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2023年9月21日 (木)

もちいどの かわら版 第10号 ウラ面

(画像をクリックすると拡大します)

古今東西のコーナーはメリーポピンズポシェットさん。西口さんです。

 

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あの店この店は have  a  golden dayさん、  そして喫茶デイジーさん 

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もいちど夜市、こにし夜市は10月13日、14日に開催決定。いままでで最高の80数店舗出店予定とのこと。期待されます。

2023年9月20日 (水)

もちいどの かわら版 第10号

奈良もちいどのセンター街の「かわら版」第10号が9月15日付で発行されましたので紹介します。

オモテ面。

今回の路地裏探訪は、率川(いさがわ)暗渠がいろいろ書かれています。

(画像をクリックすると拡大します)

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2023年9月19日 (火)

祝!!「墨に五彩あり-墨の不思議な魅力」綿谷正之著  第26回日本自費出版文化賞の大賞受賞

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京阪奈情報教育出版の住田社長からの情報です。

もと呉竹、社長の綿谷正之氏の著作が日本自費出版文化賞の大賞受賞とのことです。おめでとうございます。

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最終審査会で、第26回日本自費出版文化賞の大賞受賞が決まりました!
嬉しいです‼️
綿谷さんおめでとうございます🎊㊗️
「墨に五彩あり-墨の不思議な魅力」綿谷正之著

奈良は数々の日本文化発祥の地。
その文化を支え続けてきた墨は、奈良の地において1300年間作り続けられている最も古い伝統産業のひとつ。呉竹の創業者一族として生まれ、「筆ぺん」の開発者である著者の、生涯をかけて得た知見をまとめた渾身の一冊。

これ1冊で、墨の歴史や製造方法、硯と紙との関係などの使い方までわかる墨の大百科!!

表彰式は11月11日、東京市ケ谷で開催される自費出版フェスティバルで執り行われます。

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ほんとうにおめでとうございます。あらためて拝読しています。

 

2023年9月18日 (月)

奈良女子大学附属中等教育学校の学園祭へ

9月16-17日に行われた奈良女子大学附属中等教育学校の学園祭に行ってきました。

今年は第79回。テーマは灯源郷とのこと、アーチをくぐって教室や講堂での展示などを見学しました。

卒業生はネットによる事前登録が必要でした。好天に恵まれ、多数の方が来られて賑わっていました。

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大きなテーマの装飾です。

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野外ステージの写真はいただきました。バンドなどがつぎつぎと演奏され盛り上がっていました。

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2023年9月17日 (日)

保山さんの10月8日上映会の受付は 9月17日夜9時から

保山さんの上映会の情報です。

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【10月8日公演、チケット予約】

9月17(日)午後9時0分からチケットの予約を開始します。
https://event.nara.jp/sp/oct
3名様以上のお申し込みはメールでお願いします。
hozan4kmovie@gmail.com

「映像と音楽で巡る奈良」
2023年10月8日(日)
開場:午後1時30分
開演:午後2時
終演:午後5時

奈良公園バスターミナル2階レクチャーホール
大人3,000円
学生500円
全席指定、当日清算

*出演者情報は追ってお知らせします。

保山さん9月上映会 奈良新聞より

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奈良県生駒市在住の映像作家、保山耕一さんの作品上映会「映像と音楽で巡る奈良」が10日、奈良市登大路町の奈良公園バスターミナルレクチャーホールで開かれた。第1部では講談師の四代目玉田玉秀斎さんが、かつて奈良町にあった映画館「尾花座」(現在のホテル尾花)を題材とした講談「尾花座ものがたり」を披露した。

 芝居小屋を前身とした尾花座は1920(大正9)年に開業。長年、奈良の人々に愛されたが、テレビの普及などにより1979(昭和54)年に閉館した。玉田さんは、映画に未練を残しつつも娘のためにホテルへ転換を決意した元支配人の中野重宏さんの思いや、閉館を惜しむ人たちの熱意で建物解体前に開かれた最後の上映会の様子などを名調子で聞かせた。

 会場には中野さんと、ホテル尾花社長で長女の聖子さんも姿をみせ、在りし日の劇場をしのんだ。

 第2部は「春日大社中元万燈籠」や「水上池と遠雷」をはじめ、奈良の夏の行事や風景を撮影した保山さんの作品をバイオリンなどの生演奏を交えて上映。約150人の観客は美しい映像を楽しみ、行く夏を惜しんだ。

2023年9月16日 (土)

森鴎外の歌碑 奈良・十輪院に

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1918年を中心に、森鷗外は帝室博物館総長として、毎年奈良に来ており、奈良の短歌五十首を残しています。そのひとつ十輪院で詠まれた歌です。

 

「なつかしき十輪院は青き鳥 子等のたづぬる老人(おいびと)の庭」

 

9月14日に歌碑を寄贈され除幕式がありました。制作は彫刻家の坂口紀代美さん。

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朝日新聞の記事です。(画像をクリックすると拡大します)

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森鷗外の「奈良五十首」の歌碑が十輪院に 青い鳥モチーフ

 明治の文豪・森鷗外(1862~1922)が晩年、帝室博物館(現在の東京、京都、奈良国立博物館)総長として訪れた奈良の印象を短歌に詠んだ「奈良五十首」の1首の歌碑が、奈良市十輪院町の十輪院(橋本昌大〈しょうだい〉住職)に完成した。歌に登場する「青い鳥」をモチーフにしたデザイン。14日に除幕式が開かれる。

 森鷗外は陸軍軍医として軍医総監まで勤め上げた傍ら、「舞姫」「高瀬舟」などの小説を発表した文学者。陸軍退官後の1917年から帝室博物館総長に就き、毎年秋には所管していた正倉院の開封や拝観に立ち会うため、奈良を訪れた。亡くなる半年前に発表された「奈良五十首」には、正倉院や興福寺、奈良帝室博物館など、様々な場所が登場する。

 奈良県内で長年、ボランティアガイドをしている上牧町の竹村照雄さん(88)は、25年ほど前から「奈良五十首」に注目し、その舞台をたどるコースを企画。自費出版のガイドブックも出した。しかし、奈良ではこの作品があまり知られておらず、歌碑もないことを残念に思ってきたという。

 そんな時、五十首の舞台を案内した書家から「なつかしき 十輪院は 青き鳥 子等(こら)のたづぬる 老人(おいびと)の庭」という鷗外の歌をしたためた礼状を受け取った。「十輪院の庭は、今も奈良町らしい風景を残している。いつか、この歌を歌碑にしたいと思うようになりました」。今年、米寿を迎えるのを機に、歌碑を寺に寄贈することを決めた。

 碑の制作は、奈良市を拠点に活動している彫刻家の坂口紀代美さんに依頼。坂口さんは歌に登場する青い鳥を、緑の御影石で表現した。「この寺を訪れる人の願いや祈りが、世界に羽ばたいていくことをイメージしました」という。

 歌碑は竹村さんが88歳の誕生日を迎えた9月4日に合わせて完成した。「この歌碑を見た人が、鷗外と奈良のつながりを知るきっかけになれば」と竹村さんは話す。十輪院では14日午前10時から、竹村さんや坂口さんも出席して歌碑の除幕式が行われる。(今井邦彦)

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9月14日に歌碑の除幕式が行われたと奈良新聞15日付は早速伝えています。

写真を出席された友人のMさんにいただきました。

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(追記)実際に拝見して、写真を撮らせていただきました。

揮毫は、書家の小谷多嘉子様とのことです。

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2023年9月15日 (金)

阪神タイガース リーグ優勝!!

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9月になって11連勝とか。阪神はぶっちぎりでリーグ優勝しました。

ちょうどBS朝日のテレビで見ることが出来ました。

佐藤輝の2ランホームランなどで4点。巨人にも3点ととられましたが、9回2アウト3塁でセカンドフライに打ち取り、みごと優勝でした。

18年ぶり。6回目の優勝とのこと。スポーツ新聞をようやく買うことが出来ました。

関西の読売新聞にも阪神優勝が大きく出ています。

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早速友人が手にいれた優勝グッズを見せてもらいました。

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保存版動画が、YOUTUBEにアップされていました。

 

https://www.youtube.com/watch?v=Cq4UU84yohM

 

行基さんのこと

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読売奈良ライフさんの奈良の総合情報サイト「Narakko! 奈良っこ」
にて行基さん大感謝祭が紹介されましたので紹介します。

 

〈奈良のスター〉東大寺の大仏を造った『行基さん』波乱万丈の生涯

https://www.narakko.jp/naraster_gyoki/

2023年9月14日 (木)

松森洋駆展 「陶説」より

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大阪芸術大学の陶器コースの副手である、陶芸家、松森洋駆くんの個展のことが、陶芸の本「陶悦」9月号に載っていますので紹介します。

(画像はクリックすると拡大します)

なお、松森洋駆くんは、私の弟(陶芸家 松森哲重)の息子です。よろしくお願いします。

2023年9月13日 (水)

ラグビーワールドカップ開幕

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フランスでラグビーのワールドカップが始まりました。日本はチリに42-12で快勝しました。

野球の阪神、ラグビーの日本と応援に忙しいことです。

ラグビー予選リーグを突破して前回のベスト8をまずは目指して欲しいと思います。

10月20日過ぎまでラグビーワールドカップです。

2023年9月12日 (火)

奈良のまちの動画 YouTube2本

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YouTubeに、東京からの旅行客が撮られた、この夏の奈良のまちの動画がありました。

 

https://www.youtube.com/watch?v=Su0Gmgo2dfU

 

JR奈良駅から三条通り、小西通り商店街、東向商店街、もちいどのセンター街、再び三条通り、猿沢池、興福寺、奈良国立博物館、鹿、
市内循環バスでJR奈良駅へ。

 

もう一本ありました。やはり2023年の夏に撮られたものです。奈良国立博物館の南山城展が写っていました。

https://www.youtube.com/watch?v=ZJcGbRrXvdg

JR奈良駅から三条通り、小西通り、近鉄奈良駅前、東向通り、もちいどのセンター街、しもみかど町、西寺林町、猿沢池、興福寺、登大路園地から奈良国立博物館、大仏前の商店街を往復、県庁前から近鉄奈良駅、大宮通りを西へ、近鉄新大宮駅、奈良市役所、マリオットホテル、コンベンションセンターから、三条通りを東へ、最後JR奈良駅あたりまで。奈良市の中心市街地を歩くという動画です。

 

こういう動画が投稿されるのを見ると、奈良市は注目の町といえると思います。

2023年9月11日 (月)

保山さんの9月上映会へ

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9月10日(日)奈良公園バスターミナルのレクチャーホールで、保山耕一さんの9月の上映会がありました。

 

保山さんの映像です。

https://www.youtube.com/watch?v=JCvzRdtiCE8

 

夕暮れの水上池(みなかみいけ)に雲映し 遠雷光り暑き夏逝く  松森重博

 

平城宮跡の北にある、水上池(みなかみいけ)から撮影された保山さんの映像を見て、つくった短歌です。

 


テレビで気象庁からも伝えられていましたが、とくにことしの夏は暑かったとのことです。実感として暑かったですね。

ことしの夏もようやく終わりが感じられるようになりました。

上映会では台風が近づき門を閉めて神職だけで行われた、春日大社の万燈籠の映像も映しだされました。
特別に保山さんが要請されて撮影された映像でした。このようにして伝統の万燈籠が続けられることがよくわかりました。

また元興寺では地蔵会が開かれ、素焼きの小皿に油を入れて藺草の灯心に多くの火がともされました。小皿にはそれぞれに願い事が墨で書かれています。

逝く夏を惜しむ映像がつぎつぎと上映されました。

保山さん、清水さん、皆さんありがとうございました。

 

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(画像はクリックすると拡大します)

 

そして、10月の上映会は、10月8日(日)と発表されました。

(追記)

カメラレディのMさんが、最前列で写真を撮ってくれていましたので拝借します。Mさんありがとうございます。

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2023年9月10日 (日)

美ビット見て歩き ※120

1923年(大正12年)9月1日の関東大震災からことしはちょうど100年ということです。先日、NHKでは関東大震災の映像をカラー化して、場所の特定などをしながら、地震とその後の火災の広がりなどを生々しく伝えていました。

毎月、奈良新聞に書かれている川嶌一穂さんの美ビット見て歩きは、120回目を迎え、関東大震災の絵で伝える半蔵門ミュージアムの展覧会を紹介されています。

 

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美ビット見て歩き 私の美術ノート *120 川嶌一穂

 

半蔵門ミュージアム「竪山南風《大震災実写図巻》と近代の画家」展

 

写真 宮武外骨「上野山王台の西郷隆盛銅像」『震災画報』(児玉千尋編『文豪たちの関東大震災』皓星社・2023年)より

 

 「関東大震災は、東京だけではなく横浜の被害もひどかった。閑院宮(かんいんのみや)さんのお姫(ひい)さんは、横浜のお宅でピアノの下敷きになって亡くならはった」。父親が閑院宮の侍医だった義母が、あるとき話してくれた。閑院宮を「最後まで京都に居てはった宮さん」と説明するのが、リアルで面白かった。

 調べると、閑院宮も明治10年には東京に移住しているので、大正初めに生まれた義母は、お屋敷に往診に行く父親の姿を実際には見ていないはずだが、京都寺町通り一保堂の隣にあった医院にお屋敷からお使いが来ると、斎戒沐浴して、全身白の袴姿で伺ったそうだ。

 また鎌倉市材木座に住む友人は、大震災発生の10分後に、界隈を4メートルの津波が襲ったという話を伝え聞いている。関東大震災はマグニチュード7・9だったから、津波が発生するのも考えてみれば不思議はないのだが、「関東大震災では、東京下町の火災による被害が大きかった」というイメージが強かったので、聞いたときは何か虚をつかれたような気がした。

 大正12(1923)年9月1日に発生した関東大震災から、今年はちょうど100年である。発生時間が昼食時だったため、火災が同時多発的に発生し、折からの強風にあおられて、東京市(当時)の約4割が焼失し、死者・行方不明者が10万人を超えるという未曽有の大惨事となった。
 このところ関東大震災100年を記念した行事や展覧会を目にすることが多かった中で、半蔵門ミュージアムで日本画家・竪山南風(かたやまなんぷう・明治20<1887>年〜昭和55<1980>年)の「大震災実写図巻」が展示されるというチラシを見つけた。南風のこの作品は知らなかったが、怖がりのわたしでも見られそうな絵だったので、まだまだ酷暑真っ盛りの8月終わりに出かけた。

15年前、鎌倉時代の仏師運慶の作と見られる「大日如来像」が、海外のオークションにかけられ、「すわ、海外流出か!」と危ぶまれたが、宗教教団・真如苑が落札し、国内にとどまることになったことがニュースになった。東京都千代田区にある半蔵門ミュージアムは、その大日如来像(重要文化財)を所蔵し、その他の仏教美術の所蔵品とともに、無料で一般公開する5年前にできた美術館である。
半蔵門は、徳川家家来・服部半蔵が警護を担ったところから名付けられた江戸城西端に位置する門であるが、桜の名所・千鳥ヶ淵や、英国大使館も近い都心の一等地である。前館長の西山厚さんは、奈良の方にはお馴染みだろう。

 震災の発生した9月1日は、再興第十回院展(岡倉天心が東京美術学校を辞職した後、横山大観、下村観山、菱田春草らと結成した美術団体)の初日で、横山大観の名作「生々流転」が出品され、注目された。横山大観に師事していた竪山南風は、初日に巣鴨の自宅から上野の会場に行き、帰宅して裸で縁側に座っているところを「突然に突きのめされるような激動」に襲われる。

 翌日も一帯は「まだ燃えつづいていて天を焦がしている」が、上野池の端にある大観の家が心配になって、電車が動いてないため二里の道を歩いて行った。大観は、「尻端折で一升ビンをぶら下げて見舞客にコップ酒を振る舞っていた」(竪山南風『想い出のままに』求龍堂・昭和57年)。大震災の翌日の豪快な大観の様子を伝えていて興味深いが、南風の「大震災実写図巻」は、まさにこの時に道筋で見聞きした体験が元になっているだろう。

 今回は、全31図のうちおよそ半分の、地震直後を描く上巻から「大地震」「大地欠裂」「列車顛覆」「凌雲閣飛散」「呪ノ火」「大紅蓮」、被災の混乱を描く中巻から「不安ノ一夜」「失望ト疲労」「市中ノ混雑」「貼札ヲ着タ銅像」、復興を描く下巻から「復興ノ曙光」「寂シキ月」「諸行無常」「大悲乃力」が出ていた。

 墨を基調として淡彩、時には濃彩を施し、確かな筆力で、実際に起きたことを淡々と描いた実写絵巻である。見る者は目を背けることなく見入り、深く内省に向かう。

 南風は図巻の「序」でこう語る。「吾この惨状を描かんと志して、筆渋りて動かざることしばしばなりき。然れども観世音の擁護によりて、ようやく一巻をなし終りぬ。願くは事実の惨を見ず、深く教訓のこもれるを察せられんことを」。
文中の「観世音」というのは、浅草寺の観音さまだと思われる。大震災の火災が四方から浅草寺に迫り、隣接する仲見世も全焼したのに、御本尊の観音像をはじめ主要なお堂は奇跡的に残った。南風は『実写図巻』の最後で「大悲乃力」と題した観音坐像を描いている。

中巻の「市中ノ混雑」は、人々が人の名を書いた板や旗を手に持って尋ね歩いている図。「貼札ヲ着タ銅像」は、上野の西郷像に貼られた尋ね人の札を描いたもの。ああ、人間は自分の身も危うい中で、大切な人を探して回るのだ、と胸が詰まった。

写真には、同じく大震災後の西郷像を描いた宮武外骨の「上野山王台の西郷隆盛銅像」を挙げた。宮武の画中説明文「尋ね人の貼紙数百枚 前例の無い悲痛な奇現象 歴史にも記録にも小説にも口碑にもない 哀れな共通的人情の発露」。

南風の「大震災実写図巻」については、メモに挙げた小学館版をご覧下さい。

 

=次回は令和5年10月13日付(第2金曜日掲載)=
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かわしま・かずほ
元大阪芸術大学短期大学部教授。

 

メモ 半蔵門ミュージアム 東京都千代田区一番町25。電話=03(3263)1752。東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」下車すぐ。https://www.hanzomonmuseum.jp. 会期は11月5日(日)まで。毎週月曜日・火曜日休館。「大日如来坐像」の常設展示あり。
竪山南風『大震災実写図巻』真如苑蔵。大正14(1925)年。紙本着色。巻子装三巻。縦各46.5cmx903cm、984cm、859cm。(飯島勇『現代日本絵巻全集13川端龍子・竪山南風』小学館・昭和59年)。
児玉千尋編『文豪たちの関東大震災』皓星社・2023年。

 

2023年9月 9日 (土)

「陶業時報」創刊70周年を祝う会へ

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各業界にはそれぞれ業界紙があると思います。

陶磁器業界の業界紙に、このほど70周年を迎えた「陶業時報」があります。以前は数紙ありましたが、現在では唯一の業界紙です。

そのお祝いの会が東京ドームホテルでありましたので、全国の消費地の専門店の集りである趣味の百撰会を代表し、所用重なり出席出来なかった川村和彦理事長に代わって、わたし前理事長として出席してきました。

写真のご挨拶される現社長の村井 慶治さんは三代目です。

厳しい内外の情勢のもと、村井 社長からは30年後に100周年をむかえるべく努めていきたいと熱い決意が述べられました。

 

陶業時報は70年前、戦後の陶磁器業界の業界紙としてスタート、そして熱海での見本市や陶芸家の展覧会などを開催されました。石油ショックやリーマンショックなど大きな時代の変化もありました。2代目社長である元気な村井博会長からは、70年の歩みのくわしいお話もありました。
陶業時報の見本市の集まりから、わたしども「趣味の百撰会」の誕生を迎えたということです。
(私ども趣味の百撰会も2年後70周年を迎えます)

また、100名に及ぶ陶磁器業界からそうそうたる皆さんが、全国からご参加されていました。

代表して何人もの方が70年の長きにわたって情報発信され、オピニオンリーダーを果たされている陶業時報に対して祝辞を述べられました。

最後に、私はこの祝う会の締めのあいさつをさせていただきました。「陶業時報のますますのご発展とご参加の皆様のご健勝、ご繁栄をお祈りいたします。きょうの陶業時報の70周年を祝う会は、将来、必ずや大きな節目の会になったと言われることになるでしょう」と。

そして一本締めを行いました。

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70周年を祝う、陶業時報の特別紙面の一部です。(画像をクリックすると拡大します)

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2023年9月 8日 (金)

来村先生と松原さんの対談、天武持統陵

来村先生と松原さんの対談、天武持統陵です。

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https://www.youtube.com/watch?v=RBkmbSawuAw&t=34

 

 </p今回は、来村 多加史(きたむら たかし)先生との対談「天武・持統天皇陵(檜隈大内陵)について」です。
こちらの陵は明治時代に発見された『阿不幾乃山陵記(あおきのさんりょうき)』が見つかったことにより、その被葬者が確定したという古墳です。
特徴は、
・飛鳥時代の天皇陵の証である「八角墳」
・高貴な方にしか使用されない「夾紵棺(きょうちょかん)」と横には「金銅製の骨蔵器」
・『日本書紀』・『続日本紀』の記述と合う「合葬陵」
・地名「檜隈大内陵(ひのくまのおおうちのみささぎ)」:檜隈地域にある。

 

すぐ南には「中尾山古墳」、そのすぐ南には「高松塚古墳」と並んで造成されている点が大変興味深いです。
こちらの動画をきっかけに、足を運んで頂き、一礼後、陵の周りを巡ってみて下さい。

 

0:00 オープニング
0:28 天武・持統天皇陵の立地について
1:09 天武・持統天皇陵の治定
3:07 埋葬の記述について
4:18 八角墳
6:09 天武・持統陵に関係する古墳

 

【来村先生の経歴】
来村先生は兵庫県明石市のご出身で、幼い頃から考古学に興味を持っておられました。
高松塚古墳を発掘された関西大学「網干 善教(あぼし よしのり)先生」に憧れ、関西大学に入学して網干先生に師事。
関西大学大学院博士課程終了後、中国陵墓研究により博士号を取得されました。
現在は阪南大学の教授として学生に「観光学」を指導。
他にもテレビ出演や書籍の出版、また観光ガイドとして「クラブツーリズム」の講師など多方面で活躍されております。

 

「来村 多加史先生 Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/来村多加史

 

「阪南大学 講師紹介ページ」
https://www.hannan-u.ac.jp/doctor/tou...

 

「来村多加史講師同行ツアー」
https://tour.club-t.com/tour/relation...

 

「来村先生の著書(Amazon)」
https://www.amazon.co.jp/s?k=来村多加史&ad...
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2023年9月 7日 (木)

9月11日 きたまちといろ 映画上映会

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9月11日(月)には、きたまちといろで、映画上映会があるそうです。

画像をクリックすると拡大します。

きたまちといろの映画のページです。

https://kitamachi-toiro.com/eiga/

2023年9月 6日 (水)

16-17日、奈良クラフトビール祭り

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奈良クラフトビール祭りが9月16-17日にひらかれます。春日野音楽祭りと同時開催とのこと。

今回の場所は奈良公園の春日野園地(大仏前交差点の東南、かつての春日野グランド)、間違えなくとのことです。

以前は県庁南の登大路園地でした。

フェースブックです。

https://www.facebook.com/nara.craftbeer/

2023年9月 5日 (火)

10月27日から 星 伸二展 IN奈良

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春から話題になっている、星 伸二展 奈良の古寺・町屋を描く

が奈良市でこの秋開かれます。

10月27日(金)から11月5日(日)。ちょうど正倉院展の頃です。

場所は、奈良市もちいどのセンター街の ギャラリーまつもりにて(器まつもり2F)にて、個展です。

ご本人が新潟から期間中奈良に来られます。12時から4時まで在廊とのことです。

どうぞお楽しみにお待ちください。

 

2023年9月 4日 (月)

阪神のアレ(優勝)見えてきました。

ことしは、阪神タイガースを取り上げないわけにはいかないでしょう。

いつも秋になると早々と諦めていた阪神ですが、ことしは違うようです。8月の進撃はすばらしかったし3連敗の後、立ち直りました。

アレと表現してあえて優勝のプレッシャーをかけないようにしているようですが、今月にはアレ(優勝)のゴールがあると予想されています。

それにしてもクライマックスシリーズというわけのわからない仕組みが興業のためか、なぜかあるようですが、最終日本シリーズでも日本一を実現してもらいたいと思います。

 

阪神の快進撃はオカダ良し投手陣良し打線よく打つ   よみびと知らず

 

 

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毎日新聞2023年9月4日より

(画面をクリックすると拡大します)

 

2023年9月 3日 (日)

法隆寺金堂壁画クラウドファンディング

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(画像をクリックすると拡大します)

毎日新聞9月1日付です。

以前もされていた、法隆寺金堂壁画クラウドファンディングが開始され、11月に880名限定で見学できるということです。

わたしも昨年クラウドファンディングして、見学に行くことができました。

鹿鳴人のつぶやき http://narabito.cocolog-nifty.com/blog/2022/11/post-e8508a.html

おすすめです。

法隆寺金堂壁画クラウドファンディングのページです。

https://readyfor.jp/projects/horyujikondo2023

2023年9月 2日 (土)

興福寺の五重塔の改修とやまと歌壇など

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(画像はクリックすると拡大します)

興福寺の五重塔の改修が始まりました。

来年夏には完全に覆われて、見えなくなるとのことです。

8月31日付の毎日新聞奈良版のやまと歌壇に、短歌が載りました。

 

興福寺の五重塔の改修成る十年後まで元気でいたし

 

選者の横山季由先生の評です。

「松森詠は、興福寺の近くで商店を営む作者にとって五重塔は特別のものだ。その改修が終わる10年後まで元気でいたいと望む思いのよく出た歌だ」

 

それからちょうど8月31日は満月で、映像作家の保山耕一さんが、興福寺五重塔と満月の映像をYOUTUBEで公開されていますので、

紹介します。

https://www.youtube.com/watch?v=BTAYOfBLGEo

 

9月10日(日)午後1時50分から、奈良公園バスターミナルのレクチャーホールで保山さんの上映会があります。

「映像作家保山耕一作品上映会」
チケットのウェブ受付
https://event.nara.jp/sp/sep
メールでの申し込み
hozan4kmovie@gmail.com
お名前と人数、連絡先をお願いします。
第一部の見所は講談師四代目玉田玉秀斎師匠による新作講談「尾花座ものがたり」の初演となります。
第二部のフィナーレは「いのちの歌」
ご期待ください。

2023年9月 1日 (金)

きたまちといろ

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9月になりました。

9月9日から15日まで、きたまちといろ、という催しが開かれます。

くわしくはホームページをご覧下さい。https://kitamachi-toiro.com/

2023年8月31日 (木)

「キトラ古墳・高松塚古墳を解説(発掘調査の経緯)」【対談】松原純 × 来村多加史

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「キトラ古墳・高松塚古墳を解説(発掘調査の経緯)」【対談】松原純 × 来村多加史

 

https://www.youtube.com/watch?v=hpx-YdR98_g

 

 

今回は、来村 多加史(きたむら たかし)先生との対談「キトラ古墳・高松塚古墳について」です。
これらは、全国で他に例のない「壁画古墳」として知られる有名古墳です。また、その立地や墳丘、壁画の内容から「兄弟古墳」ともいわれています。
対談では高松塚古墳を発掘したことで知られる「網干 善教(あぼし よしのり)先生」に師事されていた来村先生の貴重なお話を伺っておりますし、特にキトラ古墳に関しては調査に携わっておられ、体験談も交えながら進めています。
この動画をご覧になって、キトラ古墳・高松塚古墳にご興味を持っていただけたら幸いです。

 

0:00 オープニング
0:29 高松塚古墳の発掘調査の経緯
4:14 天武・持統天皇陵の治定
7:22 来村先生が考古学を志した経緯

 

【来村先生の経歴】
来村先生は兵庫県明石市のご出身で、幼い頃から考古学に興味を持っておられました。
高松塚古墳を発掘された関西大学「網干 善教(あぼし よしのり)先生」に憧れ、関西大学に入学して網干先生に師事。
関西大学大学院博士課程終了後、中国陵墓研究により博士号を取得されました。
現在は阪南大学の教授として学生に「観光学」を指導。
他にもテレビ出演や書籍の出版、また観光ガイドとして「クラブツーリズム」の講師など多方面で活躍されております。

 

2023年8月30日 (水)

行基さんのこと 

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読売奈良ライフさんの奈良の総合情報サイト「Narakko! 奈良っこ」
にて行基さん大感謝祭が紹介されました。

 

〈奈良のスター〉東大寺の大仏を造った『行基さん』波乱万丈の生涯
https://www.narakko.jp/naraster_gyoki/

2023年8月29日 (火)

大仏を見たあとの奈良観光

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奈良まほろばソムリエの会、広報グループでご一緒の、佳山隆生さんは絵を描かれると共に、ビデオを駆使し奈良観光のスポットを紹介されています。とびっきり奈良観光と題して、どんどんyoutubeにアップされています。

その中で、東大寺大仏を見たあとの奈良観光と題して、奈良三条通りの奈良県里程元標や橋本町高札場を始め、興味深いスポットをアップされていますので紹介します。

https://www.youtube.com/watch?v=0DmHIrln6X0

【奈良観光】大仏を見た後の奈良おすすめコースベスト10 奈良県里程元標~饅頭神社~聖武天皇陵~光明皇后陵~多門城跡~北山十八間戸~般若寺~植村牧場~奈良監獄~頭塔~新薬師寺【奈良観光おすすめスポット】

奈良とびっきり観光ガイド by  佳山隆生【奈良観光】
チャンネル登録者数 7250人

そのほかの佳山さんのyoutubeです。

https://www.youtube.com/c/nara-guide

 

 

 

 

 

 

2023年8月28日 (月)

バサラ祭り2023

バサラ祭り2023がまちなかで踊ってくれました。27日、もちいどの近くで撮影。

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知り合いが警備などで活躍していました。沿道には、外国人も多く、カメラやスマホの動画などで楽しそうに撮っておられました。

かっこよいドクターカーも一緒について走っていました。

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2023年8月27日 (日)

「ふるさとの手帖」 毎日新聞 ひと 仁科 勝介さん。

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(画像をクリックすると拡大します)

 

毎日新聞19日付の「ひと」に興味深い記事がありました。

ふるさとの手帖のサイトです。全国の合併した市町村などをバイクで訪問したりされているようです。

https://katsuo247.jp/

 

2023年8月26日 (土)

器まつもり 販売スタッフ 急募

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ただいま、器まつもりでは、販売スタッフ1名を急募しています。

朝10時から夕方5時まで、週3から4日です。器まつもり店内の勤務です。くわしくは、面接で相談させていただきます。

電話をよろしくお願いします。

奈良市橋本町31(奈良もちいどのセンター街北入り口) 器まつもり (木曜日休み)10時~6時まで。
電話0742-22-2037.

大阪の展覧会などへ

大阪の展覧会などを見に行きました。

大阪あべのハルカスの美術館へ。木彫や陶芸や金工などで細かな表現をされていて感心しました。

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阪神梅田本店8Fへ。松森洋駆くんの作品などを見学。陶器でありながら金属質をあらわした作品と共に日常の茶碗なども出品されていました。

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そしてアベノでは、あべのandで開かれている話題の「奈良ノトビラ」へ。知り合いが頑張っておられます。10月15日まで。

 

奈良まほろばソムリエの会の鉄田さんがくわしくレポートされていますのでご覧下さい。https://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/e8e308cf655c92a1cfed57e531f6c5c7?fbclid=IwAR2V1Jxmw5qCu48jSj5j1-K-toOKd3CcfqYuD8YTJFo9UK-qys_RzCUODIY

 

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2023年8月25日 (金)

8月26-27日は、バサラ祭りです

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奈良では夏の恒例となったバサラ祭りが26-27日に行われます。

ひさびさに今年はまちなかで踊るバサラ祭りです。

18チームが参加。また飛び入りの踊り隊もあるそうです。

以下にタイムスケジュールが載っています。

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くわしくはホームページをご覧ください。

http://www.basaramatsuri.com/top.html

 

2023年8月24日 (木)

31日 行基さんフォトコンテスト締切り迫る

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全国各地の行基さんゆかりの地の、フォトコンテストがいよいよ8月31日締切りが迫りました。インスタグラムからの投稿です。

くわしくはチラシをごらんください。(画像をクリックすると拡大します)

22日、朝日新聞の全国版の「青鉛筆」欄にも紹介されました。

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行基さんゆかりの地、行基さんのホームページより。

https://gyoki.jp/the-land-associated-with-the-whole-country/

ならどっとFMでも紹介されました。

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表彰式は、11月12日です。全国各地からの投稿が待たれます。

2023年8月23日 (水)

佐紀古墳群 測量調査

このほど、奈良市北部の佐紀古墳群が飛行機からのレーザー光線を使った測量調査が行われました。奈良市は財政が厳しく(なぜ、そんなに財政が厳しいのか、奈良市政はよくわからないのですが)、奈良市の研究員がクラウドファンティングで費用を集めてこのほど公開されました。

わたしも一口寄付しましたので、資料も送られてきました。

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奈良新聞電子版(有料記事)は以下のように伝えています。

大王墓と考えられる大型前方後円墳が集まる奈良市の佐紀古墳群で航空レーザー測量が実施され、20日、成果が発表された。多くの古墳が宮内庁の陵墓に指定され、謎に包まれている同古墳群。測量調査した奈良市埋蔵文化財調査センター主務の村瀬陸さん(32)は「古墳群の実態解明に向けて重要なデータが得られた」と話す。今後の調査・研究に役立ててもらうため、基礎データを公開する予定だ。

 

 佐紀古墳群は奈良盆地北部に位置し、4〜5世紀の大型前方後円墳が集中。古墳研究で重要視されているものの、多くは陵墓として宮内庁が管理、内部への立ち入りや発掘調査は原則認められておらず、不明な点が多い。

 

 村瀬さんは個人で測量調査に取り組む費用を確保するため、広く支援を募るクラウドファンディング(CF)を2022年10〜11月に実施。調査研究には奈良文化財研究所アソシエイトフェローの柴原聡一郎さん(28)が協力した。

 

 CFでは当初、垂仁天皇の皇后・日葉酢媛命(ひばすひめのみこと)陵と定められている佐紀陵山(みささぎやま)古墳(4世紀中ごろ)や、垂仁天皇陵とされる宝来山古墳(4世紀中ごろ〜後半)のドローンレーザー測量を計画したが、目標金額を上回る総額約504万円(支援者延べ340人)の支援が寄せられ、広範囲の測量が可能な軽飛行機による古墳群全体の測量に変更した。

 

 測量調査の結果、従来の等高線間隔1〜2メートルの陵墓地形図では把握できない微細な起伏が明らかになり、各古墳の構造がより精緻に確認できるようになった。周辺地形も含めた古墳群全体を測量したことで、古墳の立地に関するデータも得られた。

 佐紀古墳群の大王墓が造られ始めた4世紀は、文献の記載が少なく「謎の4世紀」とも呼ばれる。村瀬さんは「調査が少なく『謎の古墳群』とされる佐紀古墳群について、多くの情報が得られた。『謎の4世紀』の解明に向けて重要な手掛かりになる」と話す。

 

 佐紀陵山古墳の墳丘の形は「佐紀陵山型」と呼ばれ、兵庫県最大の五色塚古墳(神戸市)など各地に同じ設計図で古墳が築かれたとみる研究もある。柴原さんは「古墳がどのように設計されたのかを考える上でも重要なデータ」とする。

 

 村瀬さんと柴原さんは20日、CF支援者に速報成果を報告するオンライン講演会を開いた。21日には速報成果をまとめた資料集をウェブサイト「全国遺跡報告総覧」に掲載する予定。正式報告書は2024年度末に刊行し、地形の3次元データも公開する。

 

 今尾文昭・関西大学非常勤講師(考古学)の話 佐紀古墳群を管理する宮内庁をはじめ、所在地の奈良市や県、文化庁が最新のデータを更新するのが本来の在り方だが、学術的な動機から、個人がクラウドファンディングの手法で測量調査を実施したことは、研究者にとって励ましになる。一つ一つの古墳だけでなく古墳群全体も測量したことで気付きが多くある上、今後、周辺の開発や発掘調査に際して課題も提示できる。現状の図面として高く評価でき、こうした動きが広がるのが望ましい。

また時事ドットコムニュースは以下のように伝えています。

佐紀古墳群を個人で詳細測量 クラファンで500万円調達―奈良の若手研究者
2023年08月21日07時05分

 多数の陵墓が集まる奈良市の「佐紀古墳群」の歴史を解明しようと、レーザーを使った詳細な測量調査が行われた。実施したのは同市埋蔵文化財調査センターの村瀬陸さん(32)ら。市の事業ではなく、個人として調査を進め、500万円の資金をクラウドファンディングで調達したという。

科博の「資金難」背景は? クラファン5億円突破―「交付金見直しを」と識者

 佐紀古墳群は奈良盆地の北側に広がり、4世紀後半から5世紀半ばにかけて20基以上の前方後円墳が造られた。全長200メートルを超える大型の前方後円墳は7基あり、陵墓などとして宮内庁が管理している。当時の様子を伝える史料は少なく、考古学の世界では「謎の4世紀」と呼ばれている。

 古墳の多くは宮内庁が陵墓などに指定し、立ち入りや発掘調査は原則として認められていない。構造が分かる資料は、戦前に宮内省が作成した「陵墓地形図」があるものの、等高線の間隔が1~2メートルと詳細な読み取りは困難だった。
 村瀬さんは正確な大きさを把握するには航空機を使って上空からレーザーで測量する必要があると判断。市は財政に余裕がないため、昨年10月からクラウドファンディングで協力を呼び掛けたところ、約50日間で500万円が集まったという。調査は今年2月に行われ、等高線が20センチ間隔の詳細な測量図が完成した。

 測量データの解析を担当した共同研究者で奈良文化財研究所の柴原聡一郎さん(28)は「地形の3次元データはウェブ上に公開し、誰もが閲覧できるようにする。謎の4世紀を解明するきっかけになれば」と話した。

2023年8月22日 (火)

比叡山延暦寺へ。

京都市内から、久しぶりに比叡山延暦寺にお参りしました。さあお参りしようとしたら、突然の豪雨に見舞われましたのでしばらく雨宿り。

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ようやく小降りになり根本中堂へ。

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根本中堂は、ちょうど改修工事をされていましたが、中は拝観できました。

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令和九年末まで工事されるということでした。

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雨模様のため他の伽藍への参拝は諦めて大津経由で帰路につきました。(おしまい)

常照寺へ 保山耕一さん撮影のビデオを拝見出来ました!!

鷹峯の日蓮宗の常照寺へお参りしました。

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本堂で最初にビデオを見せていただきました。境内のあちこちが流れた後、春の桜まつり、島原の太夫の映像が流れました。10分あまりの映像ですが、エンドロールに、毎日放送撮影保山耕一を見つけて驚きました。

伺えば十年以上前の映像ですが、保山さんの素晴らしい映像でした。保山さんの活躍が十二分に伺えるものでした。

そして、いまも参拝者にお見せされ、ビデオが活躍していることに感心しました。

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2023年8月21日 (月)

源光庵へ

光悦寺のすぐ近くの源光庵を参拝しました。

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有名な四角い窓と円い窓から庭が見えます。秋には紅葉の美しい庭とのことです。

「迷いの窓は角型に、人間の生涯を象徴し、生老病死の四苦八苦を表している」

「悟りの窓は円型に、禅と円通の心を表し、円は大宇宙を表現する」とのことです。

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また本堂には、伏見桃山城の遺構である「血天井」がありました。

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鷹峯の光悦寺へ

2日目の朝から、友人からすすめられていた宿の近くのお寺を3ヶ寺お参りをしました。いずれも閑静なお寺でした。

江戸時代、徳川家康から所領をいただいた、本阿弥光悦ゆかりの光悦寺です。

台風のあとながら、広い庭園はとてもきれいでした。あとの手入れはたいへんだったと受付でご住職はおっしゃいました。

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光悦が晩年をすごしたという庵です。

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独特の竹の垣根は光悦垣というそうです。

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紅葉はさぞかし美しいことだと思います。

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鷹峯(たかがみね)

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遠く京都の町並みが見えます。東山方面だということです。

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本阿弥光悦のお墓にお参りしました。光悦は熱心な日蓮宗信者であったということです。また広く芸術に造詣が深く、陶工、金工、など多くの職人が集まり芸術村を呈していたということです。

NHKテレビの「歴史探偵」では、貴重な古地図が紹介され、コンピューターグラフィックでかつてを再現されていました。

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2023年8月20日 (日)

栂尾 高山寺へ

車なので、すこし離れた、栂尾(とがのお)の高山寺(こうざんじ)を訪ねました。紅葉の秋ではなく、人も少なくとても静かです。
デュークエイシスの「京都 栂尾の高山寺・・・」の歌が思い起こされます。

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(画像はクリックすると拡大します)

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かつて京都国立博物館で長い行列の末に鳥獣戯画を見たことも思い出しました。お寺には模本が展示されていました。それにしても良く描かれています。本物がこの秋も東京で展示されるということでした。

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台風一過の8月16日、この日は京都五山の送り火でした。左大文字の近くの宿でしたが、あまりに近くて送り火は見えず、衛星放送と京都テレビの同じ中継放送を眺めました。そういえば、金閣寺では、送り火の奉納の薪が1本300円で受付されていました。

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龍安寺へ

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(画像はクリックすると拡大します)

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有名な龍安寺の石庭を訪ねました。ここも外国の人が多く参拝されていました。

有名な龍安寺の石庭です。

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広い池です。睡蓮が咲いていました。

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2023年8月19日 (土)

金閣寺へ

何度か訪れている、金閣寺へ参拝しました。世界文化遺産のひとつということです。インバウンドの外国人が暑さの中多数参拝されていました。

一方通行の境内を多くの人に囲まれて参拝しました。やはり人気トップクラスのお寺という気がしました。

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台風のあとだけに小さな滝も水量が豊富でした。

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入場券が御朱印のような感じです。

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京都へ。広隆寺へ。

友人のおすすめで京都の洛西に宿を取り、久しぶりに京都を車で訪ねました。まずは、小学館の「古寺行こう」に誘われて、広隆寺へ。

小学校以来何度となく、教科書や写真で見ていたものの、初めての参拝でした。国宝の弥勒菩薩半跏思惟像(宝冠弥勒)です。

飛鳥時代 七世紀 木造 漆箔 像高123.3㎝ 

奈良の中宮寺の菩薩半跏像や韓国の仏像とよく比べられます。

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霊宝館のたくさんの各年代の仏様の真ん中にお見えでした。聖徳太子十六歳の像もあります。

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聖徳太子ゆかりのお寺であり、秦氏ゆかりのお寺であることを知りました。

「洛西・太秦の地に立つ 聖徳太子を祀る京都最古の寺」「太子信仰が息づく 京都最古の寺院」「この微笑みを世界に」とのことです。

台風の余波で境内は作業の方で落ち葉などを掃除しておられ静かなたたずまいでした。

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2023年8月18日 (金)

保山さんの9月上映会

保山さんの9月上映会の情報が届きましたので、紹介します。

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9月公演
チケットのウェブ受付
https://event.nara.jp/sp/sep
8月19日(土)午後9時受付開始。
メールでの申し込み
hozan4kmovie@gmail.com
お名前と人数、連絡先をお願いします。

【9月は10日(日)の開催です!】
8月公演のアーカイブで、大垣さんが「9月20日開催です」とアナウンスしていますが、正しくは10日です。
申し訳ございません。

ウェブ受付は19日(土)午後9時スタートを予定しています。
チケット受付開始まで、しばらくお待ちください。

「映像と音楽で巡る奈良」
9月10日(日)
奈良公園バスターミナルレクチャーホール
開場:午後1時30分
開演:午後2時
終演:午後5時(予定)
全席指定、大人3,000円 学生500円、当日精算

【第一部】
ならどっとFM「岡本彰夫の奈良、奥の奥」公開収録
司会:中川直子
講談師四代目玉田玉秀斎「新作講談・尾花座物語」
ゲスト、中野聖子(ホテル尾花)
ゲスト、中西康博(奈良県ビジターズビューロー)
岡本彰夫プロデュース・奈良珠玉のグルメ「幕内弁当篇」

【第二部】
映像作家保山耕一作品上映会
LPレコードとタイムドメイン音響による映像詩上映
協力:大宮守人(氷室神社宮司)
松森重博(歌人)
上本京子(朗読家)
フィナーレ「いのちの歌」
歌:大垣知哉、檜垣里枝子
ギター:牧野由希子
ピアノ:すみかおり
バイオリン:秦進一
パーカッション:森内清敬

来村先生×松原純さん「牽牛塚古墳」

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来村先生と松原純さんの対談は「牽牛塚古墳」です。

https://www.youtube.com/watch?v=080-cGzyh0I

 

今回は、来村 多加史(きたむら たかし)先生との対談「牽牛子塚古墳(けんごしづかこふん)について」です。
こちらの古墳は発掘調査が進み、その内容から斉明天皇(さいめいてんのう)の真陵ではないかといわれています。
特徴は、
・飛鳥時代の天皇陵の証である「八角墳」
・高貴な方にしか使用されない「夾紵棺(きょうちょかん)」
・『日本書紀』の記述と合う「合葬陵」:斉明天皇と娘の間人皇女(はしひとのひめみこ)
・地名「小市岡上陵(おちのおかのうえのみささぎ)」:越智(おち)岡の上にある。
また、2010年の発掘調査で古墳の前には「越塚御門古墳」が発見されました。
こちらの発見も『日本書紀』の記述を裏付けるものでした(孫「大田皇女」の墓)。

 

こちらの動画をきっかけに、対談内でご紹介している「益田岩船」、生石神社の「石の宝殿」も足を運んでみて下さい。

 

0:00 オープニング
0:30 牽牛子塚古墳について
0:50 古墳の地形
1:40 墳丘について
2:14 斉明天皇陵の可能性
3:03 古墳の内容
4:45 復元整備を終えて
6:15 益田岩船との関係
7:47 『日本書紀』の記述の謎

 

【来村先生の経歴】
来村先生は兵庫県明石市のご出身で、幼い頃から考古学に興味を持っておられました。
高松塚古墳を発掘された関西大学「網干 善教(あぼし よしのり)先生」に憧れ、関西大学に入学して網干先生に師事。
関西大学大学院博士課程終了後、中国陵墓研究により博士号を取得されました。
現在は阪南大学の教授として学生に「観光学」を指導。
他にもテレビ出演や書籍の出版、また観光ガイドとして「クラブツーリズム」の講師など多方面で活躍されております。

 

「来村 多加史先生 Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/来村多加史

 

「阪南大学 講師紹介ページ」
https://www.hannan-u.ac.jp/doctor/tou...

 

「来村多加史講師同行ツアー」
https://tour.club-t.com/tour/relation...

 

「来村先生の著書(Amazon)」
https://www.amazon.co.jp/s?k=来村多加史&ad...

2023年8月17日 (木)

23日から29日、阪神梅田本店では(CM)

8月23日から29日まで、大阪の阪神梅田本店8Fのハローカルチャ22にて、Art Continuation  Project  がひらかれます。

大阪芸術大学の陶芸コースに勤める、甥の松森洋駆(ようく)君が出品しますのでよろしくお願いします。

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2023年8月16日 (水)

行基さん大感謝祭のホームページが新しくなりました

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このほど、行基さん大感謝祭のホームページが、新しくなりましたのでご紹介します。

 

8月末まで、行基さんのフォトコンテスト(インスタグラム投稿)募集中です。

 

そして今年の行基さん大感謝祭は11月12日(日)です。

 

行基さん大感謝祭のホームページです

 

https://gyoki.jp/

 

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2023年8月15日 (火)

8月15日、台風通過

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近来にない台風が近畿地方を通過しているようです。奈良市内でも、ゴルフ練習場のネットが倒れたり、大宮通の解体現場にも被害がでたり、友人の自宅のガレージの屋根が飛んだり、被害が伝えられています。

奈良のJRも近鉄もストップ。奈良交通バスもあちこちで不通のようです。

東大寺や春日大社の灯篭行事は一般公開は中止。15日恒例の高円山の送り火も中止。

入江泰吉記念奈良市写真美術館なども休館。

もちいどの夢CUBEも駐車場も15日は休みです。
器まつもりも台風のため15日休業ですのでよろしくお願いします。

60年ほど前の第2室戸台風以来の奈良市内直撃ではないでしょうか。

5年前もたいへんであったということです。

くれぐれも皆様お大事にお過ごしください。

 

8月19日から、ならまち遊歩

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8月19日から27日まで、ならまち一帯で「ならまち遊歩」が行われます。

くわしくはホームページをご覧下さい⇒

https://naramachi-yuho.com/2023/

2023年8月14日 (月)

8月保山さんの上映会へ

8月13日、奈良公園バスターミナルのレクチャーホールで保山耕一さんの8月上映会がありました。体調が優れない中、保山さんは上映会の準備に実施にスタッフの皆様と共に素晴らしい上映会を実現されました。9月は10日とのことです。これからも期待したいと思います。

思えば昨年の8月より、保山耕一さんの撮られた映像を見て、短歌をつくり上映会で発表するように言われて、ちょうど1年となりました。

有り難いことです。

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なら燈花会の映像を見てつくりました。

         まんのひ

暮れなずむ万の灯ともす燈花会の奈良公園をそぞろ歩まん   松森重博

 

保山さんの撮られた映像です 

https://www.youtube.com/watch?v=4GYZ5UUFFSc

※なら燈花会2023は、最終日の14日、台風の影響があるので中止との情報です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

当日、ライブ配信がありました。しばらく見ることができそうです。投げ銭をよろしくお願いします。

https://youtube.com/live/nb7fgBi07YM?feature=share

開始1時間50分くらいから、なら燈花会の映像が流れます。
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(この写真はNさんが撮ってくれました。ありがとうございました)

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そして保山さんの青葉木菟(アオバヅク)の映像をみて、高橋みどりさんが短歌を詠まれました。

 

巣を出でて木漏れ日を知る青葉木菟 あいさつのごと首回しおり  

 

高橋さんは、このあと1年間イギリスへ留学されます。イギリスでも保山さんの映像を見て、イギリスで奈良の素晴らしさを伝えたいと語られました。

(追記)

8月16日付 奈良新聞に保山さんの上映会の記事が載っています。(画像はクリックすると拡大します)

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(追記)いつも熱心に来られている松元智恵子さんから写真をいただきました。ありがとうございます。

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2023年8月13日 (日)

美ビット見て歩き *119

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(画像をクリックすると拡大します)

毎月、奈良新聞で楽しみに読んでいる、川嶌一穂さんの美ビット見て歩き*119は、ご尊父の歌人 猪股静彌さんの終戦直後、赴任されていた大分県国東郡姫島村のことが書かれています。終戦前後の厳しい世情がうかがわれます。
また私が新アララギ生駒歌会でお世話になり先頃お亡くなりになった、山口正志さまもよくお話になっていましたが、やはり姫島村で先生をされていたとのことです。

お盆に際し、猪股静彌先生、山口正志さまを偲びたいと思います。


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美ビット見て歩き 私の美術ノート *119 川嶌一穂

 

大分県東国東郡(ひがしくにさきぐん)姫島村(ひめしまむら)

 

写真 猪股靜彌二十一歳の「夏やすみ日記」(昭和二十一年)

 

 奈良市立一条高等学校に国語教師として34年勤務した亡父・猪股靜彌(大正十三年<1924>〜平成二十一年<2009>)は、大分師範学校(現大分大学)在学中の昭和18年に肋膜炎をわずらい、一年間の休学を余儀なくされた。
 「男の同級生の三分の一は戦死した。僕の時はもう南方へ行く船がなかった。もし肋膜炎になっていなければ、僕も危なかっただろう」。父は何度もこう話した。

 退院して復学後、昭和20年5月に久留米陸軍第一予備士官学校(福岡県)に入校し、工兵として8月の敗戦を迎えた。わずか数か月の軍隊生活だったが、あの話好きの父も、この時期のことはあまり語りたがらなかった。
 「久留米で、何してたの?」とあえて聞いても、ひたすら穴を掘ってた、とか、橋を造ってた、などと言うばかり。父は背が高く、隊で後ろから二番目だったので、重い工具を持つ役目だったらしい。

 そう言えば、私の小学校低学年くらいまで、家に「軍隊毛布」という、黄土色の、固くてとても重たい毛布が一枚あった。雨戸のない窓に、遮光カーテンがわりに寝るときに吊るしていた。除隊するときにもらってきたものだという。軍解体の時は、それはそれは醜い人間模様を見た、と漏らしたこともあった。

 敗戦後、復員してすぐに師範学校を卒業し、10月に姫島小学校に赴任した。姫島(ひめしま)というのは、大分県の北東部から瀬戸内海に丸く突き出た国東(くにさき)半島の北6キロメートル沖に位置する、東西7キロメートル、南北4キロメートルの「ひょっこりひょうたん島」のような形をした小島である。
  

写真の「夏やすみ日記」は、父が赴任の翌年にはじめて迎えた夏休みの日記で、その間ほとんど国東半島の実家に帰省していたのに、表紙には赴任地の姫島の絵が描かれている。

まだそのままにしてある実家の父の書斎の机に、あるとき何気なく座っていて、本棚に自然と手を伸ばしたところにあったのを見つけたもの。B5サイズより一回り小さな、文部省発行の習字のお手本のページの裏を使ったもので、7月20日から9月1日まで毎日欠かさず書いてある。

一読驚くのは、村に帰省して、旧友に会ったり、アララギの短歌会に出たりする他に、何日も村の土木工事に参加していることだ。「川工事」「石かつぎ」「井堰(いせき・川の水をせき止めるせき)工事」「腰をいためて休む。よる鍼をしてもらふ」などの記述が続く。

たとえば7月23日。「金丸井堰の工事にゆく。きれいなあゆがたくさんにゐた。川の姿もずい分変わったものだー。今は人の通る道さへもない。村も随分荒れてしまった。この荒廃の村を復興するのは、若い青年の労働あるのみだ。『労働は神聖也』本当に神聖だ」。

空襲を受けていない大分県の片田舎も、戦争中は男手がなくて、ずいぶん荒廃したのだろう。父は同世代がたくさん戦死したのに、自分は「生き残ってしまった」という負い目のような感覚を生涯持ち続けたように思う。

毎年夏、家で戦争の話になると、北九州の都会に住んでいた母は「食糧難は戦時中よりも戦後の方がひどかった」と言い、かたや姫島で下宿していた父は、よく生徒の父兄や近所の人に野菜や魚を届けてもらい、ひもじい思いはしなかったと言う。その度に母は恨めしそうな顔をした。

奈良市のあやめ池に住んでいる友人によると、駅に出るのに小さな峠を超えなければならないので、戦後、町中総出で、それこそ子どもまでモッコを担いで、坂のてっぺんを少し削ったそうだ。
父にせよ、あやめ池の住人にせよ、勤労奉仕に日当が出たわけではない。住みやすい今の日本は、こうした先人たちから孫や子に手渡されたものだということに、この歳になって改めて気づかされる。

 

休学と決り帰りしふる里に
盆おどりの唄更けて聞こゆる

藁蒲団のくぼみの形見てあれば
病みつつすでに秋たちにけり

ふる里に母は雨戸をとざす頃か
寮の夕べに今日は思ひき

征くと言へば母が手作りぜんざいの
そのうす味をねんごろにすふ

短歌百首と老いたる父母を村に置き
特甲幹工兵といで征く吾は

われ若く教師はじめの姫島や
 あはれ昂ぶり思ふまぼろし    (以上靜彌詠)
 
 父は、姫島小中学校での勤務を終えて、昭和23年4月、旧制最後の法政大学国文科に入学した。わずか2年半の島での滞在だったが、その印象は強く刻まれ、晩年まで姫島のことを思い続けた。

 この父の日記を見つけてから、わたしまですっかり姫島ファンになってしまい、これまで2度、8月旧盆のキツネ踊りを見に行き、もう1度は、海を渡る蝶アサギマダラが北上する時の休息地を5月の連休頃に訪れた。

 「昨日(きにょう)は大漁だったかえ」「五杯じゃった」
訛りもうれしフェリー待合室    (一穂腰折)

 

 姫島については、また稿を改めたい。

 

=次回は令和5年9月8日付(第2金曜日掲載)=
  ・・・・・・・・・・・・・・・
かわしま・かずほ
元大阪芸術大学短期大学部教授。

 

メモ 大分県東国東郡姫島村。大分空港から伊美港までバス70分。伊美港から町営フェリー乗車20分。キツネ踊りなどの盆踊りは、8月14日と15日。
宿泊は、八千代館(電話0978−87−2010。1泊2食13530円から)など。
姫島の石と魚については、椋鳩十作『ふしぎな石と魚の島』(ポプラ社)が詳しい。
束田澄江作『あした飛ぶ』(学研プラス)は、アサギマダラをモチーフにしたすてきな童話。
内田康夫の『姫島殺人事件』は、もちろん完全なフィクションだが、方言がうまく拾われている。

 

 

2023年8月12日 (土)

26-27日 バサラまつり

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4年ぶり、街で踊るぞ!!ということで、26-27日バサラ祭りが行われます。

<バサラ祭り2023 内容>


8/26(土) 正式参拝(東大寺、春日大社)・奉納演舞(春日大社)


8/27(日) JR奈良駅前広場・三条通り(パレード)・奉納演舞(東大寺)


※ (内容は予定のため、変更される場合があります。)

 

くわしくはホームページをご覧下さい。http://www.basaramatsuri.com/top.html

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