏シンポジウムとなります。
(1度目は「吉野、生命と再生の聖地。桜とともに生きる」2度目は「奥大和に散った維新の桜、天忠組」)
今回は奇祭と言われている金峯山寺の蛙跳び行事を銀座でご覧いただきます。
第1部は八千枚大護摩供の密着映像や岡本彰夫先生と田中利典氏のビッグ対談(ついに実現!!)、金峯山寺五條良知管長の基調講演となっています。
第2部は昨年のムジークフェストならで好評を頂きました、奈良の映像と千住真理子氏のバイオリンとのコラボコンサートを銀座でも行います。
もちろん、すべての映像は私が撮影しました。
今回、私は登壇の予定はありませんが、体調が許せば、会場で皆様をお出迎え致します。
有料公演となりますが、これだけの内容のイベントは奈良でも実現困難です。奇祭蛙跳びのカエルが吉野山から出て銀座で登場だなんて、私自身が一番ワクワクしています。
皆様に奈良を知り、奈良を感じてもらうイベントです。
皆様の参加申し込みをお待ちしております。
朝日新聞の参加者募集記事へのリンク
https://www.asahi.com/sp/articles/DA3S13776279.html
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(以下、朝日新聞より)
日本の源流を奈良県の中南部、奥大和にたどり、「日本一の桜の名所、吉野山や金峯山寺」など奥深い魅力を探るシンポジウムを開きます。
金峯山寺の五條良知管長や田中利典長臈(ちょうろう)、岡本彰夫・元春日大社権宮司らが登壇。奥大和の魅力についての講演、座談会、伝統行事蛙(かえる)飛びの実演に加え、千住真理子さんによるバイオリンコンサート、保山耕一氏の映像上映もあります。
◇2019年1月14日[月][祝]午後2時、東京の銀座ブロッサム中央会館。参加費2千円(事前振り込み)
◇申し込みは、メール(nara@asahi-family.com)で件名「奈良シンポ」と記入、郵便番号、住所、氏名、電話番号、年齢、性別を記入。1通1人のみ、先着900人。問い合わせは、事務局(06・6201・0637=平日午前10時~午後5時)
(朝日新聞社主催、奈良県共催)
毎月楽しみにしている、川嶌一穂さんの美ビット見て歩き 私の美術ノート *68が先日、奈良新聞に載っていました。
正倉院文書の複製プロジェクトが千葉県の国立歴史民俗博物館で行われていることを初めて知りました。
もっとも、予算は今回クラウドファンディングで何とかなったそうですが、全然「完成へ見通し」立ってないので、これからずっと、今までと同じだけの予算が付くか、今年と同じくらいの寄付が集まったとして、あと35年かかる、という話です。
正倉院文書はいろいろな情報を伝えてくれます。
これからも継続して複製プロジェクトが続けられるようにしてもらいたいものです。
美ビット見て歩き 私の美術ノート *68 川嶌一穂
国立歴史民俗博物館「正倉院文書」複製製作プロジェクト
写真 大仏池ほとりの銀杏の黄葉(2015年11月12日、花好きの友人による撮影)
まだ自分で興味を持つ以前の子ども時代に、美術の好きな親に連れられてあちこち見て歩いたのは、今思えば貴重な体験だった。来週12日まで奈良国立博物館で開催中の正倉院展も、まだ幼い頃から毎年見ていた。当時は観客も少なくて、無料公開日だった「文化の日」も全然混んではいなかった。旧館の古めかしい展示ケースは、子どもでも見やすかった。
後に大学の「日本美術史」の授業の中で、「僕の爺さんは、明治時代に正倉院御物の修復を行い、布製品は実践女学校の生徒さんに頼んだ」と聞いて、やっぱり修復しながら今に伝わっているのだなと納得した。
もともと東大寺の「正倉」だった正倉院で、1200年以上も守られてきた宝物には、美術工芸品のほかに様々な文書類がある。その数、何と一万点以上。正倉院展で毎年数点ずつ展示され、まだ拝見してないが、今年は写経生の借金の文書が出ているらしい。
紙は貴重だ。天平時代、戸籍などの公文書は、保存期間を過ぎても破棄されることなく、写経所の事務帳簿などとして裏面が再利用された。このため紙の両面に性格の違う情報が残り、世界でも類を見ない量の、8世紀の古文書が今に伝わった。奇跡と言うより他ない。
文書の内容は、ほとんどが活字翻刻されていて、インターネット上の「国立国会図書館デジタルコレクション」でも読むことができる。しかし活字翻刻では原本の状態は一切分らないし、新しい研究によって読み誤りが見つかる場合もあるだろう。そもそもこれだけ災害の頻発する日本列島での文化遺産の保存は、常に大きな課題だ。
今年の初め国立歴史民俗博物館が「正倉院文書」の複製製作のため、クラウドファンディングを開始したというニュースが流れた。聞けば歴博では、35年前から正倉院文書の精巧な複製を製作し、全部で約800巻のうち半分くらいが完成しているという。ところがいずこも同じ秋の夕暮で、予算削減の憂き目に遭い、このままでは完成まで半世紀以上かかる可能性が出て来た。
そこで窮余の策として、クラウドファンディングで支援金を募ることになったが、蓋を開けてみれば、目標金額の350万円をはるかに超える金額が集まり、今年度も無事製作が進められることになったという。奈良人として、大いに気になる話題だった。
いつも正倉院展を見た後は、大仏殿の北西にある正倉院まで足を伸ばして、大仏池の銀杏の木を見に行く。ある年は散り際に行き合って、黄金の光が降るようだった。写真は3年前に友人が撮ったものをお借りした。
=次回は12月14日付(第2金曜日掲載)=
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かわしま・かずほ
元大阪芸術大学短期大学部教授。
メモ 国立歴史民俗博物館 千葉県佐倉市城内町117。電話043(486)0123。「正倉院文書」複製製作プロジェクトのクラウドファンディングは締め切ったが、引き続き寄付を受付中。歴博のホームページ左下の「歴博サポート(ご寄附)のお願い」に案内あり。
https://www.rekihaku.ac.jp/
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