「偽善エコロジー」
友人から武田邦彦氏著の、「偽善エコロジー」ー「環境生活」が地球を破壊する、幻冬舎新書、740円+税、を紹介いただいたので読みました。
環境ということでジョーシキのように言われていることの多くが、クエスチョン?だと著者は科学者らしく書かれています。
レジ袋を使わない→判定ただのエゴ、石油を大事に使おうと思ったら、エコバックではなくぜひレジ袋を使ってください、といわれます。
また本屋を眺めると、CO2は地球温暖化の犯人ではないのは科学者のほとんどはわかっている、とかいった趣旨の本が多く出ています。
(以下本の紹介を引用します。)
[要旨]
いわゆる「地球に優しい生活」は、じつは消費者にとって無駄でしかない。「レジ袋をやめエコバッグにすると、かえって石油の消費が増える」「冷房を28℃に設定しても温暖化は止められない」「多額の税金と手間をかけて分別したゴミ、そのほとんどが焼却される」「リサイクル料を業者に払った廃家電は、違法に中古で流れている」…かようにエコ生活は、環境を悪化させ、企業を太らせ、国や自治体の利権の温床となっている。「何が本当のエコか」がわかる環境問題の新しい教科書。
[目次]
第1章 エコな暮らしは本当にエコか?(検証1 レジ袋を使わない→判定 ただのエゴ;検証2 割り箸を使わずマイ箸を持つ→判定 ただのエゴ ほか);第2章 こんな環境は危険?安全?(検証1 ダイオキシンは有害だ→判定 危なくない;検証2 狂牛病は恐ろしい→判定 危なくない ほか);第3章 このリサイクルは地球に優しい?(検証1 古紙のリサイクル→判定 よくない;検証2 牛乳パックのリサイクル→判定 意味なし ほか);第4章 本当に「環境にいい生活」とは何か(もの作りの心を失った日本人;幸之助精神を失う ほか)
■著者紹介
武田 邦彦 (タケダ クニヒコ)
1943年東京都生まれ。東京大学教養学部卒業。工学博士。専攻は資源材料工学。名古屋大学大学院教授を経て、中部大学総合工学研究所教授(副所長)。多摩美術大学非常勤講師を兼任。日本工学アカデミー理事。内閣府原子力安全委員会専門委員。文部科学省科学技術審議会専門委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
■おすすめコメント
「エコバッグ推進はかえって石油のムダ使い」「割り箸は使ったほうが森に優しい」「家電リサイクルに潜む国家ぐるみの偽装とは」……身近なエコの過ちと、「環境」を印籠にした金儲けのカラクリを明らかに。
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え、そうだったんですか?
でも、今までに聞いていたのと違う事を聞いた時は「本当かな?」と疑ってしまいます。この時代 何を信じれば良いのか難しいですね。
投稿: はるか | 2008年9月11日 (木) 17時58分
鹿鳴人さん「まんとくん」のご支援、うまく行きましたでしょうか。暑い中、大変でしたね。
> ジョーシキのように言われていることの多くが、
> クエスチョン?だと著者は科学者らしく書かれています。
> CO2は地球温暖化の犯人ではないのは科学者のほとんどは
> わかっている、とかいった趣旨の本が多く出ています。
残念ながら武田氏は科学者とはいえませんし、温暖化の犯人がCO2であることは、国連のIPCCでも認定されています。私の勤務先でも、武田氏の本を読んで誤解している人が多いので、以前ネット新聞に反論を書きました。本人やシンパから再反論が来ましたが、それにも答えておきました。
※参考:『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』のウソ
http://www.news.janjan.jp/culture/0707/0707018158/1.php
武田氏の言説にいかにウソや誤解が多いかは、こちらの本で、よりハッキリしました。さすがにこれについて反論はありませんでした。
※参考:間違いだらけの『国債は買ってはいけない!』
http://www.news.janjan.jp/culture/0707/0707169146/1.php
武田氏を支持するような本が最近続々と出てきて、私は心配しています。これで議定書目標達成ができければ、彼らは責任を取ってくれるのでしょうか。日々省エネに努めている我々としては、嘆かわしい以上に腹立たしい思いで一杯です。
投稿: tetsuda | 2008年9月15日 (月) 20時01分