薬師寺東塔水煙降臨展へ
9月からはじまっていますが、薬師寺の東塔の水煙が降りて特別に公開されていますので見てきました。写真も撮って良いということでした。とてもうれしいことです。
長年、高いところで風雨を受けていたからでしょうか、4枚の水煙も横から見るとすこし変形しているようにも見受けました。天女の乙女たちもたいへんだったことでしょう。平成30年の完成の頃には再び東塔の高いところに戻られるのでしょうか。
水煙のつぎの九輪です。
その下の部分には、由来でしょうか、彫られていました。
東塔の1層目の仏様たちも展示されていました。
境内の会津八一の歌碑です。
すゐえん の あま つ をとめ が ころもで の
ひま にも すめる あき の そら かな
(水煙の天つ乙女が衣出のひまにも澄める秋の空かな)
歌意
東塔の水煙に彫られた天女たち、音楽を奏でて飛翔する彼女たちの衣の袖の間にさえ、美しく澄んだ青い秋の空が見えるではないか。
薬師寺の歌(四首)の第三首。八一の作品の中で最も有名でかつ美しいと言われるこの歌は、快い調べで水煙のわずかな透かし彫りのすきまに見える秋空を歌い上げる。美しい水煙の天女と古都奈良の秋空の美を自らの美意識のなかで一体として表現する。調べを大事にしながら、声を出して読み込むといい。絶妙な美の境地が感じ取れるはずだ。実際は塔は高く水煙の暇などは見えないのだから、これは作者の美的想像力で創り出したものなのだ。
佐々木信綱の下記の東塔の歌とは全く趣が違うのである。
行く秋の 大和の国の 薬師寺の 塔の上なる ひとひらの雲
いつもの会津八一研究家の素空氏の説明です→http://surume81.web.fc2.com/hitorigoto/81/sa/sa.html#suien
そしてこの日いただいた朱印です。
とくに右上はこの特別展でしかもらえないようでした。特別展は11月30日まで開かれていますが、どうそお早めにお出かけ下さい。10月20日まで、金堂では小倉遊亀さんの天武天皇、持統天皇、大津皇子の絵が特別に展示されていました。
かぎろひさんがくわしくレポートされています→http://kagiroi.narasaku.jp/e92285.html
特別展のhpです。→http://www.nara-yakushiji.com/contents/toto_suien/index.html
追記
水煙の天つ乙女ら舞い降りて吹く横笛の凍れる調べ (毎日やまと歌壇)
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こんばんは!
ご紹介ありがとうございます。
思いがけなく写真OKでテンションあがりました。永久保存版ですね。
一層目の仏様の写真もたくさん撮らせていただいたのに、すっかりアップを忘れていました^^;
投稿: かぎろひ | 2013年10月10日 (木) 20時35分
かぎろひさん。
連日のコメントありがとうございます。いろいろなつながりや見るところも似ていますね。やはり奈良の素敵なところでは人はすれちがうのでしょうか。またよろしくお願いします。
投稿: 鹿鳴人 | 2013年10月10日 (木) 22時24分
かぎろひさん。
連日のコメントありがとうございます。いろいろなつながりや見るところも似ていますね。やはり奈良の素敵なところでは人はすれちがうのでしょうか。またよろしくお願いします。
投稿: 鹿鳴人 | 2013年10月10日 (木) 22時25分