「まちづくり:デッドライン 生きる場所を守り抜くための教科書」
大阪での講演やこの1月奈良市役所での講演を聞いたエリア・イノベーション・アライアンス代表理事の1982年生まれの木下斉さんの最近出た本です。1973年生まれの、建築プロデューサーの広瀬郁さんとの共著です。
これからの「まちづくり」の基本と鉄則を、これからの時代を担う世代が解説します、という本です。
早速読みました。
「まちづくり:デッドライン 生きる場所を守り抜くための教科書」
CHAPTER1、お金とお客は「正直」だまちの姿にはワケがある
CHAPTER2、まちはなぜ大きくなった?統計の「数字」から遡る
CHAPTER3、まちの「仕組み」をまずは頭に入れよう
CHAPTER4、全てがひっくり返った発想を逆転させよう
CHAPTER5、日本の各地で胎動がそれぞれの「守り方」
CHAPTER6、すぐに実行に移そう変革を導くステップ
日経BP社発行。1900円+税。
わたしも、自分のまちを数字も含めて見直す良い本だと思います。
アマゾンで見たおふたりの方の感想文を紹介させていただきます。
○中心市街地がゴーストタウン化していき、まちの魅力が失われ、若年人口が流出する、という日本全国で見られる負のスパイラルを変えるためには、本書が繰り返すように、一人でも新規参入者が、低い初期コストとランニングコストを背景に、豊潤な空間体験を顧客に提供していくしかない。そしてそれは可能である、というのは本書で紹介された各地の事例を見ても明らかである。
まちづくりの本にしては珍しく非常に分かりやすいチャートや図を入れこみ、現場の写真もふんだんに掲載されていることによって、「アクションのための教科書」として使えるようになっている。
廃れゆく愛するまちを守るための、必携の一冊と言っても言い過ぎではないだろう。
○誰が相手であろうと、ぶれることのない実践型の論客である木下斉氏が、満を持して世に出した本。
ここ数年の彼の、そして彼の考え方に通底する仲間たちの実践を通して、広瀬郁氏とのダイアローグを
挟むなど、平易な文章でありながら、いつのまにか木下ワールドに連れて行かれてしまう。
たとえ高校生であっても理解できるようなわかりやすい表現であるとは言え、20世紀後半から先人たちが
繰り返してきた失敗の根本を鋭く突き、ごく当然のことを、まさに当然のこととして語り続けるところに、
この本の核心はある。
もちろん、若い起業家たちに自分の進む方向に間違いがないことを確信してもらうために、あるいは
これからの世代へのオリエンテーションとして読んでもらうのもいいが、自らのストックを手元で眺める
ことに喜びを感じるだけになってしまったステークホルダーたちに「あたりまえのことじゃないか」と
言いながらもじっくり読んでもらい、彼らの身体のどこかに小さいけれども確としたさざ波を起こしたい
気持ちになる。
とは言え、それをきっと彼は、「もう手遅れです」と言ってしまうのだけれど・・・
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