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2013年1月15日 (火)

十輪院朝のお勤めと橋本純信住職へのヒアリング

「好きなまちで仕事を創るin奈良」プログラム2日目の朝一番は、8時半からの十輪院での朝のお勤めと橋本純信住職へのヒアリングでした。十輪院では毎日(月曜日のぞく)朝8時30分からお勤めを行われています。 

この日は朝とても冷え込み、猿沢池も凍っていました。

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十輪院では国宝の鎌倉時代前期に建立された本堂に、ほかの朝のお勤めの皆さんとご一緒にお参りをしました。まず全員で5分間の瞑想をしました。鳥の声や町の声が遠くに聞こえましたが、20数人が同じ本堂にいるとは思えない静けさでした。瞑想というものをそもそも日常生活ではしていないことにも気づきました。そして住職と役僧ら5人の読経がはじまりました。お参りの人たちは順に焼香をしました。

ならまちのみ寺の朝(あした)お勤めの瞑想の中鳥の声聞く(毎日新聞やまと歌壇)

そして一同で懺悔文(ざんげのもん)を唱和。この懺悔文(ざんげのもん)は真言宗の高僧が書きしたためた僧侶の自覚と自戒をするものですが、住職が一般の人にも通用するように書き改めたそうです。そして続いて、般若心経などを唱えました。

 

そして、住職の講話を本堂で聞いたあと、本尊地蔵菩薩などの石仏がん(合のしたに龍と書く字)の前の引導石に全員一人ひとり特別にすわり参拝をすることができました。本尊地蔵菩薩、左右の釈迦如来、弥勒菩薩の視線を仰ぐことできる特別の場所であるということでした。

 

客殿に所を変えて、住職からさらにお話がありました。

 いろいろなお話の中で印象に残った点。住職の方からのお話と受講生からの質問に答える形でも住職の話がありました。

 

○瞑想はきょうは5分間であったが、できれば30分くらいしたら良い。頭の中が整理できてとても良い。日常生活の中でもできることだが、なかなかできにくい。眼の前には、自分が映し出される。そしてその眼の前に仏様がおらればもっと良い。

(みんなの寺を商店街に創ったのは?)

○江戸時代には檀家と菩提寺の関係が成立した。明治時代に入り、政府は家父長制と結びつけた。全国6万とも7万ともお寺はあるがほぼ日本をそれぞれのお寺が担当してきたといえる。以前はその土地で生まれ、その土地で死ぬという人が多かった。 

しかし戦後、60数年たつが、家とお寺の関係が徐々に薄れ、個人との関係になった。生まれた土地から離れ外国で亡くなることもある。お寺は宗教法人として、公益をめざすとして税金などが優遇されてきたが、檀家だけへのつながりだけでは公益ではないという考え方もあり、宗教法人の見直しをせよという声もある。

○以前からお寺を担当するのはその家のお年寄りの女性の役割というような面があったが、そうではないと思う。若い人は悩みも多いけれども、お寺までなかなか行かないという面がある。

 

○そこで6年前、商店街の中に、「みんなのお寺」をつくった。商店街の中の「みんなのお寺」には仏様もおられるし、瞑想も写経もお寺でできることをすべて持っていっている。

 

○先ほど、瞑想についてお話したが、「みんなのお寺」をつくるということも瞑想をする中で生まれたアイデアである。瞑想やひとりで歩くとき、アイデアが生まれる。

(これからの時代?)

○団塊の世代のその親はもう90才くらいになり、ひとりでは生活しにくくなっている。すぐホームとかに入れるが、そのホームで働く人の悩みなどを聞くと、なかなかたいへんである。いわゆる3Kである。できれば老いた親の面倒見ることを家族でできると良いと思う。

 

○奈良はこれからの高齢者の方に、どんどん来ていただける福祉の県にしたら良いと思う。

(若いひとへの期待は?)

○若い人には、日本の生まれたところであり、心のふるさとであり、特別な意味合いのある、奈良、京都にきていただきたい。また、仏教への知識について質問され勉強されることが多いが、その前に、信仰心を持っていただきたいと思う。それは宗派ではなく、仏教でもキリスト教でもイスラム教でも何でも良いから、宗教に関心をもっていただきたい。それは自分自身を見つめるということでもある。

 

などその他いろいろのお話がありました。

 

メモも取らないで、断片的にわたしの受け止めた、橋本純信住職のお話です。

ふつう、宗教は伝統的なものであり古いがゆえに、守るという点に傾きがちのように思いますが、橋本住職は若いときからよく勉強し、よく自分で考え、考えをまとめ、実践したり改革したりされているように思います。起業する人と共通のところもあり、大いに参考になったのではないでしょうか

私自身も大いに参考になりました。私事ながら橋本住職とは幼稚園からの60年になろうとする友人です。行こうと思えばすぐ行けるすぐ近くにおりながら、今までなかなか十輪院の朝のおつとめにいくことはできませんでした。こうした機会にお参りできて良かったと思います。

奈良に泊まられたら、朝、十輪院を訪ねられたらどうでしょうか。

あるいは奈良に住まれている方にもおすすめです。

昨年末のNHK衛星テレビの「新日本紀行-奈良」には、十輪院の朝のそうじ、お勤め、「朝カレーの会」のことが放映されていました。

 

最初に、奈良の良さを奈良の人自身があまり知らない、と住職が指摘していました。身近な奈良の良さにあらためて眼を向けたいと思った次第です。

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十輪院のhpです。→http://www.jurin-in.com/

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