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2016年5月13日 (金)

「大和のたからもの」

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すこし前から発行されたと評判の、前春日大社権宮司でいま大学の先生である岡本彰夫さんの「大和のたからもの」という本を、小西通りの啓林堂で手に入れました。淡交社発行。税別1600円。

「大和のたからもの」

第1章は大和のいのり
春日祭、赤童子、古材、経切、大仏殿、天神さん、談峯、三社託宣、春日卓、おんまつり、お水取り、

第2章は大和のいとなみ

千疋鹿、伏見宮文秀女王、水谷川紫山、郡山の殿様、関宗無、中村雅真、和田貫水、會津八一、柳里恭、菊谷葛陂、内藤其淵、天忠組、奈良博覧会、孝女もよ、

第3章は大和のたくみ

赤膚焼、奥田木白、松田正柏、岡橋三山、安井出雲、奈良人形、森川杜園、上田宗品、朱北樵、加納鉄哉、富本憲吉、黒田壺中、細谷而楽、春日盆、正倉院、

の計40のタイトルでとりあげられています。はじめて伺うことも多く、岡本さんの博識ぶりに感心します。

岡本彰夫さんは「大和古物」といわれる骨董や美術品をたくさん集めておられとてもくわしく研究されています。以前その一部を見せていただきました。この本にもたくさん紹介されています。

あとがきには、以下のように記されています。

骨董の世界で地名を冠した名称は、「大和古物」の他はない。そもそも大和という所は千有余年という長い営みの中で、大きな戦乱に巻き込まれることもなかったために、文化的な断絶の経験を持ち合わせていない。
断絶せぬが故に、生きた人から人へと、伝えて来たものが遺った。その一つに”技”がある。

 

正倉院が千年のヴェールを脱した時、多くの匠がこの宝物の補修・模写に従事することが出来た。その訳は都が平安京へと遷された後も、大和は神仏の都であり続け、日本人の心の拠り所とされて来たからで、社寺の都であったからこそ「神器」「仏具」という最高の調度が必要であり、かつそれを制作する技が受け継がれ、美術・工芸が華開いたのである。

 

しかし古きがゆえの不都合もある。それは古代の文化遺産に恵まれ過ぎて近世・近代をかえって軽んじてしまうことである。大和の近世・近代の匠や物の研究はまだまだ不充分なのである。

 

このままでは少なくとも平城京以来、大和千三百年間の美術工芸史上に欠落の部分を生じさせる事ともなろう。せめてもの事と、陽の当たらなかった多くの人々を含め、その品々の美しさと気高さを記録に留め未来へと受け継いでもらいたいと念願するものである」と。

以前から、岡本先生には「奈良は古代をありがたがって、近世、近代をないがしろにしている」とうかがっています。

写真の桂修平さんもすばらしい。おすすめの1冊です。

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