天誅組の展示会そしてシンポジウムへ
天誅組の150周年ということで、五條市、東吉野村などでいろいろ催しがひらかれていますが、奈良市内でも奈良県立美術館(1階無料スペース)で記念展が今ひらかれています。(8月31日まで)
29日まで開催の奈良県図書情報館の資料展と共に拝見してきました。
そして18日記念シンポジウムが奈良県文化会館小ホールで開かれましたので参加してきました。新聞によれば300人くらい満席の盛会でした。
基調講演は、「五條における天誅組」を天誅組研究家の舟久保藍氏。彼らは新政府として2日間ではあったが、立法、行政、司法にわたって、純粋、清潔な政治を行い、いっときの暴挙ではなかった、と評価されました。
そしてパネルディッスカッションは「日本は大和から変わった」というタイトルでした。
コーディネーターは草村克彦氏(天誅組記念館館長)、パネリストには岡本彰夫氏(春日大社権宮司)、坂本基義氏(東吉野村教育長)、橋本紀美氏(安堵村歴史民俗資料館長)、下野拓也氏(十津川村平谷小学校長)の皆さん。
それぞれの地域の残されたものや隠れたエピソードが語られました。また、天誅組の義挙もあり、対して制圧した郡山藩や高取藩、藤堂藩などあちこちの武士もまたあり、どちらも国を思いやっての行動として評価すべきとも指摘されました。
展覧会では、多くの人が残したみごとな書画や歌を拝見できました。岡本権宮司は、伴林光平は51才で死去したが、安堵町で歌会を指導したり(実際にこの県文化会館の北にあった宿屋で毎月歌を指導に来ていたとのことです)、現代にも通じる歌人の面にも注目されるべきだと指摘されました。
天誅組のことは、本などで読むだけではなかなか理解しにくいのですが、このシンポジウムはエピソードがいろいろ披露されなかなか面白いものでした。
また、関連の書画が県立美術館で展示され、天誅組の人々の書画や歌などにその歴史背景を感じるものでした。
シンポジウムはこの秋も五條市、東吉野村、安堵村などでも開かれるということでした。
五條市、9月14日150周年前夜祭、9月15日天誅組150年祭り。農村歌舞伎「虎太郎魁大和錦」公演。
安堵町、特別展示「天誅組と伴林光平」安堵町歴史民俗資料館。9月18日(水)〜10月31日(木)
東吉野村、10月26日天誅組サミット。27日慰霊大法要。
十津川村、語り部と行く天誅組史蹟めぐり 11月
など。
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