奈良国立博物館では6月28日まで名匠三代 木内喜八・半古・省古の木工芸 特別展
6月28日まで名匠三代 木内喜八・半古・省古の木工芸 特別展がひらかれています。 期間が短いので早速見てきました。正倉院宝物の補修などに尽力された実力がよくわかりました。静岡県三島市からの修学旅行生や遠足の小学生も来ていました。
木内喜八(1827~1902)、半古(1855~1933)、省古(1882~1961)は、幕末から昭和にかけて三代にわたり、江戸・東京で活躍した木工芸の作家です。船大工の家に生まれた喜八は、指物、象嵌彫刻などに才能を開花させ、内国勧業博覧会にて受賞するなどの活躍をみせました。喜八の甥で後に養子となった半古は、養父の技を受け継ぎ、各種博覧会で受賞を重ねるとともに、正倉院御物整理掛に出仕し、正倉院宝物の修補や模造に腕を振るいました。半古の次子である省古は、若き日に正倉院御物整理掛に出仕した体験を元に、父祖から受け継いだ技を磨き、万国博覧会で最高賞を連続受賞するなど世界的にも高い評価を受けました。このように木内家が三代にわたって築き上げた名声は近代工芸史上、揺るぎないものがあります。
当館では昨年省古の孫に当たる岡井一子氏より木内家三代の作品及び資料25件の寄贈を受けました。本展覧会では若干の作品を加え、これらをはじめて公開致します。例年正倉院展を開催している当館にて、正倉院宝物に憧れ、直に宝物に接し、これに学んだ三代にわたる名匠の技と美をご覧いただければ幸いです。
特別展のhpです。→http://www.narahaku.go.jp/exhibition/special.html
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