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先日の産経新聞の記事に対して、奈良市の地元商店街から産経新聞社に質問状が送られ、このほど公開質問状の形で公開されました。以下、掲載します。なお6月9日に産経新聞奈良支局におくりました。
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産経新聞大阪本社5月28日付夕刊記事に関する公開質問状
奈良市東向商店街協同組合
奈良市中心市街地活性化研究会
私ども、奈良市の近鉄奈良駅・JR奈良駅周辺の中心市街地に存在する商店街では、8商店街による奈良市中心市街地活性化研究会を平成16年(2004年)に結成し、地域活性化のさまざまな活動をおこなってきました。
また平成23年(2011年)には、各商店街の他奈良市・商工会議所・地元銀行などにも出資を仰いで「株式会社まちづくり奈良」を設立し、地域活性化事業や起業家発掘・経営支援などの事業を行ってきています。
特に地域全体での事業として、各種他団体とも協力しながら「はじまりは正倉院展・あるくん奈良スタンプラリー」を平成18年(2006年)より開催し、平成22年(2010年)秋からは、夜を中心にした飲食イベントとして「あるくん奈良まちなかバル」を開催し、昨年9月6・7日には第6回、今年の2月21・22日にはその第7回を開催いたしました。
それぞれ金曜日午後6時、土曜日正午よりスタートして中心市街地内の70店前後の飲食店をまわり、専用チケットで特別メニューを楽しむイベントです。(一部持ち帰り用物販店も参加しています)一枚700円(前売り600円)のチケットは、第7回では8000枚以上が使用されています。
このような事業を行ってきた立場から見て、「駅前8時で真っ暗」「午後8時になれば主要観光地のターミナルである近鉄奈良駅周辺の商店街はシャッターがほとんど閉まって飲食店の明かりも消え、人影はなくなる」とする先般の産経新聞夕刊の記事は、まことに心外であり、何らかの悪意すら感じるものでした。
特に、東向商店街について意図的とも言える写真を掲載されたことについては、周囲からも憤慨する声が上がっています。
このまま放置すれば、これまでの活動を無にしてしまうような「風評被害」をもたらすおそれもあり、看過することはできないと思い以下の質問を公開するところです。
なお、回答については下記宛てにいただければと考えております。
なおこの質問とご回答は公開させていただきます。
産経新聞大阪本社5月28日付夕刊記事についての質問
1)「午後8時を過ぎた近鉄奈良駅前の東向商店街。ほとんどの店のシャッターが閉まり、閑散としている」として、たばこ店、土産物店のシャッターの閉まった写真が掲載されています。その向かい側で深夜12時まで営業している飲食店「風神」「雷門」といったお店(いずれもバル参加店です)や、午後10時まで開いている食品スーパー「成城石井」などを無視したのはなぜでしょうか。
2)記事では「飲食店の明りも消え」として、近鉄奈良駅周辺では午後8時以降、飲食することも不可能であるかのように記載されています。実際には、東向商店街の飲食店について言えば、午後8時までに閉店する店は、全40店のうち二割以下といわれていますが、このようなデータについて調査された上での記事でしょうか。
3)私たちの開催する「まちなかバル」では、第7回について2月21日金曜日の午後8時までにバルメニューを終了する飲食店舗は、ノンアルコールの店など当日参加の62店舗中の7店舗のみでした。バルの開催については、毎回奈良市市政記者クラブに資料を提供してお知らせしていますが、無視されたのは何故でしょうか。
4)市長の発言とされる「奈良は外国のガイドブックには『3時間で十分』と書かれ、通過する観光地になっている。」という言葉は、記事のタイトルにも使われていますが、この発言の裏付けとなる「ガイドブック」の存在等については、確認されたのでしょうか。もし確認できたのであれば是非ご教示いただきたいと思います。
5)「市の担当者は「奈良の街は、頑張って商売しなくても季節を問わず観光客が訪れるからか、『大仏商法』といわれる特殊な環境。・・と話している」と記事にあります。これがどの部署の誰なのかは敢えて問いません。しかし奈良において「季節を問わず観光客が訪れる」のであれば、なぜ多大のエネルギーを費やして8月の「燈花会」や2月の「瑠璃絵」が開催されているのか疑問に思うことはなかったのでしょうか。
6)以上の疑問点を総合してみれば、今回の記事については、記者の方が自ら街の実状や原資料などにあたって調べることをせず、市長以下「識者」などの発言をそのまま鵜呑みにしてセンセーショナルにまとめ上げた記事であるように感じられます。
これは報道における「悪い意味での『大仏商法』」ではないかとも思われますが、いかがでしょうか。
以上、大変失礼な質問であろうかと思いますが、奈良の観光・経済に対する「風評被害」を防止する意味でも、敢えて問わせていただきます。
よろしくご賢察下さい。
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