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2014年10月22日 (水)

「商ひょうご」に「もちいどの夢CUBE」紹介されました

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商ひょうご10月号にもちいどの夢CUBEが紹介されました。

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若い起業家たちの夢が詰まった「もちいどの夢CUBE

  ~奈良もちいどのセンター街協同組合~

 

今から千百年ほど前のこと、東大寺の理源大師という高僧が奈良・大峰山の大蛇退治に出かけました。その時、お供に名乗り出たのが箱屋勘兵衛と七人の若者たち。彼らはたくさんのお餅と干飯を持って大峰山に向かい、大蛇の被害を受けた人々たちに餅や飯を配ったうえ、皆で力を合わせて見事、大蛇を退治しました。そこで、理源大師はこの者たちに「餅飯の殿」の称号を与え、労をねぎらったという伝説が残されています。この伝説にその名を由来するともいわれる「もちいどの(餅飯殿)商店街」。

 

今、この地で新たな商業の担い手を育成する試みが脚光を浴びています。

 

商店主たちの危機意識

 もちいどの商店街は奈良市で最も古い商店街の一つです。奈良市の中心市街地に位置し、北に近鉄奈良駅、西にJR奈良駅が共に徒歩数分のところにあります。東側には猿沢池が隣接し、さらにほんの少し足を伸ばせば東大寺や春日大社が目と鼻の先です。このように交通至便な上、有名な観光地が近くにあることから、いつもたくさんのお客さんで賑わいを見せていますが、これまで決して平坦な道を歩んできたわけではありませんでした。

 

 少し歴史を振り返ると、このあたりは古くから商店が軒を連ね、多くの人が行き交う町でした。昭和になってからも商店街の賑わいは続いていたのですが、その大きな要因は近くに奈良市役所があったことです。

 

 ところが、昭和53年に思いがけない事態が起こります。市役所が移転してしまったのです。影響はすぐに表れました。商店街の通行量が目に見えて減りだしたのです。そして、徐々に空き店舗が増えていきました。その傾向は平成になっても止まることなく、気がつけば約80店舗のうちの10店以上が空店舗になっていました。

 

「何とかせなあかん。」多くの店主が、そんなふうに危機感を抱いていた頃、また一つ難題が持ち上がります。商店街の中央部で営業していた大きな遊戯店が閉店することになったのです。平成16年のことでした。もし、跡地に商店街の風紀に合わない店が進出してきたら、大変なダメージになってしまう。そう考えた奈良もちいどのセンター街協同組合の松森重博理事長は、組合で土地建物を買い上げて、新しい店を自主運営することを理事会に提案します。他の理事たちの賛同を得て、この計画はすぐに実行されました。

 

「プロジェクトM」で議論がスタート!

 

 さて、買収はしたものの、次なる問題が控えていました。まだどんな事業をするか決めていなかったのです。

 

 ところで、松森さんたちは以前から、経営の専門家を招いた勉強会を定期的に開いていました。そこで、この勉強会を新たに「プロジェクトM」と名づけて、跡地をどう活用するか検討することにしました。

 

 最初に決まったことは、建物をキューブ状のユニークな形に建て直すことでした。これは、後に「第13 奈良県景観調和デザイン会長賞」を受賞することになります。その後、多くの議論を経て、跡地は若い商店主を育成するためのインキュベーション施設にすることが決まります。インキュベーションとは、起業家を育てるための施設のことで、直訳すると「孵化

(

」という意味です。

)

 既存店舗の店主たちからは、「そんなことをすると自分たちの競争相手が増えてしまうだけではないか」、「よその人が入るともちいどの商店街らしさが失われてしまうのではないか」といった懸念が示されましたが、松森さんたちは「新しい人たちに新しい風を吹き込んでもらって商店街を活性化したい」と熱意を以て皆を説得しました。そして、新しい施設の名前を「もちいどの夢CUBE」と決めました。

 

若き商店主たちの成長と、商店街全体の活性化

 

補助金を使っていた関係上、建設は前年の11月に地鎮祭を行い、翌年の3月完成という慌ただしさで進みました。その間、入居者の募集が進みます。初めはなかなか集まりませんでしたが、マスコミの注目を集めたこともあり、最終的に10店舗の枠に40件以上もの応募がありました。多くは、20代から40代前半くらいまでの若い女性です。採択後は、コンサルタントが開業準備を支援するなど万全の態勢を整えました。

 

こうして、平成19年4月にオープンした「もちいどの夢CUBE」。

 

商店主の卵たちは、1期3年間、ここで思い思いの店を運営しながら、実体験を通して商いについて学び、着実に成長していきます。その間、松森さんたちは定期的にディスプレイやポップなど店舗運営の研修を実施したり、コンサルタントによる相談会を開いたりといった支援を行います。その結果、すでに1期生、2期生が巣立っていきましたが、卒業生たちの多くが同商店街の中や近隣地域で晴れて自分の店を開いています。

 

 現在、3期生が運営しているのは、店主のこだわり雑貨だけを集めたお店やカメラ女子のためのフォトショップ、バリの手作り雑貨・木製品のお店、からだに優しい焼き菓子・衣類のお店等々、いずれも若い店主の夢が詰まった愛らしいお店ばかりです。そんな皆さんにお話を伺うと、

 

「建物が魅力的だし、マスコミの注目も高い。いつも人通りが多いのでたくさん経験を積むことができる」、「経営のノウハウをきちんと教えてもらえるのでとても勉強になる」、

 

「インキュベーション仲間との交流があるのが嬉しい」など、たくさんの前向きな感想が返ってきました。

 

 もちろん、「もちいどの夢CUBE」の成功は商店街全体にも好影響を与えています。今では空き店舗がほぼ無くなり、通行量は以前より数段多くなっています。既存店舗の商店主たちとの関係も良好で、お互いに良い刺激になっています。

 

まさに、松森さんたちが目指した「新しい風を吹き込んで、商店街を活性化する」狙い通りになったのです。

 

(OCSコンサルティング 伊藤 康雄)

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