シンポジウム「共に考えよう、歴史的地域の沿道景観」へ
先日シンポジウム「共に考えよう、歴史的地域の沿道景観」を
聞いてきました。(9月19日のページを参照ください)
事前のアンケートに踏まえ、奈良市内、橿原市内、法隆寺区域の3ヶ所を
景観調査隊が実地調査された報告がありました。
また県、奈良市、橿原市の行政の景観の責任者の方から具体的な
報告がありました。
ここでは、奈良市に絞ってすこし報告します。
奈良市内の「奈良らしくない沿道景観」
1位 JR奈良駅前
2位 24号線柏木町付近
3位 近鉄奈良駅前、
4位 369号線朱雀門付近
写真であらためて見るとたしかに奈良らしくありません。
景観法という法律があること、奈良市では景観課があり、屋外広告物の許可基準があること。
が、景観法以前につくられたり、警告しても改善されないケースも多々あるようです。
(写真は、JR奈良駅を降りたお客様が見られる風景。看板が実に多い。そして原色。2008年9月24日撮影)
7人の方から、建物、看板類の改善による具体的な提案がありました。
朱雀門前、JR奈良駅前、柏木町などが奈良市の関係です。
また京都市の新景観政策とその具体例も紹介されました。
奈良より進んでいるということがわかりました。
まとめは、
歴史的地域の沿道・駅前景観の現状
原色や雑多な形のデザインが氾濫
歴史的文化自然遺産が見えない、感じられない
奈良らしさ、地域の個性がない沿道・駅前景観が蔓延
景観法の精神、世界遺産の周辺環境の保全に違反
観光客のイメージの低下と
観光都市奈良の経済的価値の損失
なによりも住んでいる人に精神的な影響を与えている
歴史的地域沿道景観 6つの解決方針
1、緊急取組
広告物・建築物のデザイン、色、サイズ、高さ、素材の規制拡大と規制地域の拡張及び違反を管理する仕組み
2、奈良らしさと地域の個性を考えた
「大和幹線沿道・駅前景観計画」の作成と早期の実施
3、上記に基づいた「沿道景観・駅前景観のガイドライン」の策定
4、快適な眺望景観の車道と沿線緑化計画の推進・施行
5、景観広報への取組みと景観教育による市民、企業のパブリックマインドの醸成
6、沿道景観デザイン審査制度、沿道環境負担金、広域沿道景観管理の仕組みづくり。
最後に、景観を守っていくのは、行政、企業、住民の誰に責任というのではなく3者の共同のとりくみが必要だ、ということ。
景観は壊してしまうのは建物と看板が多い。景観を壊すのは実に簡単だが、
奈良はそういうところであってはならない、ということでした。
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