佐伯啓思著 『死と生』
お盆が近づき、終戦・敗戦記念日が近づきました。
先輩のMさんからご紹介を受けました。
奈良県出身で奈良女子大附属高校の同窓である、佐伯啓思さんの『死と生』という新潮新書からこの7月に出版された本です。
題名は重くて、避けたいタイトルですが、読みはじめるとすべて理解できたわけではないのですが、読み進めることが出来ました。本体760円。
月刊『新潮45』連載の「反・幸福論」(2017年7月号~2018年4月号)に加筆を施し、改編したとのことです。
この連載からすでに6冊の新書と1冊の選書が上梓されていて今回が8冊目ということです。
・「生老病死」は以前からよく聞いた熟語ですが、生死の間には、老と病があること。
・死そのものは経験して語る人がいないのでわからない生の方から見た「死」である。
・死そのものよりも、自分では何もできない死に至る長い期間が怖いのではないか、
・最後には弱り自分では何もできず、自分ひとりでは死ぬことが出来ないこと。
・仏教から見た死について、
などが印象にのこる言葉です。
目次を見ると
第1章、超高齢社会で静かに死ぬために
第2章、「一人では死ねない」という現実を知る
第3章、われわれは何ひとつわからない
第4章、死後の世界と生命について
第5章、トルストイが到達した「死生観」
第6章、仏教の輪廻に見る地獄
第7章、「あの世」を信じるということ
第8章、人間は死ねばどこへゆくのかーー浄土と此土
第9章、「死の哲学」と「無の思想」--西部邁の自死について
第10章、「死」と日本人ーー生死を超えた「無」の世界
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