明日香万葉歌碑めぐり 6 大原
万葉文化館あたりを歩くと多くの歌碑がありますが、この日は、犬養先生の書かれた歌碑をめぐるということで多くはそのまま通過しました。
その中で、路傍に志貴皇子の歌碑、
大原の この市柴の いつしかと わが思ふ妹の 今夜逢へるかも 志貴皇子(巻4-513)
揮毫は書家の尾崎邑鵬さん。
伊藤博先生の現代語訳→大原のこの茂りに茂ったいち柴ではないが、いつ逢えるか何とか早くと思いつづけていたあなたに、今夜という今夜とうとう逢うことができました。
山内先生のお話、「市柴(いちしば)」と、「いつしか」を引っ掛けているとのことです。
大原の交差点そしてあたりはのどかな田園風景。田が起こされ、菜の花が咲いていました。
小原神社に着きました。
そして有名なやりとりの歌です。
天皇、藤原夫人(ふじわらのぶにん)に賜ふ御歌一首
わが里に 大雪降れり 大原の 古りにし里に 降らまくは後 (巻2-103)
藤原夫人の和へ奉る歌一首
わが岡の おかみにいひて 降らしめし 雪のくだけし そこに 散りけむ (巻2-104)
この神社は藤原鎌足の生誕の地と伝えられる、産湯の井がありました。(右下)
また近くには大伴夫人の墓とありました。
菜の花を久しぶりに見ることが出来ました。
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