« 2017年2月 | トップページ | 2017年4月 »
4月4日から9日まで入江泰吉と水門会写真展(併催)一門・秀作展がはじまると案内いただきました。場所はイトーヨーカ堂奈良店の5階の奈良市美術館です。
水門会のHPです→http://suimonkai.komma.jp/
くらしにちょっとクラシック音楽!の会では、5月5日(祝日k金曜日、子どもの日。チラシの土曜は間違いですね)に大人の子どもの日ということで、音楽会をひらきます。
14時から、やまと郡山城ホールのレセプションホールにて。入場料は2500円。ペアチケットなら4000円です。楽しいひと時になると思います。
当方の器まつもり・本店でもチケットを預かって販売もしています。
プログラムは
第一部 :氷置 晋が歌う詞(ことば)の世界~Jフォーク1970年代の名曲~
1.時代(中島みゆき/1975)
2.卒業写真(荒井由実/1975)
3.心の旅(チューリップ/1973)
4.いにしえの風(氷置 晋/2016)
5.案山子(さだまさし/1977)
6.季節の中で(松山千春/1978)
7.なごり雪(かぐや姫/1974)
8.襟裳岬(吉田拓郎/1974)
9.変わらないで(氷置 晋/2016)
10.昴(谷村新司/1980)
第二部:ピアノ・トリオが奏でる美しい旋律~Jポップ1980年代の名曲~
*もしもピアノが弾けたなら(西田敏行/1981)⇒阿久悠/詞・坂田晃一/曲 曲中のPは羽田健太郎
*夢の途中(来生たかお/1981)⇒セーラー服と機関銃(薬師丸ひろ子)と同曲
*シルエット・ロマンス(大橋純子/1982)⇒来生えつ子/詞・来生たかお/曲(1981)
*待つわ(あみん/1982)⇒岡村孝子・加藤晴子の女子大生デュオ、トヨタ「デュオ」のCMソング
*ワインレッドの心(安全地帯/1983)⇒井上陽水/詞、サントリー「赤玉パンチ」イメージソング
*クリスマス・イヴ(山下達郎/1983)⇒JR東海の広告「シンデレラ・エクスプレス」の音楽で使用
*いっそセレナーデ(井上陽水/1984)⇒サントリー「角瓶」のイメージソング
*レイニー・ブルー(徳永英明/1986)⇒デビュー・シングル
*駅(竹内まりや/1987)⇒中森明菜への提供曲(1986)、翌年セルフ・カヴァー
*乾杯(長渕剛/1988[1980])⇒リリースは1980年、88年の再録音でヒット
第三部:みんなで歌おう/くら・クラの会~みんなで歌うJフォーク名曲選~
1.この広い野原いっぱい(森山良子/1967)
2.遠い世界に(五つの赤い風船/1968)
3. 翼をください(赤い鳥/1971)
4.あの素晴らしい愛をもう一度(北山修&加藤和彦/1971)
5.さらば青春(小椋佳/1972)
6. 時代(中島みゆき/1975)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
くらしにちょっとクラシック音楽!の会<基本コンセプト>
クラシック音楽は友だちだ!
「聞く」から「聴く」。そして、「聴く」から「親しむ」。
「親しむ」から、「楽しむ」「遊ぶ」クラシック音楽へ。そのために、
クラシック音楽との出会いの場を広げたい。それが私たちのいちばんの想いです。
そして、地元の音楽家の人たちと交流を深め、若い音楽家たちも仲間に迎えながら、
クラシック音楽を通して、“一緒に遊べる場”を作っていきたいと考えています。
私たちが大切にしたいのは、一緒に、創る。一緒に、楽しむ。
一緒に、こころ弾ませながら、考える、ということ。
いろんな分野、たくさんの人たちと一緒に、みんなで幸せな時間を共有しましょう。
●
私たち「くら・クラ会」は、クラシック音楽のバリアフリーをめざします。
クラシック音楽のいわゆる堅苦しいイメージを変えて、
ステージと客席の“気持ちのバリアフリー”へ。
クラシック音楽は友だち。友達同士の間に、バリアはありません。
例えば、「音楽」ではなく、「ミュージック」。「授業中」ではなく、「放課後」。
「鑑賞」から「共感・共有」へのイメージづくり。
「緊張するクラシック」から、「癒されるクラシック」へのイメージの変換。
そして、ついでにいうと、「みんなも音楽で変わりませんか」、
そんな呼びかけをつづけていきたいと思います。
●
今、「くら・クラ会」では、こんなことを考えています。
<会員の募集>
仲間は多い方が楽しい。そして、たくさんの意見を取り入れたいから。
<出張ライブの開催>
友だちは、気軽にどこにでも遊びに行く。友だちの輪を広げるためにも。
<地元演奏家との交流>
友だちのことは、もっと知りたい。もっと話そう。もっともっと仲良くなろう。
<若手演奏家のバックアップ>
いい友だちとは、ずっと友だちでいたい。明日の友だち、年下の友だちとも遊びたい。
さぁ、みんなで、クラシック音楽と遊ぼう!
咋年12月に行われた入江泰吉さんのシンポジウムで上演されたドラマが、大阪ガスプレゼンツとして3月25日にMBS毎日放送で放送されました。
残念ながらラジオを聞くことはできませんでしたが、インターネットで1週間以内は聞けるようになったということを教えてもらいましたので紹介します。→http://radiko.jp/#!/ts/MBS/20170325193000
番組のHPです→http://www.mbs1179.com/irie/
解説
奈良の代名詞とも言える写真を数多く残した写真家、入江泰吉。「入江調」と呼ばれるしっとりした作風は、今でも多くの人に愛され、慕われ続けています。まさに奈良の写真の代名詞です。
1992年には奈良市の高畑町に入江泰吉の名前を冠した「入江泰吉記念奈良市写真美術館」が開館し、入江作品をはじめ、かずかずの写真の名作を所蔵、展示しています。
また、入江の住んでいた水門町の家は、現在「入江泰吉旧居」として展示されており、入江の仕事ぶりや毎日の暮らし、交友関係、また、歴史文化への深い理解に裏打ちされた美意識やまなざしに思いをはことができる場として、人気スポットとなっています。
今回の「みつめればそこに」は、そんな入江泰吉が奈良の写真を撮影するようになったきっかけから、彼を支えた家族や仲間の姿を通して、文化を継承していく意義について考えたいと思います。
奈良国立博物館では、4月8日から6月4日まで、快慶特別展がひらかれます。HPでは
「快慶(かいけい)は、わが国を代表する仏師のひとりであり、鎌倉彫刻様式の完成に重要な役割を果たした人物として運慶(うんけい)と並び称されてきました。快慶には確証ある遺品が際立って多く、鎌倉時代初頭の造像界の動向を具体的に知るうえで不可欠な存在である一方、出自や工房など、その人物像には不明な点が少なくありません。
建久3年(1192)に無位でありながら後白河院(ごしらかわいん)追善の造像に抜擢されるなど、康慶(こうけい)の弟子のなかでも特殊な立場にあったようですが、こののち運慶と肩を並べて活躍の舞台を得る画期となったのは、後白河院主導のもと重源(ちょうげん)により進められた東大寺再興造像でした。
「巧匠アン(梵字)阿弥陀仏」と称したことからもわかるように、快慶は単に仏師として重源にしたがっていたのではなく、熱心な阿弥陀信仰者として造仏に臨んでいたことも見逃せません。彼が生涯をかけて追求した実在感と格調の高さを兼ねそなえた阿弥陀如来立像の姿は、後世「安阿弥様(あんなみよう)」と称され、来迎(らいごう)形阿弥陀の一典型としてながく受け継がれてゆきます。平安時代には、仏師定朝(じょうちょう)が「仏の本様(ほんよう)」と謳(うた)われる理想的な仏の姿をつくり出しましたが、快慶はこの定朝にも匹敵する役割を果たしたといえるでしょう。
本展は、快慶の代表的な作品を一堂に集めて、わが国の仏教美術史上に残した偉大な足跡をたどる試みです。さらに、快慶作品の成立と密接に関わる絵画や、高僧たちとの交渉を伝える史料をあわせて展示することにより、いまだ多くの謎に包まれた快慶の実像に迫ります。本展を通じて、多彩な快慶作品の魅力を堪能していただくとともに、現代を生きる我々の共感をいまもなお呼び起こし、仏の規範とされつづける快慶芸術の本質について考える機会となれば幸いです。 」
奈良国立博物館のHPです→http://www.narahaku.go.jp
京都・南山城古寺探訪ということで、蟹満寺は以前からうわさを聞いていましたが、行く機会がありませんでした。
しばらく金堂を新築されていましたが、5年前に完成したということです。
本堂中央に祭祀されている国宝釈迦如来像は、白鳳時代の名作で金銅座像です。丈六(8尺8寸、2m40)の仏像です。
また今昔物語に創建にまつわる蟹満寺縁起が記されているとのことで、本堂内にも絵が飾られています。
木津川市の観光のHPです→http://0774.or.jp/temple/kanimanji.html
4月2日の藤原仲麻呂に関する講演会に続いて、5月14日 (日)藤原仲麻呂をたどるラジオウォーキングの案内です。参加無料。200名先着順。
朝9時に唐招提寺集合。
予定コースは、唐招提寺→藤原仲麻呂邸跡地(現在の公園に案内表示が完成する予定です)→長屋王邸跡地→法華寺→海龍王寺→平城宮跡→大極殿到着。
ならどっとFM78.4で放送されます。ナビゲーター・解説は奈良文化財研究所 主任研究員 馬場基(はじめ)さん。アナウンサーの乾龍介さん。
申し込みはFAXあるいはメールあて先→oubo.nararc@gmail.com
3/26(日)「NEXT-1300 NARA」キックオフシンポジウム
開催します~参加者募集~
奈良市観光協会は、地方創生交付金事業として、平成28年度から平成30年度の3か年で、奈良ならではのMICE(=C-MICE)を軸とした観光力強化事業に取り組みます。
本年度は、キックオフとして、
構想ジャーニー及び公開シンポジウムの開催をいたします。
1300年前の奈良は、シルクロードや遣唐使を通じて世界中の文化や芸術や技術が集まる最先端の国際都市でした。
以来、脈々と受け継がれてきた奈良のDNAをベースに、次の1300年後の未来を見据えたイノベーションを創発していく、それが「NEXT-1300 NARA」プロジェクト。
奈良の持つ力を掘り起こし、次の1300年を念頭に、ドキドキわくわくする奈良の未来を創造していきます。
※「C-MICE」とは、奈良ならではの歴史ある場所・体験を通した小規模で(Compact) 市民に開かれた(Civic)創造的(Creative)なイノベーションを共創、創発する場のことで、
奈良から始まるこれまでにないMICEの形です。
記
◆日時および場所:
平成29年3月26日(日)公開シンポジウム
SPECIAL TALK1:東大寺長老 北河原 公敬 師
SPECIAL TALK2:アルスエレクトロニカジャパンディレクター
小川秀明氏
-「奈良ならではの新しいMICE」への取り組み宣言
-1300年続く奈良におけるC-MICEの可能性
-構想ジャーニーで創出されたアイデアを市民に発表する場
※スケジュール、プログラムは当日変更となる可能性があります。
場所:東大寺金鐘ホール 〒630-8208 奈良市水門町100番地
※前日の3月25日(土)構想ジャーニーと銘打って、地元で活躍されている皆様と様々な分野で活躍する外部イノベーターがチームをつくり、奈良市内を巡り奈良での具体的な事業アイデアを創出します。そのアイデアもシンポジウムで発表されます。
◎詳しくはこちら(PDF)
http://narashikanko.or.jp/magajin/next-1300.pdf
―問い合わせ先―
公益社団法人 奈良市観光協会
連絡先:0742-27-8866
担当:山田・中村
興福寺仮講堂での群像展がはじまったので、早速拝観してきました。仮講堂の中にいつもの国宝館で拝観している阿修羅像はじめ25体の仏様を拝観できました。
配置図を受付で頂きました。
以前は仮金堂として使っていたがこのたび中金堂が出来上がるので、今後は講堂として整備する予定であり、したがって「仮講堂」と呼ぶとのことです。
平日のせいか、以前東京国立博物館や九州国立博物館の阿修羅さま帰還展のような行列はありません。ゆっくりと拝観できますからどうぞお早めに拝観をおすすめします。
画像をクリックすると拡大します。
ちょうど興福寺境内を案内する、NPO法人奈良まほろばソムリエの会のT女史やS女史に出会いました。お世話様です。
川路聖謨と奈良を学ぶ会 からご案内いただきましたので紹介します。
「ご多忙の中、失礼いたします。
昨年秋、『桜奉行 幕末奈良を再生した男・川路聖謨』(出久根達郎著・養徳社刊)の発刊から誕生した「川路聖謨と奈良を学ぶ会」の第3回講座は、著者である直木賞作家・出久根達郎さんの講演会です。
演題は「さばけた奉行・川路聖謨」
4月9日(日)午後1時30分~
奈良県立図書情報館で開催いたします。
第3回の講座は、図書情報館さんとの共催です。申込みが必要です。
県立図書情報館さんのホームページをごらんください。
http://www.library.pref.nara.jp/event/2312
昨年、11月末に1冊の本の出版を機に生まれた小さなご縁の輪から、さまざまな動きが生まれてきました。
歴史に埋もれた幕末奈良の好漢・ユニークな武士川路聖謨の名を、奈良から日本へ広めたいと願っています。
どうぞご理解・ご協力のほどをお願いいたします。
なお、『桜奉行』は、第一弾の本です。月刊誌『陽気』に連載は継続、第二弾は2019年~2020年に発刊の予定です。」
今年興福寺国宝館は耐震工事のため休館です。そこで、春と秋、天平乾漆群像展として、興福寺仮講堂で公開されるということです。
春は3月15日(水)から6月18日(日)まで。
また仏頭はこの1月から東金堂で拝観できます。
興福寺のHPです→http://www.kohfukuji.com/
ご紹介いただいていた本を小西通りの啓林堂書店で先日ようやく見つけました。
尾田栄章さん著『行基と長屋王の時代』です。副題として、行基集団の水資源開発と地域総合整備事業と書かれています。現代企画室発行、2400円+税。
日本書紀や古事記、そして続日本書紀などの文献などをしらべて、図面や現地を訪れて、行基集団がいかに大きな土木工事をしたか、そして長屋王と行基の結びつき、長屋王の後ろ盾があったから行基集団は大きな土木工事ができたと説かれています。
また、尾田さんがフランスのセーヌ川やアジア、エジプト、中東、ブラジルなどの世界中の現場で見られたことを元に行基集団の土木技術の高さを解き明かしておられます。
以前の尾田栄章さんの「セーヌ川」の上流から下流までをくわしく書かれた本もずいぶん前に読みましたが、徹底した現場主義の展開はとても説得力がありますし、自分で考えることの大切さ、納得するまで考えるという姿勢に共感を覚えます。
そして文中の最後に、「故里・奈良での新しい一歩を踏み出す寒い朝、平成28年12月16日 尾田栄章」とあります。
奈良に帰られ、ますますのご活躍を祈念します。よろしくお願いします。
※なお、小西通りの啓林堂では、あまりこの本は品薄で入ってこないといっておられましたが、12日行くと一番奥の奈良や歴史関連の棚にたくさん並んでいました。
3月25日(土)午後1時から2時まで、第2回入江泰吉記念写真賞受賞記念の写真集の出版記念トークイベントがひらかれるそうです。参加無料。申込み不要。奈良ファミリー1Fらくだ広場。
入江泰吉記念奈良市写真美術館では、4月9日まで展覧会も開かれています。
先日2回目を見てきたら、今回の展覧会のみ写真撮影可能と聞きました。
森への門がひらく
田淵三菜
森の中で一人で暮らしはじめました。
すべてはここからはじまったのです。
生まれ育った大きな街での暮らしの先にどうしても足が向かなくなって、森に一人で暮らすことを思いついたとき、自然と体が動きました。
私の暮らす森は、浅間山という活火山の北麓、標高はだいたい1200メートルの所にあります。
2012年6月、大学を卒業して急いで車の免許を取って森の家に向かいました。23歳になったばかりのことです。
暮らしてみると想像以上にみるみる力がみなぎって、街へ出てアルバイトしながら、時々友人を招いたりして元気に暮らしました。
冬がきて、はじめて森で写真を撮りました。20歳の誕生日に父がくれたカメラで撮りました。
それ以来、ふと思い立ったらいつでも家を飛び出して、森に入って写真を撮りました。
写真はひと月ごとに手作りの写真集にしていきました。
撮った時の気持ちが薄れないうちに、ひと月の間に撮った写真を翌月に選りすぐって、編んで、感じたままの森の1ヶ月を1冊に表現しました。
何冊かは好きな喫茶店やお店に届けに行って、何冊かはよろこんでくれる人に送りました。できたての写真集を届けることがたのしみでした。
こうして約1年間で12冊の写真集が出来上がったのです。
これはわたしの初体験の森の記録です。
カメラは私と森の間の門のような存在でした。
冬の森ではじめて門をくぐって以来、うれしくて、数え切れないほどの森の門をくぐり、その向こうにあるすばらしいものを取って帰ろうとしました。
もしも写真を撮っていなかったら、私には森の姿は見えていなかったでしょう。
「雪が降ったら実家に帰ること。」
それが両親との唯一の約束でした。私は森で写真を撮るためにその約束を破りました。
森で暮らすことを許してくれた母は、私が一人で暮らし、写真を撮っていた間は一度も会いに来ようとはしませんでした。
父がくれたカメラと心配性の母の覚悟の先に、森の門が現れました。その門の向こうはもう一つの私の帰る場所でした。
入江泰吉記念奈良市写真美術館のHPです→http://irietaikichi.jp/
写真集の案内です。
写真集には1月から12月まで、毎月の扉に文が書かれています。その文がまたすばらしいのです。
友人から、梅がきれいだということを聞きましたので、ずいぶん久しぶりに大和郡山市の矢田の奈良県立民俗博物館・大和民俗公園(公園は無料)を訪ねてみました。
この公園は、戦後まもなく県立の経営伝習農場、特産種苗農場であったとかつての門柱に書かれています。
さて、梅が良く手入れされていて咲き誇っていました。
菜の花もきれいに咲いていました。
公園内には、奈良県の農業、林業、茶栽培、水運など展示された民俗博物館があります。65才以上無料。また国中(奈良盆地)や宇陀や吉野などから移築された多くの木造の建物があり、公開されています。
関連情報→http://www.walkerplus.com/spot/ar0729s77211/
毎月楽しみにしている、奈良新聞掲載の川嶌一穂さんの「美ビット見て歩き 私の美術ノート」は東京での展覧会です。
エレオノーラ・マッツァ+奈良市出身で奈良市在住の坂口紀代美さんの展覧会です。
美ビット見て歩き 私の美術ノート *49 川嶌一穂
東京・始弘画廊 エレオノーラ・マッツァ+坂口紀代美「―INFERNO―ダンテ『神曲』にいざなわれ」展
写真 坂口紀代美さんと作品。始弘画廊にて=著者撮影
本紙1月17日付の「世界遺産に作品設置」という記事を読んで、東京・南青山の画廊で開かれている展覧会にお邪魔した。奈良市出身の彫刻家・坂口紀代美とサンマリノ共和国出身の画家・エレオノーラ・マッツァの二人展だ。
記事は、坂口が制作したモニュメントの除幕式の様子を紹介したもので、写真に写ったサンマリノの美しい山並みが印象的だった。
サンマリノはイタリアの領土内、長靴のふくらはぎのあたりにポツンと存在する小さな国だ。マリノという石工がローマ皇帝の迫害から逃れてキリスト教徒の共同体を作ったのが国の始まりで、西暦301年に成立した世界最古の共和国だという。これは日本で言うと、倭の卑弥呼が死去してから数十年経った頃のことだ。
今回の二人展はダンテの『神曲』がテーマになっている。ラテン語ではなくトスカナ方言で書かれた『神曲』は、イタリア人ばかりかサンマリノ人にとっても、イタリア語の原典であり、イタリア人としての誇りの源泉である。学校の国語の時間に熱心に暗唱するらしい。
マッツァは、一人ひとりがバラバラにされて、『神曲』の中の「地獄」をさまよっているような現代人の混沌を油絵で描き、坂口は「地獄」にもなお存在する自然の姿をブロンズやワックスで表現している。
現代美術というと無国籍で根のない作品が多いが、坂口の作品にはどこか和の伝統を感じさせる柔らかさがある。奈良に生まれ奈良で育ったことが大きく影響しているのではないだろうか。
年齢も文化的背景も違う坂口とマッツァは、ベルリンで開かれた展覧会に出品した時に知りあった。それ以来家族ぐるみの付き合いが始まり、前回はサンマリノで、そして今回東京で二人展が実現した。
先日たまたま「おばあちゃんの原宿」として親しまれる東京・巣鴨のお地蔵さんにお詣りに行き、歩道に置かれた「MADAMADA」と「KOREKARA」という石の作品を見て、「おーほんとにね!」と思った。その時は作家の名前を見ずに通り過ぎたが、何とそれが坂口の作品だったことが今回判明した。街中に置かれた作品ならではの幸せな出逢いだった。
21トンもある坂口の代表作「石舞台」は東京・練馬区の公園にあって、設置から20年経った今もその上で子どもたちの遊ぶ声が絶えないそうだ。東京やヨーロッパで活躍する坂口だが、ふるさとの奈良でももっと多くの作品を見たいものだ。
=次回は4月14日付(第2金曜日掲載)=
・ ・・・・・・・・・・・・・・・
かわしま・かずほ
元大阪芸術大学短期大学部教授。
メモ 始弘画廊 東京都港区南青山5−7−23 始弘ビルB1。電話03(3400)0875。地下鉄表参道駅B3出口より徒歩3分。会期は3月6日(月)―3月18日(土)。日曜休廊。午前11時から午後7時まで(最終日は午後5時まで)。
全国のイトーヨーカドーに閉店の動きの報道があり、奈良のイトーヨーカドーもどうなるのかと言われていましたが、8日付奈良新聞はトップで閉店へ伝えています。そごうの閉店をうけて、ヨーカドーが営業していただけに、今後を注目したいと思います。
奈良市二条大路南1丁目のショッピングセンター(SC)「イトーヨーカドー奈良店」が閉店し、新たに「観光型」複合商業施設「奈良平城プラザ」(仮称)として、平成30年春のリニューアルオープンを目指すことが7日、分かった。閉店の日程は未定。新店舗は、複合商業施設の再生コンサルタントを手掛ける「やまき」(東京都)が担う。
スーパー「イトーヨーカドー」を傘下に持つセブン&アイ・ホールディングスは、採算悪化を理由に、全国各地で順次、同スーパーの閉店を進めており、奈良店もその対象になったとみられる…
資料では、奈良そごうのオープンが、1989年秋。奈良そごうの閉店が2000年12月。11年あまり。
その後、ヨーカドーのオープンが2003年7月です。2017年9月10日閉店予定とのこと。14年で終了となります。
最近、5階のエレベーターを降りて奈良市美術館へいく道中は、かつての食堂街が閉店が多くやや寂しい印象もありました。何とか来春という開店を良い形で迎えてほしいものです。
番組を見られたら「奈良、時の雫」もご...覧くださいね。
治療を続けながらの撮影〜大雨の日も寒風の中もカメラを持ち続けられた命の映像です。
近頃、奈良に旅行に来たり、ならまちを訪れる若い人々に、陶芸体験が好評とのこと。このほど、タウン紙の「マイタウン奈良」の女性記者が体験して、マイタウン奈良の1面にとりあげています。そのほか、染物体験、ストラップづくり、奈良うちわづくり、奈良さらし体験などもとりあげられています。奈良では伝統的な工芸が残っています。
さて、ならまち万葉陶芸教室は、京都の陶芸の訓練校を修了し、清水焼、奈良の赤膚焼、東大阪市の楽焼などを経験して、独立し万葉窯を四十年あまりつづけている陶芸家が近年ならまち万葉陶芸教室を開いたものです。
実は教えているのは、器まつもりのわたしの弟です。
くわしくは、松森哲重氏の得意のパソコンを駆使したホームページをご覧ください。申し込みもどうぞ→http://naratougei.web.fc2.com/
ならまちMAPです→http://www.naramachiinfo.jp/map/map.pdf
「なら記紀・万葉、名所図会」に新しく、「日本書紀・歴史体感編」ができたということを聞きましたので、近鉄奈良駅の観光案内所でもらいました。県内各所あちこちでもらえるようです。
中学校の教科書の一部やエピソード、県内各地の中学校なども書き入れてあり、中学生向きの冊子かなとも思いますが、なかなかわかりやすく書かれていると思います。
以下のHPからも読むことが出来ます→http://www.pref.nara.jp/miryoku/zue_rekishitaikan/
奈良の話題のおふたりを招いてのビジネスカフェ。さてどんなお話を聞けるでしょうか?3月7日(火)、午後7時から9時まで。もちいどのセンター街きらっ都・奈良,2FNARAEGGにて。参加無料。申し込みは、info@naraegg.comまでどうぞ。
3月1日から東大寺・修二会は、はじまっています。頂いたパンフレットから紹介します。
東大寺のHPに修二会のことが書かれています→http://www.todaiji.or.jp/contents/function/02-03syunie1.html#s02
修二会の主要行事の行事表です。
フリーのテレビカメラマンで、いま命の限り、奈良を撮り歩き活躍している保山耕一さんですが、NHK奈良放送局の「ならナビ」に登場されるということです。
3月6日(月曜日)夕方6時30分から放送。
キャスターたちのつぶやきです。
http://www.nhk.or.jp/nara/program/001/naranavi_caster.html#hara_0302
ならナビのHPです→http://www.nhk.or.jp/nara/program/001/
奈良市半田開町のやや高台にある、奈良地方気象台が、なら町の一角に3月に移転するということです。9日ということです。
それから気温、湿度、気圧、降水、積雪などの無人観測は奈良市紀寺町にある奈良女子大学附属中等教育学校(もと附属中学高校)の敷地内の市内循環通り沿いの一画に準備されているのを拝見しました。露場というそうです。
今まで法蓮町の高台に気象台がありましたが、場所が変わると観測データにすこし変化があるかもしれません。
新しい地方気象台の建物は出来上がっていました。
市内循環道路、田中町バス停、松倉病院のやや東です。
追記
標本木も変更とのことです。(3月24日奈良新聞より)
3月1日、東大寺の修二会の本行がはじまりました。
ちょうど4月からの東大寺友の会の案内をいただきました。(年間会費3000円)。
世界に存在するあらゆるものは、何一つとして孤立して存在しえず、密接な相互依存関係のうえに成り立っています。ところが人類は自らの我執によって、この世界の実相に気付かず、我欲のままに相争うことを繰り返してきました。
『華厳経』は、この苦悩の世界を救おうと、一人ひとりが自他の縁起に触れ、他者に対する偏りなき慈愛を持ち、菩薩の心をもって世界を荘厳しようと呼びかけています。
聖武天皇はこの『華厳経』の教理をわかりやすく説くために、ビルシャナ仏の造顕という形で具現化され、『華厳経』が根本経典であることを宣言されました。それ以来1250有余年、苦難の歴史を経つつもその精神は今もなお人類にとっての意義を失っていないのです。
本会は東大寺を道場として、このような華厳精神を学び、かつひろめることを目的とするものであります。
本会の趣旨をご理解いただき、ぜひ「東大寺友の会」にご入会下さいますようお願い申し上げます。
大仏殿、戒壇堂、法華堂、東大寺ミュージアムなど参拝・入館できます。またいろいろな案内や東大寺手帳いただくなど特典があります。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | ||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
最近のコメント